売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01811 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績(以下「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

(財政状態)

 流動資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,168百万円減少し7,752百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が1,016百万円減少したことによるものであります。流動資産の減少は短期借入金の返済によるものであります。

 固定資産

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて213百万円減少し4,266百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が235百万円減少したことによるものであります。有形固定資産の減少は減価償却の進捗に比べ、新規設備の増加が少なかったことによるものであります。

 流動負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,581百万円減少し2,809百万円となりました。主な要因は、短期有利子負債が1,201百万円、支払債務が183百万円減少したことによるものであります。

 固定負債

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて502百万円減少し2,591百万円となりました。主な要因は、長期有利子負債が474百万円減少したことによるものです。

 純資産

 純資産は、前連結会計年度末に比べて702百万円増加し6,617百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益777百万円の計上によるものです。

(経営成績)

 当第3四半期連結累計期間は、ウクライナ問題の長期化、中東情勢の緊迫化に加え、中国景気の減速、世界各国におけるインフレと金融引き締めなどの影響から、世界経済の先行きは不透明な状況が続きました。日本経済においては、円安などから輸出を中心に企業業績の回復する動きがあるものの、物価上昇による実質賃金マイナスの継続や海外経済の下振れ懸念などから、下押し圧力がみられる状況が続いております。

 当社グループの属する電子部品業界においても、コロナ禍より続いた巣ごもり需要も一巡し、中国経済の減速による影響が続いています。一方、自動車生産の持ち直しと自動車の電動化や電装化率の向上を背景に電子部品・ デバイスの搭載数が増加、円安による輸出製品での底上げなどもありましたが、それらを補うまでには至らない見通しです。

 このような情勢下、当社グループは生産・業務効率を向上させるとともに、当社グループの製品開発力を生かした営業活動を強化してまいりました。その結果、売上高は7,938百万円(前年同四半期比0.7%減)となりました。

 利益面では資源価格や原材料価格の値上がりがありましたが、円安の影響による売上増加などから、営業利益は前年同四半期並みの988百万円(前年同四半期比0.8%減)となりました。また、営業外損益は、為替相場が円安となったことから為替差益100百万円などを計上し、経常利益は1,112百万円(前年同四半期比3.2%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は777百万円(前年同四半期比12.1%減)となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

(イ) 可変抵抗器

 円安による底上げがありましたが、中国経済減速による需要減を補えず、売上高は3,149百万円(前年同四半期比14.7%減)となりました。セグメント利益(営業利益)も、893百万円(前年同四半期比19.6%減)と減益になりました。

 

(ロ) 車載用電装部品

 長らく続いた半導体不足が解消に向かった事により、自動車会社の一部モデルに回復が見られたことなどにより、売上高は4,596百万円(前年同四半期比14.6%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は665百万円(前年同四半期比87.6%増)と増益になりました。

 

(ハ) その他

 その他部門は、売上高は192百万円(前年同四半期比34.3%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は77百万円(前年同四半期比5.7%増)となりました。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 有利子負債の適切なコントロールを目的にシンジケートローン契約の締結を行いました。その結果、現金及び預金は、前連結会計年度末に比べ1,016百万円減少し3,019百万円、短期有利子負債は1,201百万円減少し970百万円になりました。当面の間、増資等の予定はなく、シンジケートローンを活用し、現金及び預金と有利子負債残高を適切にコントロールしていきます。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は154百万円であります。

 

(5)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、著しい変動はありません。

 

(6)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間における生産、受注及び販売の実績は、「第2 事業の状況2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおり、中国市場の低迷から可変抵抗器の販売は減少しましたが、自動車会社の一部モデルの回復により車載用電装部品の販売が増加することで補うことができました。

 

(7)主要な設備

 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の計画はありません。

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

 中国市場で生産販売活動を行っており、中国経済の減速により、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、中国、台湾、アメリカ等での販売を行っており、急激な為替変動などにより、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。