売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36860 


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による景気の影響が和らぎ、社会経済活動の正常化が進んだことから、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、不安定な国際情勢、資源・エネルギー及び原材料価格の高止まり、世界的な金融引き締め、円安の進行や消費者物価の上昇などにより、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。

このような環境の下、当社グループは、「事業計画及び成長可能性に関する事項について記載した書面」に記載のとおり、次の成長戦略を実行してまいりました。

(既存主力事業)

スマートフォン装着型リーダーの優位性を市場に積極的に発信し、顧客への認知を高める取り組みを進めています。この技術の利点を明確に伝え、従来の専用機からの移行を促進しています。

システム開発においては、新たに小売業界向けの賞味期限管理システムの受注を獲得しました。このシステムは、小売業界における重要なニーズに応えるものであり、今後の成長に大きく寄与するものと考えております。

 

(新製品の開発/販売)

当社が運営する子会社「こがね製麺 草津栗東店」では、最新のテクノロジーを活用した革新的なセミセルフレジシステムの実証実験を実施しております。このシステムは、顔認証技術、人追跡技術、および重量センサーを組み合わせることで、よりスムーズで効率的な店舗運営を実現します。実店舗において実証実験を行うことで、システムの実用性や効果を確認し、さらなる改善や展開に向けた準備を進めています。

さらに、この革新的なセミセルフレジシステムを活用した店舗における人追跡システムの受注も獲得しました。現在、導入を進めるとともに、市場での需要を確認し、さらなるビジネス拡大に向けた戦略を展開してまいります。

 

(営業力の強化)

大手キャリア様との協業体制を強化し、継続して案件の御紹介を受けるとともに、新規受注の拡大を目指しております。また、その他の営業活動手法の検討を進めております。

 

(海外展開)

当第2四半期連結会計期間においては、大口案件の獲得に至らなかったものの、いくつかの新規大口案件の商談が進展しています。これらの商談を着実に前進させ、新規大口案件の獲得に向けた営業活動を積極的に展開してまいります。

 

以上の取り組みの結果、当社グループの当第2四半期連結会計期間末の財政状態及び当第2四半期連結累計期間における経営成績は、次の結果となりました。

 

 ①財政状態の状況

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、2,688,488千円となり、前連結会計年度末の2,719,298千円と比べ、30,809千円の減少となりました。主な要因は、商品及び製品の増加89,655千円、現金及び預金の増加65,045千円、原材料及び貯蔵品の増加18,089千円、有形固定資産の減少21,590千円、その他流動資産のうち前渡金の減少23,265千円、その他投資その他の資産のうち繰延税金資産の減少67,243千円、その他流動資産のうち未収還付法人税等の減少67,441千円によるものです。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、940,735千円となり、前連結会計年度末の784,393千円と比べ156,342千円の増加となりました。その主な要因は、短期借入金の増加205,000千円、未払法人税等の増加11,872千円、受注損失引当金の増加10,874千円、その他流動負債のうちの未払金の減少27,237千円、買掛金の減少40,199千円によるものです。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、1,747,752千円となり、前連結会計年度末の1,934,904千円と比べ187,151千円の減少となりました。その主な要因は、利益剰余金の減少197,336千円によるものです。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前年同期と比較して108,714千円増加し、316,760千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は121,950千円(前年同期は346,116千円の使用)となりました。

これは主に、減価償却費31,193千円、受注損失引当金の増加10,874千円、その他流動資産の未収還付法人税等の減少及び前渡金の減少125,734千円が資金増加の要因、税金等調整前四半期純損失121,112千円、棚卸資産の増加108,242千円、仕入債務の減少34,898千円、未払金の減少26,014千円、その他流動負債の未払事業税の減少30,463千円が資金減少の要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は15,982千円(前年同期は411,646千円の使用)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出9,027千円、無形固定資産の取得による支出7,423千円が資金減少の要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は205,000千円(前年同期は40,700千円の獲得)となりました。

これは、短期借入金の純増加205,000千円が資金増加の要因であります。

 

 ③経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高658,788千円(前年同期比24.2%減)、営業損失160,872千円、(前年同期は38,044千円の営業損失)、経常損失121,131千円(前年同期は23,506千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失197,336千円(前年同期は12,349千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①AsReader事業 

AsReader事業の連結売上高は524,540千円(前年同期比18.9%減)、セグメント損失は80,772千円(前年同期は35,251千円のセグメント利益)となりました。当社主力商品である「AsReader」の販売では、国内向けでは、自動販売機業界、小売業界、物流業界、医療業界及び自動販売機業界への販売がありました。海外向けでは、飲料メーカーへの追加納入がありました。一方で、顔認証レジ関連の新製品の開発及び実証店舗の開店、運営に関する費用や、棚卸資産の評価損の計上、海外における販売実績が当初より遅れている影響などにより、大幅なセグメント損失を計上する結果となりました。

 

②システムインテグレーション事業 

システムインテグレーション事業の連結売上高は128,901千円(前年同期比42.0%減)、セグメント損失は2,597千円(前年同期は26,925千円のセグメント利益)となりました。物流業界向け、小売業界向け、医療業界向けなどのシステム開発の納入、製造業業界、小売業界、食品業界の受注がありましたが、一部案件において進捗の遅れの発生、不採算案件に関して受注損失引当金を計上したため、セグメント損失を計上する結果となりました。

 

③賃貸事業

 2023年8月期第2四半期連結会計期間に竣工したAsTech Osaka Buildingの建設地が大阪市の定める特別用途地区(中高層階住居専用地区)に該当することから、7階~9階の3フロアを住居として賃貸することとなりました。当該賃貸開始に伴い、2023年8月期第2四半期連結会計期間より賃貸事業セグメントを追加しております。

 2024年8月期第2四半期末において入居率は67%となっており、賃貸事業の連結売上高は5,346千円(前年同期は入居開始前のため売上高はなし)、セグメント利益は506千円(前年同期は1,613千円のセグメント損失)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3,708千円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。