E01774 IFRS
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
通信計測事業の主要市場である情報通信分野においては、世界的にスマートフォンの出荷台数が回復しており、AIを搭載した高機能スマートフォンなど今後の市場の活性化が期待されます。
5G利活用の領域では、Automotive分野での5G活用に向けた研究開発が進展しており、実証実験が継続されています。IoT(Internet of Things)分野では、Wi-Fi 7(*1)の開発需要が増加しています。衛星を用いた通信サービスの非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)では、4GシステムのNBIoT(Narrowband IoT)を用いる端末もリリースされ、関連した開発の需要が見込まれます。また、2024年6月に標準化が完了した「Release 18」(*2)では、IoT向けのeRedCap(enhanced Reduced Capability)や5G NR(New Radio)を用いるNTNなどで機能の向上が図られ、チップセットや端末への対応が進められています。さらに、3GPPにおいて次世代の通信規格である6Gの仕様についての議論も始まり、研究開発も行われています。
ネットワークインフラの領域では、クラウドサービスの高度化や生成AIの普及拡大によるデータ・トラフィックの急増に対応するために、データセンターの新設及び大容量化が加速しています。800GEネットワークへの更新が本格化しており、光デバイスメーカーでの800GE向け光デバイスの生産増強が進展しています。また、ネットワーク機器メーカーにおいては、PCIe(Gen5/6)(*3)などのハイスピードバスの開発が進展しており、1.6TE向けの光デバイスの開発が始まっています。さらに、データセンターのグローバル接続として、新たな経路での光海底ケーブル敷設が、ハイパースケーラーによって進められているほか、ネットワークのオール光化を目指すIOWN(*4)の活動も活発化してきています。
PQA事業の分野においては、食品メーカーの人手不足の影響からX線を用いた異物混入検査や包装品質検査などの品質保証プロセスの自動化、省人化に係る投資が継続しているほか、日本市場における計量制度改正を背景とした自動重量選別機の需要も好調に推移しています。
このような環境のなか、当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
当中間連結会計期間は、受注高は55,030百万円(前年同期比2.9%増)、売上収益は51,693百万円(同3.0%減)、営業利益は5,032百万円(同40.7%増)、税引前中間利益は5,356百万円(同58.4%増)、中間利益は3,809百万円(同70.2%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益は3,809百万円(同70.2%増)となりました。
(*1)第7世代のWi-Fi規格、第6世代(Wi-Fi 6)の使用帯域幅160MHzを320MHzまで拡張し、高速化を実現
(*2)3GPPで標準化される規格番号
(*3)第5/第6世代のPCI Express規格(シリアル転送方式の拡張スロット用インターフェース規格)
(*4)Innovative Optical and Wireless Networkの略で、IOWN Global Forumが検討を進めている、オール光ネットワークなど革新的技術を用いた新しい通信基盤
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 通信計測事業
当事業は、サービス・プロバイダ、ネットワーク機器メーカー、保守工事業者などへ納入する、多機種にわたる通信用及び汎用計測器、測定システム、サービス・アシュアランスの開発、製造、販売を行っています。
当中間連結会計期間は、米国関税政策の影響で延伸していた顧客の投資は徐々に回復しましたが、第1四半期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、前年同期比で減収となりました。一方、棚卸資産の圧縮やコストコントロールを継続して進めたことにより収益性が改善しました。この結果、売上収益は30,933百万円(前年同期比9.0%減)、営業利益は3,947百万円(同55.3%増)となりました。
② PQA(プロダクツ・クオリティ・アシュアランス)事業
当事業は、高精度かつ高速の各種自動重量選別機、自動電子計量機、異物検出機などの食品・医薬品・化粧品産業向けの生産管理・品質保証システム等の開発、製造、販売を行っています。
当中間連結会計期間は、食品市場の品質保証プロセスの自動化、省人化を目的とした設備投資需要や品質検査への関心の高まりを背景とした需要が好調に推移し、前年同期比で増収増益となりました。特に国内においては、新製品の投入やインバウンド需要による食品メーカーの生産能力増強や、計量制度改正による自動重量選別機の更新需要を獲得しました。この結果、売上収益は14,538百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は1,454百万円(同37.2%増)となりました。
③ 環境計測事業
当事業は、EV/電池向け試験装置、ローカル5G向け支援サービス、道路やダム・河川等の映像監視用モニタリングソリューションの開発、製造、販売を行っています。
当中間連結会計期間は、国内におけるEV/電池向け試験需要は、米国関税政策の影響で顧客の投資に延伸がみられ、前年同期比で減収減益となりました。この結果、売上収益は2,936百万円(前年同期比16.8%減)、営業損失は97百万円(前年同期は63百万円の利益)となりました。
④ その他の事業
その他の事業は、センシング&デバイス事業、物流、厚生サービス、不動産賃貸等からなっております。
当中間連結会計期間は、売上収益は3,284百万円(前年同期比17.2%増)、営業利益は740百万円(同17.7%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、54,564百万円となり、前期末に比べ4,469百万円増加しました。なお、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは、7,128百万円のプラス(前年同期は9,251百万円のプラス)となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は、純額で8,481百万円(前年同期は10,767百万円の獲得)となりました。これは、税引前中間利益の計上及び営業債権及びその他の債権の減少により資金が増加した一方で、法人所得税の支払により資金が減少したことが主な要因です。なお、減価償却費及び償却費は2,839百万円(前年同期比114百万円減)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、純額で1,352百万円(前年同期は1,516百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が主な要因です。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、純額で3,106百万円(前年同期は3,677百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払額2,579百万円(前年同期の配当金支払額は2,635百万円)による支出が主な要因です。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当社グループでは開発投資の一部について資産化を行い、無形資産に計上しております。無形資産に計上された開発費を含む当中間連結会計期間の研究開発投資の金額は、4,653百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。