E02092 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、世界的な金融引き締めの継続により欧米における景気後退リスクの懸念、エネルギーや原材料価格の高騰の影響が継続するとともに、中国経済における不動産市場低迷等による下振れリスク等、先行き不透明な状況で推移いたしました。
半導体・液晶関連事業(当社等)におきましては、半導体需要減少の在庫調整及び中国に対する先端半導体関連装置等に対する輸出規制の影響による半導体業界の設備投資の鈍化は続いているものの、半導体の用途拡大により半導体市場の成長が予測されるとともに、高まる地政学リスクに対応するため、世界各国において半導体工場の新設・増設計画が進められております。
当社等においては、半導体製造装置向けの受注環境の改善の兆しはなく、引き続き顧客からの製品出荷時期の後ろ倒し要請があるなど、取り巻く環境は低調に推移いたしましたが、スマートフォン等のディスプレイ向け成膜装置メーカーからの受注を獲得することができました。
このような状況の中、ベトナム子会社で完成した第2工場に製造設備の搬入を進め、生産活動を開始するとともに、一部板金加工の内製化に取り組んでまいりました。
また、これまで取り組んでまいりました高速RF制御システムをリリースし、CPUの通信がフルデジタルとなり高速処理が行えることから、より安定・微細なプロセスにも対応できる製品となっており、多様化する半導体製造装置への当社製品の採用に向けて、順次、顧客における製品評価を進めてまいります。
研究機関・大学関連事業(IDX)におきましては、前連結会計年度から引き続きシリコンウエハ引上用装置向け電源の出荷等があったものの、定期点検等の保守サービス案件は少なく、売上高は低調に推移いたしました。
この結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高4,784百万円(前年同期比18.5%減少)、営業利益359百万円(前年同期比61.8%減少)、経常利益338百万円(前年同期比58.3%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益164百万円(前年同期比72.2%減少)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
半導体・液晶関連事業(当社等)におきましては、売上高4,465百万円(前年同期比17.6%減少)、営業利益371百万円(前年同期比58.1%減少)となりました。
研究機関・大学関連事業(IDX)におきましては、売上高319百万円(前年同期比28.9%減少)、営業損失47百万円(前年同期は営業利益25百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、次のとおりであります。
単位:百万円
項目 |
前第2四半期連結累計期間 (自 2022年9月1日 至 2023年2月28日) |
当第2四半期連結累計期間 (自 2023年9月1日 至 2024年2月29日) |
売上高 |
5,867 |
4,784 |
売上総利益 |
2,341 |
1,721 |
営業利益 |
939 |
359 |
経常利益 |
810 |
338 |
親会社株主に帰属する四半期純利益 |
593 |
164 |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
単位:百万円
項目 |
前第2四半期連結累計期間 (自 2022年9月1日 至 2023年2月28日) |
当第2四半期連結累計期間 (自 2023年9月1日 至 2024年2月29日) |
||
売上高 |
営業利益 |
売上高 |
営業利益 |
|
半導体・液晶関連事業(当社等) |
5,418 |
885 |
4,465 |
371 |
研究機関・大学関連事業(IDX) |
449 |
25 |
319 |
△47 |
合計 |
5,867 |
910 |
4,784 |
323 |
(注)1.売上高は、各セグメントの外部顧客に対する売上高を表しております。
2.営業利益は、各セグメントの営業利益又は営業損失(△)を表しております。
② 財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は25,959百万円であり、前連結会計年度末と比較して1,290百万円減少しております。
これは、現金及び預金の減少(371百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の減少(953百万円)、仕掛品の減少(148百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(334百万円)、未収入金の減少(822百万円)等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は15,046百万円であり、前連結会計年度末と比較して1,332百万円減少しております。
これは、短期借入金の減少(750百万円)、未払金の減少(561百万円)長期借入金の減少(597百万円)等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は10,913百万円であり、前連結会計年度末と比較して41百万円増加しております。
これは、利益剰余金の増加(61百万円)等によるものであります。
(注)文中表記について
(当社等)
当社、Adtec Technology,Inc.、Adtec Europe Limited、ADTEC Plasma Technology Vietnam Co., Ltd.、ADTEC Plasma Technology Korea Co., Ltd.、ADTEC Plasma Technology Taiwan Ltd.、ADTEC Plasma Technology China Ltd.及びAdtec Healthcare Limitedを表しております。
(IDX)
株式会社IDXを表しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して375百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末は5,303百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,438百万円(前年同期は1,701百万円の使用)となりました。
これは、税金等調整前四半期純利益338百万円、減価償却費225百万円、売上債権の減少額968百万円等の資金増加要因、棚卸資産の増加額237百万円、法人税等の支払額109百万円等の資金減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は804百万円(前年同期は242百万円の使用)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出788百万円、無形固定資産の取得による支出11百万円等の資金減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,086百万円(前年同期は2,634百万円の獲得)となりました。
これは、長期借入れによる収入780百万円の資金増加要因、短期借入金の純減少額750百万円、長期借入金の返済による支出922百万円等の資金減少要因によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、売上高経常利益率及び1株当たり当期純利益を指標等として選定しており、2024年4月12日付で2024年8月期の目標値は以下のとおり変更しております。
|
売上高(百万円) |
経常利益(百万円) |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) |
1株当たり当期純利益(円) |
変更前 |
12,800 |
2,330 |
1,700 |
198.06 |
変更後 |
10,800 |
1,000 |
690 |
80.62 |
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、358百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間に完成したものは次のとおりであります。
会社名 事業所名 |
所在地 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
完了年月 |
ADTEC Plasma Technology Vietnam Co., Ltd. |
ベトナムバクニン省 |
半導体・液晶関連事業 |
第2工場棟 |
2023.9 |