売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E01891 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.当中間決算に関する定性的情報

(1) 経営成績に関する説明

当中間連結会計期間における世界経済は、その最大の不確定要因であるトランプ関税の影響が見通せないところですが、国際通貨基金(IMF)の7月の世界経済成長率予測では、関税引き上げを見越した経済活動の前倒しが予想以上に強かったこと、米国の平均実効関税率が 4月に発表された水準よりも低くなったことなどを理由として、4月の見通しより0.2ポイント上方改定されました(2025年3.0%)。底堅い成長を維持しております。一方、ウクライナ紛争やパレスチナ・イスラエル紛争も未だ終息の気配はありません。

米国経済は関税引上げを見越した前倒しが予想以上に強かったため成長ペースは鈍化、欧州経済は、物価の安定と防衛関係を中心とする財政出動に対する期待のため、プラス成長を維持しています。中国は、政府による景気刺激策が最終消費や総資本形成を押し上げたため、年前半の実績は好調で、2025年の成長率の予測は4.8%と0.8%上方改定されました。

我が国の経済は、米国との関税交渉は、5,500億ドルの対米投資やコメなどの輸入を増やすことと引換えに、相互関税率を25%から15%に引き下げることで決着しました。4~6月期の実質GDP成長率(2次速報値)は、前期比+0.5%(年率換算2.2%)と上方修正されました。勢いは強いとは言えませんが、景気は緩やかに持ち直しています。一般労働者の現金給与総額は7月まで52か月プラスと改善し、春闘は 2年連続で5%台の賃上げが実現しました。実質の消費活動指数(10月5日発表)も1月~3月期と比較し鈍ってはいますが、4月は消費活動指数(旅行収支調整済)0.2、消費活動指数0.5とプラスを保っています。日経平均株価は、4万5千円超と過去最高を記録しました。全国百貨店売上高は、8月は7カ月ぶりに対前年比プラス(+2.6%)と、日本経済は反転の兆しを見せつつあります。

 

当社グループを取り巻く古物売買業界の事業環境はSDGs推進によるリユース意識の高まりや円安による物価高により需要の拡大が見込まれております。また、3年前の120円台から15%ほど円安が進んでいる歴史的な円安の状況を踏まえ、インバウンド復活がピーク時の2019年レベルを超える状況となっております。当社グループでは、買取・販売の増加が見込まれることに伴い、今後の新たな収益機会に備えた体制を整え、攻めの経営を行ってまいります。

 

当社グループは、「リユース×AIテクノロジーによる産業構造の革新」をミッションに掲げ、AIとデジタルの力で、中古品業界の高度化と流通最適化を推進しておりますが、当中間連結会計期間における進捗は次のとおりです。

 

 資金面につきましては、2023年12月21日に払込みされた第20回新株予約権の行使が7月11日に完了し、総額1,321百万を調達しました。また、2024年12月16日に払込みされた第21回新株予約権の行使は、調達予定額1,543百万円のうち、9月30日現在で1,205百万円を調達いたしました。

大黒屋が2023年10月18日に締結していた金銭消費貸借契約700百万円(タームローン貸付700百万円及びコミットメントライン貸付3,500百万円付)については、「2025年3月期末において、連結ベースの経常損益が赤字とならないこと及びレバレッジ・レシオ(タームローン貸付の残高/EBITDA)を 2.1以下に維持すること」とする財務上の特約に抵触しておりましたが、借入先の金融機関と交渉の結果、2025年8月26日付で、2025年12月15日までは期限の利益喪失及び担保権実行等の権利行使をしない旨の同意を頂いており、また、短期のコミットメントライン貸付につき2025年8月29日付で借換えを実行しました。

 

このような状況下、当社グループの当中間連結会計期間の売上高及び利益は、前連結会計年度と比較し、資金を商品仕入れに投入できなかったことにより低水準の在庫を維持したこと、想定していたおてがるブランド買取り等が予定どおり進まなかったこと、またインバウンド需要が落ち着き免税売上が減少したこともあり売上高及び利益は減少しました。

