E01920 IFRS
(1)経営成績の分析
当中間連結会計期間の国際的な経済情勢を見ますと、米国による関税措置については欧州をはじめ多くの国で税率の合意がなされたものの、中国など一部の国では交渉が続いています。世界的な貿易環境の回復には至らず、各国の経済活動は総じて低調に推移しました。 また、地政学リスクによる不透明感も継続しております。
このような情勢の中で当社グループは、開発面では、ハイパワー・高耐久の「40Vmaxリチウムイオンバッテリ」(XGT)シリーズの電動工具・園芸用機器をはじめとした充電製品のラインアップ拡充に注力しました。
生産面では、生産工程の技術革新、受注管理システムの改善を行うことにより、地政学リスクや変化する需要環境に柔軟に対応できる体制づくりに努めました。
営業面では、地域密着・顧客密着のサービス体制のレベルアップに注力し、世界各地域のお客さまとの信頼関係の更なる強化に努めるとともに、XGTシリーズを軸に市場の深耕・開拓に取り組みました。
当中間連結会計期間の当社グループの連結業績は、依然として各国での金利水準が高く、これによる住宅需要の低迷及び建設・建築市場への投資抑制に加えて、米国の関税措置による市場混乱の影響により、売上収益は前年同期比2.1%減の378,421百万円となりました。利益面においては、為替の影響及びコストダウンにより原価率が改善したことから、営業利益は前年同期比0.2%増の51,495百万円(営業利益率13.6%)となりました。税引前中間利益は前年同期比3.1%増の52,901百万円(税引前中間利益率14.0%)、親会社の所有者に帰属する中間利益は1.6%増の38,800百万円(親会社の所有者に帰属する中間利益率10.3%)となりました。
地域別の売上収益については、次の通りです。
なお、地域別売上収益は、それぞれの市場における売上収益を示しており、セグメント情報の売上収益(出荷元基準)とは異なります。
国内では、住宅着工数の減少や建築・建設価格の高騰など需要環境が厳しい中で、充電式園芸用機器、XGTシリーズが売上を下支えし、前年同期比3.7%増の65,864百万円となりました。
欧州では、異常気象の影響を受けながらも充電式園芸用機器の販売が堅調に推移した一方で、高金利を背景に建築・建設市場は本格的な回復には至らず、前年同期比3.4%減の187,377百万円となりました。
北米では、景気動向の見通しが不透明な中、依然として金利高や雇用環境の悪化により住宅投資が鈍っており、また市場競争も激化していることなどから、前年同期比12.6%減の39,604百万円となりました。
アジアでは、中国の不動産不況の長期化が周辺国へ波及し、総じて工具需要が低調に推移しているものの、インフラ関連、基幹産業向けに高付加価値製品の拡販強化に取り組み、前年同期比5.9%増の23,142百万円となりました。
中南米では、XGTシリーズや充電式園芸用機器の販売が好調であったものの、円高現地通貨安の影響により前年同期比4.5%減の24,528百万円となりました。
オセアニアでは、XGTシリーズを中心に充電製品の拡販に努め、前年同期比で増収となりましたが、円高現地通貨安の影響により、前年同期比0.7%増の27,764百万円となりました。
中近東・アフリカでは、産油国を中心に総じて建設需要は好調に推移しており、前年同期比18.5%増の10,141百万円となりました。
(カーボンニュートラルへの取り組み)
頻発する風水害など気候変動が社会に及ぼす影響が甚大になる中で、気候変動問題の解決に向けて企業が果たすべき役割はより重要なものとなっており、当社グループは「脱炭素社会への貢献」を特に優先して取り組む重要課題(マテリアリティ)として位置付けて取り組みを強化しております。
そのため当社グループは現在、電動工具に次ぐ将来の事業の柱として、使用時に排ガスを出さない充電式の園芸用機器に注力し、脱炭素社会の実現に取り組んでいます。また、温室効果ガス(GHG)排出量の削減に向けて、自社の事業活動でのGHG排出量(Scope1、2)を2030年度までに2020年度比で50%削減し、2040年度までに実質ゼロとすること、サプライチェーン全体でのGHG排出量(Scope3)を2050年度までに実質ゼロとすることを目標として設定しています。2024年度においては、生産台数の増加に伴い、Scope1、2のGHG排出量は前期比5.2%増の60,016t-CO2となり、売上原単位では3.9%増の8.0t-CO2/億円となりました。Scope3のGHG排出量は10.9%増の4,364,237t-CO2となり、売上原単位では9.2%増の579.5t-CO2/億円となりました。
