E36976
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(以下、「当期」)における当社グループの売上収益は、256,683百万円(前年同期比3.2%減)となりました。為替の好影響があったものの、血糖値測定システム(BGM)事業での主に欧州における市場縮小の進行や米国における販売協業終了の影響、LSIM事業におけるPCR検査数の減少、バイオメディカ事業におけるmRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小等により、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの各セグメントが減収となったことによるものです。
営業損失は5,128百万円(前年同期は21,429百万円の利益)となりました。主な要因としては、BGM事業減収の影響や組織体制の見直しに伴う事業構造改革関連費用の計上、持続血糖値測定機(CGM)事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加により糖尿病マネジメントが減益となったこと、LSIM事業での利益率の高いPCR検査件数の減少によりヘルスケアソリューションが減益となったことです。また、当第3四半期連結会計期間にLSIM事業において、検査数が新型コロナウイルス感染症前の水準まで回復する前提の事業計画と直近の実績に乖離が生じていること等により減損の兆候があると判断し減損テストを実施した結果、のれん及び無形資産の減損損失13,983百万円を計上しました。
調整後EBITDAは33,677百万円(前年同期比31.7%減)となりました。主な当該調整項目としては、一時的な事業構造改革関連収益・費用(加算4,484百万円)、一時的な資産の処分等収益・費用(減算2,553百万円)がありました。なお、一時的な事業構造改革関連収益・費用には、2023年6月に開示したグループ内事業再編に伴う一時費用(271百万円)が含まれております。
税引前四半期損失は13,778百万円(前年同期は7,414百万円の利益)となりました。金融費用において、前年同期は、当社が非支配持分を有するSenseonics社への転換権付貸付金に対する公正価値評価に基づく評価損6,479百万円がありましたが、当該貸付金を新株予約権に交換したことにより、当期より包括利益を通じて公正価値評価を行うこととなり当該評価損の計上はなくなりました。一方で当期は為替差損や利息費用等の増加がありました。
また、移転価格税制調整金及び借入契約変更に伴う税金計算の影響等により法人所得税費用が△2,619百万円となり損失額は改善したものの、四半期損失は11,159百万円(前年同期は3,612百万円の利益)となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期損失は11,154百万円(前年同期は3,403百万円の利益)となりました。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益は9,910百万円(前年同期比36.9%減)となりました。
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
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売上収益 |
265,102 |
256,683 |
△3.2% |
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営業利益(△は損失) |
21,429 |
△5,128 |
- |
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EBITDA |
44,055 |
31,466 |
△28.6% |
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調整後EBITDA |
49,320 |
33,677 |
△31.7% |
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税引前四半期利益(△は損失) |
7,414 |
△13,778 |
- |
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四半期利益 (△は損失) |
3,612 |
△11,159 |
- |
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親会社の所有者に帰属する四半期利益(△は損失) |
3,403 |
△11,154 |
- |
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キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益 |
15,716 |
9,910 |
△36.9% |
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米ドル平均レート (円) |
136.37 円 |
143.18 円 |
6.81 円 |
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ユーロ平均レート (円) |
140.51 円 |
155.32 円 |
14.81 円 |
(注)EBITDA、調整後EBITDA及びキャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益は国際会計基準(IFRS)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
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営業利益(△は損失) |
21,429 |
△5,128 |
- |
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+ 減価償却費 |
22,250 |
20,458 |
△8.1% |
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+ 減損損失(有価証券等を除く) |
375 |
16,135 |
- |
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EBITDA |
44,055 |
31,466 |
△28.6% |
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(調整額) |
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+ 一時的なM&A関連収益・費用 |
530 |
204 |
△61.5% |
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+ 一時的な事業構造改革関連収益・費用 |
3,684 |
4,484 |
21.7% |
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+ 一時的な資産の処分等収益・費用 |
35 |
△2,553 |
- |
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+ 一時的な役職員報酬 |
1,346 |
- |
- |
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+ 一時的なその他の収益・費用 |
△331 |
76 |
- |
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調整後EBITDA |
49,320 |
33,677 |
△31.7% |
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(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益算出表)
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
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親会社の所有者に帰属する四半期利益(△は損失) |
3,403 |
△11,154 |
- |
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(調整額) |
