E01601 Japan GAAP
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における世界経済は、持ち直しは継続しましたが、ウクライナおよび中東地域の情勢やエネルギー情勢、物価上昇などの影響に加え、世界的な金融引き締め等がある中、不透明な状況も続きました。日本経済については、個人消費や設備投資、雇用情勢は持ち直しまたは改善の動きがみられ、景気は緩やかに回復しています。海外においては、米国経済は、金融引き締めやインフレ等の影響が懸念されるものの、景気は回復しています。中国経済は、不動産市場の停滞に伴う影響等により、持ち直しの動きに足踏みがみられ、アジアのその他新興国経済は緩やかに回復しています。欧州経済はエネルギー情勢や金融引き締めなどの影響で弱含みの状態にありました。
かかる状況下、2021年4月から開始した中期経営計画「DRIVE NTN100」Phase 2で掲げた諸施策を着実に実行し、事業構造の変革(Transformation)を加速すると共に、財務体質・組織体制を強化し、経営環境の変化にしなやかに対応できる企業体質の構築を目指します。
当第3四半期連結累計期間の売上高は620,545百万円(前年同期比9.0%増)となりました。損益につきましては、鋼材価格の上昇などはありましたが、売価転嫁などにより、営業利益は15,393百万円(前年同期比55.6%増)、経常利益は9,781百万円(前年同期比32.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,682百万円(前年同期は754百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、以下のとおりであります。
①日本
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで減少しました。産業機械市場向けは建設機械向けや変減速機向けで減少し、自動車市場向けは客先需要の回復などにより増加しました。全体としては、売上高は276,560百万円(前年同期比1.2%増)となりました。セグメント損益は売価転嫁などはありましたが、諸資材の値上げなどがあり、10,131百万円のセグメント利益(前年同期比29.4%減)となりました。
②米州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向け及び自動車補修向けともに減少しました。産業機械市場向けは建設機械向けや農業機械向けなどで減少し、自動車市場向けは客先需要の回復などにより増加しました。全体としては、売上高は201,098百万円(前年同期比12.4%増)となりました。セグメント損益は鋼材価格の上昇に伴う売価転嫁の推進などはありましたが、2,453百万円のセグメント損失(前年同期は7,230百万円のセグメント損失)となりました。
③欧州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで減少し、自動車補修向けで増加しました。産業機械市場向けは農業機械向けで減少し、自動車市場向けは客先需要の回復などにより増加しました。全体としては、売上高は139,826百万円(前年同期比13.9%増)となりました。セグメント損益は売価転嫁などはありましたが、鋼材価格の上昇や固定費の増加などがあり、3,619百万円のセグメント損失(前年同期は3,577百万円のセグメント損失)となりました。
④アジア他
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは風力発電向けや農業機械向けなどで減少し、自動車市場向けは客先需要の回復などにより増加しました。全体としては、売上高は131,089百万円(前年同期比4.0%増)となり、セグメント損益は売価転嫁などにより、12,017百万円のセグメント利益(前年同期比22.8%増)となりました。
(補足情報)
1)事業形態別損益
前第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) (単位:百万円)
|
補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
外部顧客への売上高 |
99,020 |
102,848 |
367,553 |
569,422 |
営業利益 又は営業損失(△) |
15,704 |
4,930 |
△10,743 |
9,891 |
当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円)
|
補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
外部顧客への売上高 |
102,465 |
95,290 |
422,789 |
620,545 |
営業利益 又は営業損失(△) |
13,286 |
2,661 |
△553 |
15,393 |
①補修市場向け
為替の影響などにより売上高は102,465百万円(前年同期比3.5%増)となりました。営業損益は売価転嫁などはありましたが、鋼材価格の上昇などにより13,286百万円の営業利益(前年同期比15.4%減)となりました。
②産業機械市場向け
建設機械向けや農業機械向けの減少などにより売上高は95,290百万円(前年同期比7.3%減)となりました。営業損益は売価転嫁の推進などはありましたが、鋼材価格の上昇や規模の影響などにより2,661百万円の営業利益(前年同期比46.0%減)となりました。
③自動車市場向け
客先需要の回復などにより売上高は422,789百万円(前年同期比15.0%増)となりました。営業損益は鋼材価格の上昇に伴う売価転嫁の推進などはありましたが、553百万円の営業損失(前年同期は10,743百万円の営業損失)となりました。
2)地域別売上高
前第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) (単位:百万円)
日本 |
米州 |
欧州 |
アジア他 |
合計 |
148,135 |
181,339 |
109,687 |
130,259 |
569,422 |
当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円)
日本 |
米州 |
欧州 |
アジア他 |
合計 |
160,318 |
199,930 |
123,888 |
136,407 |
620,545 |
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.地理的近接度により、複数の国又は地域を括った地域に区分しております。
3.各区分に属する主な国又は地域…………米州 :アメリカ、カナダ、中南米
欧州 :ドイツ、フランス、イギリス等
アジア他:中国、タイ、インド等
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果得られた資金は55,131百万円(前年同期比25,965百万円、89.0%の増加)となりました。主な内
訳は減価償却費31,083百万円、売上債権の減少額27,794百万円の収入であります。
投資活動の結果使用した資金は15,073百万円(前年同期比1,322百万円、9.6%の増加)となりました。主な内訳
は有形固定資産の取得による支出15,145百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は8,177百万円(前年同期比24,969百万円、75.3%の減少)となりました。主な内
訳は長期借入金の返済による支出61,919百万円に対して、長期借入れによる収入44,000百万円であります。
これらの増減に換算差額3,188百万円及び新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額184百万円を算入しました
結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は145,929百万円となり、前連結会計年度末に比
べ35,253百万円(31.9%)の増加となりました。
(3)経営の基本方針、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、会社の支配に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営の基本方針、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等及び会社の支配に関する基本方針について、重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は13,625百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。