売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E20870 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期累計期間における我が国経済は、物価上昇に伴う実質賃金の長期低迷によって、内需の牽引役である家計消費が伸び悩み、加えて人手不足の深刻化やエネルギー・原材料価格の上昇が企業経営を圧迫しており、当社の主要顧客である外食・小売などのサービス産業においても、先行き不透明な環境が続いております。

このような環境下、基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(以下「MSR」という。)」の売上収益は、前第3四半期会計期間と比較し8.6%増、SaaSは5.5%減、コンサルティング・その他(以下「コンサル」という。)は85.4%増となっております。以上の結果、前第3四半期会計期間と比較し、売上収益で16.9%増、営業利益は18.4%減となりました。

売上面では、前第3四半期会計期間と比較し、MSRは想定通り、海外関連調査や送客+調査型サービスの拡大などにより増加致しました。またSaaSは一部大手企業のカスタマーリサーチ実施時期の変更により減少致しましたが、概ね堅調に推移致しております。コンサルは各種補助金等の関連売上が支援メニューの拡充も含めて伸長したほか、コストダウン支援も徐々に導入が進んでいることなどにより大幅に増加致しました。

受注高においては、当第3四半期会計期間は前年同四半期比16.6%増となり、当第3四半期累計期間でも前期比16.5%増と堅調に推移しております。

生産面では、送客+調査型サービスの拡大を見込んだ体制を維持する一方、物価上昇に伴うモニター謝礼の増加に対応するためにモニターの活性化や顧客との価格交渉、海外関連調査の増加を見据えたオペレーションの強化などにより生産性向上に努めてまいります。

管理面では、前第3四半期会計期間と比較し、原価が25.0%増、販売費及び一般管理費が0.4%減となりました。原価は、人員増及び昇給に伴う労務費の増加、IT関連投資の拡大に加え、モニター謝礼の上昇により増加致しました。一方、販売費及び一般管理費は、旅費交通費や広告宣伝費、社内業務の一部外注にかかる報酬が増加した半面、各種コストダウンにより減少致しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益1,634,100千円(前年同期比116,400千円増)、営業利益10,232千円(前年同期比102,027千円減)、税引前四半期利益9,565千円(前年同期比101,442千円減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益6,932千円(前年同期比69,245千円減)となりました。

なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、棚卸資産が48,009千円、その他の無形資産が55,807千円増加し、現金及び現金同等物が321,217千円、営業債権及びその他の債権が105,015千円、使用権資産が21,601千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて281,812千円減少し、3,451,403千円となりました。

 負債については、借入金が30,528千円、営業債務及びその他の債務が96,457千円増加したものの、リース負債が22,527千円、その他の流動負債が15,269千円、未払法人所得税等が97,544千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて8,354千円減少し、762,043千円となりました。

 資本については、配当金支払による利益剰余金の減少74,140千円、自己株式の取得による減少212,506千円、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上6,932千円等により、前連結会計年度末に比べて273,457千円減少し、2,689,360千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ321,217千円減少し、344,936千円となりました。

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、64,126千円の収入(前年同期は20,193千円の支出)となりました。これは、税引前四半期利益の計上9,565千円、営業債権及びその他の債権の減少額106,022千円、営業債務及びその他の債務の増加額94,701千円、法人所得税の支払額156,221千円等によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、144,983千円の支出(前年同期比76,834千円増)となりました。これは、無形資産の取得による支出96,200千円等によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、240,515千円の支出(前年同期比77,172千円減)となりました。これは、短期借入金の純増額100,000千円、長期借入金の返済による支出69,472千円、自己株式の取得による支出213,626千円、配当金の支払額74,140千円等によるものであります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。