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+ M&A関連の有形・無形資産償却費 |
9,705 |
8,065 |
△16.9% |
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+ 減損損失(有価証券等を除く) |
210 |
16,135 |
- |
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+ 転換権付貸付金時価評価収益・費用 |
6,479 |
- |
- |
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+ 法人税見合い調整額 |
△4,082 |
△3,137 |
- |
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キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益 |
15,716 |
9,910 |
△36.9% |
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(注)キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益を以下の算式により算出しております。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する四半期利益
= 親会社の所有者に帰属する四半期利益 + M&A関連収益・費用(償却資産)
+ 減損損失(有価証券等を除く) + 転換権付貸付金時価評価収益・費用 + 法人税見合い調整額
セグメント別の状況
糖尿病マネジメント
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
売上収益 |
83,729 |
80,343 |
△4.0% |
営業利益 |
19,671 |
8,822 |
△55.2% |
EBITDA |
27,499 |
14,151 |
△48.5% |
調整後EBITDA |
27,849 |
17,286 |
△37.9% |
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
営業利益 |
19,671 |
8,822 |
△55.2% |
+ 減価償却費 |
7,685 |
5,329 |
△30.7% |
+ 減損損失(有価証券等を除く) |
142 |
- |
- |
EBITDA |
27,499 |
14,151 |
△48.5% |
(調整額) |
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+ 一時的なM&A関連収益・費用 |
- |
- |
- |
+ 一時的な事業構造改革関連収益・費用 |
118 |
3,031 |
- |
+ 一時的な資産の処分等収益・費用 |
35 |
△9 |
- |
+ 一時的な役職員報酬 |
151 |
- |
- |
+ 一時的なその他の収益・費用 |
45 |
112 |
148.9% |
調整後EBITDA |
27,849 |
17,286 |
△37.9% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
<売上収益の状況>
当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、80,343百万円(前年同期比4.0%減)となりました。これは主に、為替の好影響があったものの、血糖値測定システム(BGM)事業において減収となったことが要因です。BGM事業は、市場成長が続く新興国において増収となった一方、主に欧州における市場縮小の進行及び米国における販売協業終了の影響により減収となりました。持続血糖値測定機(CGM)事業は為替影響及びマーケティングキャンペーンの実施等により増収、診断薬事業は成長ホルモン製剤注入器の需要増を主要因とし増収となりました。
<営業利益・調整後EBITDAの状況>
当期の糖尿病マネジメントの営業利益は、8,822百万円(前年同期比55.2%減)となりました。これは主に、前述のBGM事業の減収の影響や、BGM事業及び診断薬事業の組織体制の見直し等に伴う事業構造改革関連費用3,031百万円の計上、CGM事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加によるものです。また、BGMにおける販売チャネル構成の変化及び、BGM・CGM・診断薬の製品構成の変化による利益率の低下も営業利益を押し下げました。
調整後EBITDAは17,286百万円(前年同期比37.9%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連の収益・費用(当期3,031百万円加算、前年同期118百万円加算)の計上がありました。
ヘルスケアソリューション
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
売上収益 |
99,175 |
95,184 |
△4.0% |
営業利益(△は損失) |
8,480 |
△11,618 |
- |
EBITDA |
16,626 |
10,504 |
△36.8% |
調整後EBITDA |
17,444 |
11,273 |
△35.4% |
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
営業利益(△は損失) |
8,480 |
△11,618 |
- |
+ 減価償却費 |
8,146 |
8,139 |
△0.1% |
+ 減損損失(有価証券等を除く) |
- |
13,983 |
- |
EBITDA |
16,626 |
10,504 |
△36.8% |
(調整額) |
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+ 一時的なM&A関連収益・費用 |
- |
140 |
- |
+ 一時的な事業構造改革関連収益・費用 |
748 |
627 |
△16.2% |
+ 一時的な資産の処分等収益・費用 |
- |
- |
- |
+ 一時的な役職員報酬 |
69 |
- |
- |
+ 一時的なその他の収益・費用 |
- |
- |
- |
調整後EBITDA |
17,444 |
11,273 |
△35.4% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
<売上収益の状況>
当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、95,184百万円(前年同期比4.0%減)となりました。内訳として、LSIM事業が65,155百万円(前年同期比9.7%減)、ヘルスケアITソリューション事業(旧メディコム事業)が30,029百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
LSIM事業は臨床検査事業において、通常の検査件数は増加したものの、新型コロナウイルス感染症の分類の2類相当から5類への移行等に伴うPCR検査件数の減少、創薬支援事業における治験の試験開始遅れや非臨床試験の受注減の影響により減収となりました。
ヘルスケアITソリューション事業は、オンライン資格確認システムの経過措置分の販売を2023年9月末で終了したことによる減収影響があったものの、同10月に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得手続きを完了し当該売上収益が新たに計上されたこと等により増収となりました。
なお、当期より健康診断サポート事業をLSIM事業からヘルスケアITソリューション事業へ移管しております。
<営業利益・調整後EBITDAの状況>
当期のヘルスケアソリューションの営業損失は、11,618百万円(前年同期は8,480百万円の利益)となりました。これは主に、LSIM事業において前述ののれん及び無形資産の減損損失を13,983百万円計上したこと及び利益率の高いPCR検査件数が減少したこと、ヘルスケアITソリューション事業においてオンライン資格確認システムの経過措置分の販売終了及びIT機器の仕入価格高騰、採用や開発等の成長投資の増加等により利益率が低下したことが要因です。
調整後EBITDAは、11,273百万円(前年同期比35.4%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期627百万円加算、前年同期748百万円加算)の計上がありました。