 

(売上高)

当社グループの当中間連結会計期間の売上高は、4,976百万円(前年同期比23百万円減少、同0.5%減)となりました。その主な要因は以下のとおりであります。

まず、当社グループの根幹会社である大黒屋において、当中間連結会計期間の売上高は4,816百万円(前年同期比1百万円減少、同0.0%減)となりました。この若干の減少要因は、店頭売上が増加したものの、これまでの円安が円高方向に振れた(対前年同期平均値から4%強の円高水準(6か月平均152.53→145.99)という要因もあり店頭免税売上が大きく減少したため、売上高は微減となりました。

ここ数年国内消費においてはインバウンド消費の増加が大きく貢献してきていますが、それを支える超円安状態は若干改善される傾向にあります。また、当社においては対米輸出品に対する関税問題、それに関連する為替変動等によるリスク回避及び運転資金の減少もあり、在庫水準を当初3か月はほぼ最低水準(3か月平均残高12.6億円)に維持したことも影響しています。売上の内訳は、リアル店舗全体での売上高(リアル店舗による販売のこと:以下「リアル」という。)は減少し、2,645百万円(前年同期比46百万円減少、同1.7%減少)となり、本部商品売上高(古物業者市場等への販売のこと)は、1,273百万円(前年同期比206百万円増加、同19.4%増)となりました。また、ネット店舗商品売上高(インターネットによる店舗販売のこと:以下「ネット」という。)においては広告効率の改善などの継続的なEC販売の強化活動を展開したものの、在庫水準の低下により393百万円(前年同期比167百万円減少、同29.9%減)となりました。

併営する質料収入においては、質屋事業が庶民金融として生活に定着しており、質料(貸付金利息)は447百万円(前年同期比15百万円増加、同3.5%増)となりました。なお、質草預りに伴う営業貸付金残高(2,095百万円)はほぼ横ばいで推移しており、今後も質料アップが期待されます。

さらに、越境関連としましては、越境EC、ライブショッピングの売上が74百万円(前年同期比33百万円減少、同31.3%減)となりました。なお、Chrono24は59百万円と減少しています。

 

(利益)

当社グループ営業損失は444百万円(前年同期比80百万円悪化)となりましたが、その主な要因は以下のとおりであります。

まず、大黒屋において、売上総利益は1,346百万円(前年同期比137百万円減少、同10.2%減)となりました。この要因は店舗商品売上総利益(リアル)が541百万円(前年同期比72百万円の減少、同11.8%減)、店舗商品売上総利益(ネット)は81百万円(前年同期比46百万円減少、同35.5%減)となり、本部商品売上高の売上総利益は264百万円 (前年同期比21百万円増加、同8.7%増)となりました。大黒屋全体の売上総利益率は28.0%(前期比2.8%減)と利益率は低下していますが、この減少は、これまでの円安が円高方向に振れた(対前年同期平均値から4%強の円高水準(6か月平均 152.52→145.99)という要因もあり、また、在庫水準の低下も影響しています。

また、質料(貸付金利息)は 447百万円(前年同期比15百万円増加、同3.5%増)となりました。なお、質料収入はそのすべてが売上総利益となります。

 

大黒屋の販売費及び一般管理費につきましては、前年度においてはポスト・コロナを見据え広告投資を積極的に行ってまいりました。今期より先行投資の抑制・収益化の段階に入っていますが、当中間連結会計期間においては前年同期とほぼ同じ水準となっており、1,851百万円(前年同期比57百万円減少、同3.0%減)となりました。なお、大黒屋では、のれんを計上しているため、当中間連結会計期間の償却費270百万円を販売費及び一般管理費に含めておりますが、連結決算においては、のれん償却費を消去するため、当該金額を控除した金額で記載しております。以上の結果、大黒屋の営業損失は504百万円(前年同期比79百万円悪化)となりました。

 

