E34238 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当社の主要な事業領域である電子書籍市場は、2021年度の市場規模は5,510億円であり、そのうちコミックが占める割合は84.6%、2022年度の市場規模は6,026億円と前年度から9.4%増加し、そのうちコミックが占める割合も86.3%の5,199億円と増加していることから、近年コミック市場の規模は拡大傾向にあるといえます。
また、2027年度には電子書籍市場は2022年度の約1.3倍の8,066億円に拡大すると予想されていることから、当社としては今後も市場拡大のトレンドは継続していくと見込んでおります。(インプレス総合研究所の「電子書籍ビジネス調査報告書2023」より)
このような環境の中、当社は、「日常に&を届ける」をミッションとして掲げ、中核事業となるAPP事業において、主に大手出版社と共同開発したスマートフォン向けのマンガアプリの収益拡大に注力してまいりました。
当第3四半期累計期間においては、APP事業の主力事業であるマンガ事業では、継続的なキャンペーンの実施やメディア化された人気作品が牽引し好調に推移しております。エンタメ事業では占い事業の堅調な推移により、APP事業全体で売上高は前年同期を上回って着地しました。
RET事業においては、円安の影響により外国籍の宿泊者数が好調に推移しており「&AND HOSTEL」の稼働率は高水準を維持しております。また、「&AND HOSTEL」の開発用に購入し保有していた物件を売却したため売上高は大幅に増加した一方で、評価損が発生したことにより営業損失を計上しました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は4,231,123千円(前年同期比98.7%増)、営業損失249,011千円(前年同期は営業利益71,812千円)、経常損失273,671千円(前年同期は経常利益47,668千円)、四半期純損失65,121千円(前年同期は四半期純利益45,308千円)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
当第3四半期累計期間において、現在運営している7つのマンガアプリについては、新規コンテンツ配信の開始や人気作品のメディア化、効率的な広告宣伝費の投下及びキャンペーンを実施し新規のユーザー獲得を促進しました。さらに、既存ユーザーの継続利用を促す施策等を実施したことでユーザーが定着し、7つのマンガアプリのMAU(注)は高水準を維持しております。また、アプリのサービス拡充を目的とした機能追加等の開発を行ったため、開発売上を収受しました。
一方で、「めちゃコミックの毎日連載マンガアプリ」の共同運営終了及び「Pontaマンガ」リリース後の運用における原価の増加によりセグメント利益が減少となりました。
この結果、当第3四半期累計期間におけるAPP事業の売上高は2,315,304千円(前年同期比10.8%増)、セグメント利益は298,989千円(前年同期比18.8%減)となりました。
(注)Monthly Active Userの略称であり、1ヶ月に一度でもアプリを利用したユーザーの数を指します。
当社のAPP事業において運営するスマートフォンアプリのうち、「マンガアプリ」の四半期毎の平均MAU数の推移は下表のとおりであります。
(単位:万人)
(注)上記の平均MAU数は、各四半期における平均値を記載しております。
② RET事業
当第3四半期累計期間において、当社が運営する宿泊施設である「&AND HOSTEL」では、円安の影響等もあり、外国籍の宿泊者数が増加し各店舗で稼働率および平均単価は高水準を維持しております。
また、&AND HOSTELの開発用に購入し保有していた物件に関して、一部物件の売却が完了したため当第3四半期累計期間に売却に伴う売上高を計上するとともに、評価損を計上しました。加えて、物件売買仲介手数料がスポットで発生したこともあり、前年同期と比較すると売上高は大幅に増加し、一方でセグメント損失が発生しました。
この結果、当第3四半期累計期間におけるRET事業の売上高は1,915,818千円(前年同期比4,684.2%増)、セグメント損失は315,974千円(前年同期はセグメント損失50,732千円)となりました。
主にマンガのIPを広告等に活用する事業を実施しております。
当第3四半期累計期間におけるその他事業の売上高は0千円(前年同期比-%)、セグメント損失は2,763千円(前年同期はセグメント利益374千円)となりました。
当第3四半期会計期間末における総資産は3,187,797千円となり、前事業年度末に比べ2,087,575千円減少しました。これは主に保有目的の変更により、販売用不動産1,092,857千円を建物に757,914千円、構築物に1,196千円、土地に424,058千円、減価償却累計額に90,311千円振替えたこと、売上原価に販売用不動産の評価損を310,726千円計上したこと、売却により販売用不動産が1,706,036千円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期会計期間末における負債合計は2,132,253千円となり、前事業年度末に比べ2,022,454千円減少しました。これは主にその他の流動負債が93,045千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が528,456千円、長期借入金が1,461,694千円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期会計期間末における純資産は1,055,544千円となり、前事業年度末に比べ65,121千円減少しました。これは四半期純損失の計上により利益剰余金が65,121千円減少したことによるものであります。
なお、自己資本比率は33.1%(前事業年度末は21.2%)となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。