診断・ライフサイエンス
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
売上収益 |
80,421 |
79,394 |
△1.3% |
営業利益 |
6,258 |
4,927 |
△21.3% |
EBITDA |
12,249 |
13,566 |
10.8% |
調整後EBITDA |
12,105 |
11,313 |
△6.5% |
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
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(単位:百万円) |
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
営業利益 |
6,258 |
4,927 |
△21.3% |
+ 減価償却費 |
5,873 |
6,486 |
10.4% |
+ 減損損失(有価証券等を除く) |
117 |
2,151 |
- |
EBITDA |
12,249 |
13,566 |
10.8% |
(調整額) |
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+ 一時的なM&A関連収益・費用 |
530 |
63 |
△88.1% |
+ 一時的な事業構造改革関連収益・費用 |
337 |
271 |
△19.6% |
+ 一時的な資産の処分等収益・費用 |
- |
△2,543 |
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+ 一時的な役職員報酬 |
36 |
- |
- |
+ 一時的なその他の収益・費用 |
△1,048 |
△44 |
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調整後EBITDA |
12,105 |
11,313 |
△6.5% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
<売上収益の状況>
当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、79,394百万円(前年同期比1.3%減)となりました。内訳として、病理事業が39,570百万円(前年同期比8.4%増)、バイオメディカ事業が39,823百万円(前年同期比9.3%減)となりました。
病理事業の増収は主に、為替の好影響、前年度第1四半期連結会計期間における新型コロナウイルスに起因する製品不足の影響、前年7月実施のM&Aによる効果、製品価格の改定効果等によるものです。地域別では、為替の好影響もありすべての地域で増収となりましたが、欧州、アジア太平洋地域は主に前述の前年度の製品不足の影響により、大きく増収となりました。加えて欧州では前述のM&Aの効果もありました。
バイオメディカ事業の減収は主に、研究・医療支援機器分野における、mRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小によるものです。一方で、同分野における特需を除いた一般需要売上は、価格改定や為替の好影響もあり増加しました。地域別では、米州・欧州は減収、日本は増収となりました。米州は製薬・バイオテックからの新規案件を獲得する等の好影響はあったものの、設備投資の減少による厳しい市況による減収分を補うには至りませんでした。欧州は一部の国で引き合いや販売が復調するも、前年同期の超低温フリーザーの大型需要分を補うには至りませんでした。日本は大型設備投資案件の獲得及び当社の強みである省エネルギー性能に優れた製品の提案による需要喚起等の取り組みもあり増収となりました。また、調剤支援機器・その他の売上は、米国市場における旧機種切替キャンペーン等が功を奏し前年同期比で増収となりました。
<営業利益・調整後EBITDAの状況>
当期の診断・ライフサイエンスの営業利益は、4,927百万円(前年同期比21.3%減)となりました。病理事業においては収益改善の取り組み効果や、当第2四半期連結会計期間において計上した関連会社株式の売却益があった一方、同じく当第2四半期連結会計期間において計上したのれんの減損損失2,113百万円が主な要因です。バイオメディカ事業においては、価格改定効果はあったもののインフレに伴うコスト増等を吸収するには至りませんでした。
調整後EBITDAは、11,313百万円(前年同期比6.5%減)となりました。主な当該調整項目には、一時的な資産の処分等の収益・費用(当期2,543百万円減算)がありました。これは、前述の関連会社株式の売却益です。
(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて20,603百万円減少し、540,964百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が17,030百万円減少したこと、源泉所得税還付等によりその他の流動資産が4,469百万円減少したこと、ヘルスケアソリューションセグメントのLSIM事業において減損を認識したこと等により無形資産が1,222百万円減少したこと、ヘルスケアソリューションセグメントのLSIM事業及び診断・ライフサイエンスセグメントの病理事業においてのれんの減損を認識した一方、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得や円安の影響を受けたこと等によりのれんが518百万円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて6,069百万円減少し、416,670百万円となりました。この主な要因は、円安の影響を受けた一方、返済が進んだこと等により借入金が6,032百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて14,533百万円減少し、124,293百万円となりました。この主な要因は、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が8,159百万円増加した一方、四半期損失と配当の支払い等により利益剰余金が20,116百万円減少したことによるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の24.6%から1.6ポイント減少して23.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローに関する説明
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ17,030百万円減少し、当第3四半期連結会計期間末には43,902百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動からの現金純額は28,541百万円であり、前年同期比21,685百万円増となりました。当該増加の主な要因は、運転資本が減少したこと、為替相場が円安となったこと、法人所得税の支払額が前年同期より8,610百万円減少したこと、源泉所得税の還付により法人所得税の還付額が前年同期より6,132百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された現金純額は17,072百万円であります。前年同期から5,807百万円の支出の増加となりましたが、当該増加の主な要因は、当第3四半期連結累計期間においてLunaphore Technologies SAの株式を売却したことにより持分法で会計処理されている投資の売却による収入が3,821百万円、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11,440百万円生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された現金純額は31,133百万円であり、主として借入金の借換え等により生じた長期借入による収入62,215百万円及び長期借入金の返済による支出82,229百万円並びに親会社の所有者への配当金の支払額8,754百万円から構成されます。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、8,553百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、新たな経営成績に重要な影響を与える要因、又は前連結会計年度の有価証券報告書に記載した経営成績に重要な影響を与える要因についての重要な変更はありません。