一方、連結決算では上記のとおり大黒屋ののれん償却費が相殺されることにより、444百万円の営業損失(前年同期比80百万円悪化)となりました。当社グループの経常損失は、506百万円(前年同期比32百万円悪化)となりました。これは上記営業利益の減少によるものです。

 

以上の結果、当社グループの税金等調整前中間純損失につきましては513百万円(前年同期比12百万円悪化)となりました。また、親会社株主に帰属する中間純損失は449百万円(前年同期比0百万円悪化)となりました。

 

なお、大黒屋において企業評価指標の一つであるEBITDAは、営業利益の減少により△119百万円(前年同期比12百万円の改善)となりました。

 

以上のとおり、当連結会計年度において減収減益決算となりました。

 

セグメント別の業績の状況につきましては以下のとおりであります。

イ.質屋、古物売買業

当中間連結会計期間における質屋、古物売買業の売上高及び営業損失は、それぞれ4,816百万円(前年同期比2百万円の減少、同0.0%減)、248百万円(前年同期比75百万円の悪化)となりました。その主な要因につきましては、業績の概況にて記載しましたように、大黒屋における在庫水準の低下によるもので、売上高及び営業利益は減少しております。

ロ.電機事業

当連結会計年度における電機事業の売上高及び営業利益は、それぞれ159百万円(前年同期比21百万円の減少、同12.0%減)、55百万円(前年同期比10百万円の減少、同16.1%減)となりました。電機事業においては、今もなお電機業界全体において設備投資の抑制が続いていることもあり、最終ユーザーによる設備の新設工事や点検工事などは年々減少しているのが実情であります。また、資材(原材料)価格の上昇や後継者不足による小規模下請け業者の廃業など、より一層厳しい環境が続いており、当社の電機事業にも大きな影響を与えています。このような状況の下、当社電機事業部門におきましては、適正な利益を確保するため常に販売価格の見直しを行うとともに、製造原価の上昇を抑えるべく仕入先の転換(新規仕入先の拡充等)、現行取引ユーザーとの協力体制の拡充等、さまざまな手法をとって利益率の確保を目指し改善を行っております。

 

 

(2) 財政状態に関する説明

当中間連結会計期間における、資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。

(資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は、5,090百万円となり、前連結会計年度末に比べ219百万円の増加となりました。これは主に商品及び製品が208百万円増加し、また、現金及び預金が34百万円減少し、受取手形、売掛金及び契約資産が94百万円増加したことによるものであります。固定資産は、1,580百万円となり、前連結会計年度末に比べ172百万円の増加となりました。

この結果、総資産は6,671百万円となり、前連結会計年度末に比べ391百万円増加いたしました。

 

(負債)

当中間連結会計期間における流動負債は4,445百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円の減少となりました。固定負債は498百万円となり前連結会計年度末に比べ 247百万円の減少となりました。これは主に長期借入金が150百万円減少及び新株予約権付社債100百万円が減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、4,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ341百万円減少いたしました。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産合計は、1,727百万円となり、前連結会計年度末に比べ732百万円の増加となりました。

この結果、自己資本比率は17.2%(前連結会計年度末は6.3%)となりました。

 

(3) 連結業績予想などの将来の予測情報に関する説明

中間連結会計期間及び通期の業績につきましては、2025年10月31日に公表しました「2026年3月期第2四半期(中間期)連結の業績予想値と実績値との差異及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」をご参照下さい。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は524百万円となり、前連結会計年度末にから424百万円の減少となりました。

また、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、937百万円の支出(前年同期は643百万円の支出)となりました。

これは主に、税金等調整前中間純損失513百万円と棚卸資産の増加204百万円が影響を与えたことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは47百万円の支出(前年同期は7百万円の支出)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出12百万円、無形固定資産の取得による支出23百万円及び差入保証金の支出11百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは949百万円の収入(前年同期650百万円の収入)となりました。

これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入1,099百万円及び短期借入金の返済による支出150百万円によるものです。