売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E33615 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当社グループは「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのPurpose(企業の存在意義)を実現するために、当社グループの長期的な高成長を目指しています。

当中間連結会計期間における日本経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費が底堅く、緩やかな回復基調を示しました。一方で、物価上昇の継続が消費者マインドに与える影響、米国の通商政策に起因する世界経済の悪化懸念、為替相場の変動などから、依然として先行きは不透明な状況にあります。

当社グループを取り巻く事業環境については、「2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(※1)によれば、2024年の日本の総広告費は、企業収益や消費意欲の高まり、インバウンド需要の拡大、世界的イベントの影響等を背景に、前年比4.9%増の7兆6,730億円となり、3年連続で過去最高を更新いたしました。中でも、社会のデジタル化を受けてインターネット広告市場が著しく成長しており、動画広告需要の拡大を主因として、インターネット広告費は前年比9.6%増の3兆6,517億円と過去最高を記録しております。

また、当社グループが事業領域を拡大しているSaaS市場は、企業の働き方や業務プロセス等のDX(※2)推進を背景に拡大しており、2027年度には2兆990億円(※3)まで拡大すると見込まれます。とりわけ、生成AIに代表される先進デジタル技術の進化に伴い、業務効率化や生産性向上の手段としてのAI活用が急速に広がっており、人手不足への対応や競争力強化を目的とした投資が加速しています。こうした背景のもと、AIを業務改善やビジネスプロセスの最適化に活用する企業が増加しており、この潮流は今後一層加速していく見通しです。

このような事業環境のもと、当社グループはマーケティング領域のDXを推進するテクノロジー・AI企業として、祖業である広告プラットフォーム事業で培った高度な技術開発力および経営ノウハウを活用し、マーケティングSaaS事業、AI事業、さらに新設したデジタルPR事業への積極的な投資・開発を推進しております。これにより、マーケティング業界だけでなく、様々な業界や産業にサービスを提供し、お客様のさらなる事業拡大に貢献していきます。

今後も日本発のテクノロジー企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて取り組んでまいります。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

なお、当中間連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。 詳細は、「第4 経理の状況 要約中間連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおりです。

 

・広告プラットフォーム事業

広告プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上において、各閲覧者に最適な広告を瞬時に選択し表示する技術(アドテクノロジー)を活用し、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化するプラットフォームを提供しています。広告プラットフォーム事業は、下期に収益が拡大する傾向があります。他方、当中間連結会計期間においては、国内外の市場環境の変化に伴い、既存取引のボリュームが想定をやや下回り、新規獲得のペースも漸進的に推移しました。

この結果、同事業の売上収益は、2,630百万円(前年同中間期比3.0%減)となり、セグメント利益は1,149百万円(前年同中間期比5.0%減)となりました。

 

・デジタルPR事業

デジタルPR事業は、2024年7月に連結子会社となったソーシャルワイヤー株式会社が運営するニュースワイヤー、インフルエンサーPR、クリッピング、リスクチェックの各事業を包括しています。ニュースワイヤーは、企業の情報発信を支援するプレスリリース配信代行サービスを提供し、「@Press」や「NEWSCAST」を展開しています。インフルエンサーPR事業では、広告代理店やクライアントからの依頼を受け、Instagramを中心としたSNSのインフルエンサーをキャスティングし、商品PRを実施する「Find Model」を提供しています。クリッピング事業は、メディアから顧客が必要な記事を精査し、選別・報告する「@クリッピング」を展開しています。リスクチェックは、WEBニュースや新聞記事を用いて取引先の反社勢力との関係性や不祥事情報を確認する「RISK EYES」を提供しています。これらのプロダクトは、当社グループのマーケティングバリューチェーンを強化し、総合的なワンプラットフォーム構造の確立を加速します。

当中間連結会計期間においては、「RISK EYES」および「Find Model」が業績を牽引したことに加え、M&Aの寄与もあり、この結果、同事業の売上収益は、1,510百万円(前年同中間期比113.4%増)となり、セグメント利益は218百万円(前年同中間期比7.9%増)となりました。

 

・マーケティングSaaS事業

マーケティングSaaS事業では、「GENIEE Marketing Cloud」のプロダクトとして、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」、サイト内検索「GENIEE SEARCH」、広告効果測定「GENIEE ANALYTICS」などのサービスを展開しています。また、当社には多くのエンジニアが所属しており、高い開発力を強みとしています。そのため、受託開発による受注も売上収益に貢献しています。

当中間連結会計期間においては、MRR(※4)が順調に推移したことに加え、特に「GENIEE SFA/CRM」が業績をけん引した結果、同事業の売上収益は、2,190百万円(前年同中間期比27.1%増)となり、セグメント利益は474百万円(前年同中間期比213.3%増)となりました。

 

以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上収益6,301百万円(前年同中間期比23.0%増)、営業利益は744百万円(前年同中間期比52.5%減※5)、税引前中間利益は581百万円(前年同中間期比61.2%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益は346百万円(前年同中間期比72.0%減)となりました。

 

※1.株式会社 CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社電通 /株式会社電通デジタル /株式会社セプテーニ調べ

※2.デジタルトランスフォーメーションの略称。

※3.出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2023年版」

※4.Monthly Recurring Revenueの略称。

※5.前年同中間期には、Geniee US Inc.(旧Zelto, Inc.)に係る条件付対価について旧株主の継続従事という行使要件を満たさなかったことから全額を取り崩し、一過性利益645百万円を計上しました。加えて、JAPAN AI社の資金調達を契機に同社を連結子会社から関係会社へ移行したことに伴い、移行に関連する利益320百万円を計上しており、さらにソーシャルワイヤー社のシェアオフィス事業の清算に関連して売却益70百万円も同期間に計上されています。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当中間連結会計期間末における資産は、24,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ727百万円増加しました。主な要因は、現金及び現金同等物の減少389百万円、営業債権及びその他の債権の増加271百万円、のれんの増加616百万円、無形資産の増加342百万円使用権資産の減少287百万円です。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債は、15,219百万円となり、前連結会計年度末に比べ38百万円増加しました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の減少253百万円、借入金の増加827百万円、リース負債の減少296百万円、その他の金融負債(非流動)の減少80百万円です。

 

(資本)

当中間連結会計期間末における資本は、9,391百万円となり、前連結会計年度末に比べ689百万円増加しました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する中間利益の計上による利益剰余金の増加346百万円、自己株式の処分による増加101百万円です。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、2,472百万円となり、前連結会計年度末から389百万円減少しました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、453百万円の収入(前年同中間期は1,271百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前中間利益581百万円減価償却費及び償却費の増加額644百万円その他の収益による減少138百万円、営業債務及びその他の債務の減少額298百万円、法人所得税の支払額又は還付額215百万円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,435百万円の支出(前年同中間期は411百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出17百万円無形資産の取得による支出635百万円連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出645百万円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、594百万円の収入(前年同中間期は384百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入1,310百万円長期借入金の返済による支出988百万円自己株式の処分による収入125百万円です。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。