売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35487 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社は、2024年3月期第1四半期より、連結決算に移行しており、同第1四半期より四半期連結財務諸表を作成しております。そのため前第3四半期累計期間に四半期連結財務諸表を作成していないことから、①経営成績の状況、②財政状態の状況において前年同四半期及び前期末との比較分析は行っておりません。

 

①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行によって経済活動の正常化が進み、所得環境が改善する中で、一部の産業で足踏みもみられるものの、緩やかな回復基調を示しました。中でも、当社主要顧客である大手製造業の景況感は、価格転嫁の進展や資源高の一服から収益環境が改善し、足元で半導体の供給不足が緩和したことから、回復基調が鮮明となっております。

このような環境の下、依然としてマーケット全体の慢性的人材不足感があり、当社主力のエンジニア派遣サービスへの需要はコロナ以前同様の高い水準に回復しました。前事業年度から引き続き、派遣エンジニア求人広告の掲載内容の見直しや当社社員によるエンジニア社員紹介制度(リファラル採用制度)、退職者のカムバック採用制度等の施策を講じた結果、派遣エンジニアの採用数は前年同期比218名増加しました。また、顧客企業の派遣エンジニア需要拡大により、案件数(派遣エンジニア需要数)は前年同期比2,107件増加した結果、稼働人員数は前年同期比316名増加しました。

理工系学生のための就職支援サービスである「コグナビ 新卒」に関しては、当サービスを利用した学生の内定受諾数が増加したことにより、売上高は前年同期と比べて大きく上回りました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は23,492百万円、営業利益は2,422百万円、経常利益は2,428百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,632百万円となりました。なお、単体における当第3四半期累計期間の業績は、いずれも前年同期を上回っております。

 

(参考)株式会社フォーラムエンジニアリング単体の経営成績

 

2023年3月期

第3四半期

(百万円)

2024年3月期

第3四半期

(百万円)

対前年同四半期

増減率

(%)

売上高

21,474

23,492

9.4

営業利益

1,017

2,551

150.7

経常利益

1,017

2,557

151.4

四半期純利益

691

1,739

151.4

 

また、当社は、「スキルがつながる世界へ。」をミッションに掲げ、機械・電機系学生の学びやエンジニアが持つスキルと、企業が求めるスキルとのつながりを、人工知能(AI)によって結びつける、独自のマッチングシステム「コグナビ」各サービスの浸透と拡充に取り組んでおります。当社は機電系エンジニア人材市場において、この「コグナビ」のマッチングテクノロジーを駆使し、エンジニアと企業をスキルでつなぐ世界の実現を目指しております。また、新卒理工系学生の就職支援から、転職、人材派遣、教育まで、エンジニアのすべてのキャリアシーンを、「コグナビ」がサポートしてまいります。

エンジニア派遣サービス「コグナビ 派遣」は、顧客企業の需要に確実に応えるべく、稼働人員数の更なる増加に繋げるため、派遣エンジニアの採用強化に取り組んでおります。当第3四半期連結累計期間末時点の稼働人員数は、前年同期と比べ316名増加し、4,229名となりました。

理工系学生のための就職支援サービスである「コグナビ 新卒」は、機電系学生年間約4万人すべてがメーカーに就職し、エンジニアとして働ける世界を実現するため、元メーカーエンジニアの当社社員が講師となり、大学3年生を対象にエンジニアの魅力を伝える「エンジニア職セミナー」を機電系学科のある大学で実施しております。当期は2025年卒の理工系学生を対象としたセミナーを精力的に実施し、新規会員数の獲得に注力しております。当社はこのセミナーを実施することによって培われた大学とのつながりを活かし、第2の収益の柱とすることを目指してまいります。当第3四半期連結累計期間の2024年卒会員数が前年同期比1.5倍となり、当サービスを利用して企業に採用された学生数は当第3四半期連結累計期間末時点で前年同期と比べて約2倍増加しております。また、2025年卒登録会員数も順調に増加しております。

経験者採用向けエンジニア紹介サービスである「コグナビ転職」は、「コグナビ新卒」でメーカーに就職したエンジニアが、やがて転職する際の受け皿となり、この流動機会を捕捉し、中長期には第3の収益の柱とすることを目指してまいります。

エンジニア育成の研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」は、大学教授の保有スキルをデータベース化する事で、企業のリスキリング需要に沿った専門性の高い研修を、提携大学にて実施しております。

また、2022年10月に設立した当社の連結子会社であるCognavi India Private Limitedは2023年6月22日、インド初のAIマッチング技術を駆使したジョブポータルサイト「Cognavi(コグナビ)」をオープンいたしました。大学や企業のニーズなど、インドの市場環境に合わせたビジネスモデルを現地スタッフが考案し、機電系学生のみならず、すべての学生を対象とした新卒採用メディアとしてビジネス展開を進めております。学生会員数や提供大学数、採用企業数を指標に事業を進めており、インドの新卒学生と企業を結ぶ就活インフラになることを目指してまいります。なお、当社グループはエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の業績の記載を省略しております。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、15,527百万円となりました。その主な内訳は、主に現金及び預金が11,235百万円、売掛金が3,930百万円であります。固定資産は2,919百万円となりました。その主な内訳は、ソフトウエアが1,165百万円、繰延税金資産が847百万円であります。

 この結果、総資産は18,447百万円となりました。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、5,801百万円となりました。その主な内訳は、短期借入金が2,000百万円、未払金が954百万円、賞与引当金が784百万円であります。

 この結果、負債合計は5,801百万円となりました。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、12,645百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が12,869百万円であります。

 この結果、自己資本比率は66.9%となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。