売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01624 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において、判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間における我が国経済は、個人消費や民間投資に持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の先行き懸念、世界的な金融引き締めに伴う影響に加え、資源価格や原材料価格の高止まり、為替相場の円安傾向とそれを背景とした物価の上昇が見られ、景気の先行きは依然として不透明となっております。

 このような状況のなか、当第3四半期累計期間における当社の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。

 

①財政状態

(資産)

 流動資産は、前事業年度末に比べて、121百万円増加して3,527百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の増加62百万円および商品及び製品の増加132百万円による一方で、電子記録債権の減少66百万円によるものです。

 固定資産は、前事業年度末に比べて、213百万円増加して4,947百万円となりました。これは主に、建物(純額)の増加61百万円、建設仮勘定の増加120百万円および無形固定資産の増加53百万円による一方で、機械及び装置(純額)の減少53百万円によるものです。

 この結果、資産合計は前事業年度末に比べて、334百万円増加して8,474百万円となりました。

(負債)

 流動負債は、前事業年度末に比べて、343百万円増加して2,613百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加376百万円よる一方で、1年内返済予定の長期借入金の減少32百万円によるものです。

 固定負債は、前事業年度末に比べて、64百万円減少して1,724百万円となりました。これは主に、退職給付引当金の増加16百万円による一方で、長期借入金の減少101百万円(1年内返済予定の長期借入金への振替額)によるものです。なお、当期中に返済した長期借入金は134百万円です。

 この結果、負債合計は前事業年度末に比べて、278百万円増加して4,337百万円となりました。

(純資産)

 純資産は、前事業年度末に比べて、55百万円増加して4,136百万円となりました。これは主に、四半期純利益145百万円により増加する一方で、剰余金の配当による利益剰余金の減少96百万円によるものです。

 この結果、自己資本比率は前事業年度末の50.1%から48.8%となりました。

 

②経営成績

 当第3四半期累計期間の売上高は、製品商品売上高が3,838百万円(前年同期比2.3%減)および作業屑売上高が693百万円(前年同期比12.8%減)となり、合計で4,532百万円(前年同期比4.0%減)となりました。製品商品売上高のうち、バルク付属機器および車載用等の売上高は増加しましたが、LPガス容器用弁、設備用および船舶用等の売上高は減少しました。なお、LPガス容器用弁につきましては第2四半期累計期間において対前年比で減少いたしましたが、第3四半期会計期間は回復しております。また、作業屑の売上高については、在庫調整のため工場稼働を減速させましたので、減少しました。

 損益面につきましては、前年同期では、黄銅弁を中心に、値上げ前の価格での駆け込みによる売上(低収益の売上)がありましたが、当第3四半期累計期間はそれが一掃されており、原材料価格の高止まりや物価高による諸経費の上昇を経費削減および原価改善努力によって吸収しましたので、営業利益率が改善いたしました。

 以上により、当第3四半期累計期間においては、営業利益181百万円(前年同期比2.3%増)、経常利益179百万円(前年同期比10.1%増)および四半期純利益145百万円(前年同期比19.3%増)となっております。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の新たに生じた課題はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、209百万円です。

 なお、当第3四半期累計期間において、アグリ事業分野においては、醸造所の建設および醸造設備の購入に着手しました。

 

(4)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期累計期間における生産、受注及び販売の実績は「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりです。

 

(5)主要な設備

 前事業年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第3四半期累計期間に着手したものは次のとおりであります。

事業所名

(所在地)

設備の内容

設備予定額

資金調達方法

着手年月

完了予定年月

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

甲府工場

(山梨県南アルプス市)

建物

169

62

借入金および自己資金

2023年12月

2024年6月

機械及び装置

65

24

2023年11月

2024年6月

(注)金額には消費税等は含まれておりません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第3四半期累計期間において、当社の経営成績に重大な影響を与える要因に変更はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社の資本の財源及び資金の流動性について、主要原材料の黄銅材、鉄鋼材、ステンレス鋼材および鉄鋼鋳鍛造品等の原材料、人件費、外注加工費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金は、自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。機動的かつ効率的な資金調達をすべく、取引銀行5行と当座貸越契約、取引銀行1行と特殊当座借越契約を締結しております。以上のことから、資金の流動性は適切に確保されていると判断しております。

 なお、当第3四半期会計期間の末日における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,053百万円となっております。