GHG排出量の削減目標値の達成に向けて、引き続き再生可能エネルギーの活用及び事業活動における省エネルギー化に取り組んでいきます。
(2)地域別セグメントの業績
セグメント情報は当社及び連結子会社の所在地に基づき決定されます。
日本セグメント
当中間連結会計期間の日本セグメントの売上収益は、前年同期比13.0%増の235,910百万円となりました。このうち、外部収益は、前年同期比5.3%増の76,396百万円(連結売上収益の20.2%)となりました。
当中間連結会計期間の日本セグメントの営業利益は、原価率の改善などにより前年同期比65.3%増の21,940百万円となりました。
欧州セグメント
当中間連結会計期間の欧州セグメントの売上収益は、前年同期比1.9%減の199,356百万円となりました。このうち、外部収益は、前年同期比3.0%減の189,562百万円(連結売上収益の50.1%)となりました。
当中間連結会計期間の欧州セグメントの営業利益は、原価率の改善などにより前年同期比18.1%増の20,096百万円となりました。
北米セグメント
当中間連結会計期間の北米セグメントの売上収益は、前年同期比7.4%減の45,263百万円となりました。このうち、外部収益は、前年同期比12.6%減の40,942百万円(連結売上収益の10.8%)となりました。
当中間連結会計期間の北米セグメントの営業利益は、原価率の悪化などにより前年同期比54.6%減の202百万円となりました。
アジアセグメント
当中間連結会計期間のアジアセグメントの売上収益は、前年同期比0.7%増の158,354百万円となりました。このうち、外部収益は、前年同期比5.4%増の16,302百万円(連結売上収益の4.3%)となりました。
当中間連結会計期間のアジアセグメントの営業利益は、原価率の悪化などにより前年同期比12.2%減の13,291百万円となりました。
その他の地域セグメント
当中間連結会計期間のその他の地域セグメントの売上収益は、前年同期比1.8%減の55,412百万円となりました。このうち、外部収益は、前年同期比1.8%減の55,219百万円(連結売上収益の14.6%)となりました。
当中間連結会計期間のその他の地域セグメントの営業利益は、費用の増加などにより前年同期比16.4%減の3,114百万円となりました。
(3)財政状態の分析
資産合計は、前連結会計年度末に比べ23,527百万円増加し、1,130,052百万円となりました。主な要因は、棚卸資産の増加によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ786百万円増加し、174,816百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加によるものです。
資本合計は、前連結会計年度末に比べ22,741百万円増加し、955,236百万円となりました。主な要因は、その他の資本の構成要素の増加によるものです。
(4)キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果得られた資金は、棚卸資産が前年同期は14,927百万円の減少であった一方で当中間連結会計期間は9,568百万円の増加であったことや営業債権及びその他の債権の減少が前年同期より少なかったことなどにより前年同期に比べ28,697百万円減少し、42,054百万円となりました。
投資活動の結果得られた資金は、定期預金の払戻による収入の増加や投資の売却及び償還による収入の増加などにより1,371百万円となりました(前年同期は9,904百万円の支出)。
財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得や売却及び配当金の支払が多かったことなどにより前年同期に比べ32,471百万円増加し、54,256百万円となりました。
上記活動の結果及び為替レートの変動による影響により、当中間連結会計期間末の当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の253,279百万円から4,125百万円減少して249,153百万円となりました。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発支出(無形資産に計上された開発費を含む)は前年同期比806百万円増の7,985百万円となりました。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。