売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32109 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響で長く停滞していた経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移しているものの、ウクライナ情勢の長期化や、世界的な金融引締めによる海外景気の減速、中国経済の停滞等の外部要因が国内景気を下押しするリスクをもたらしており、引き続き先行き不透明な状況が続いております。

こうした環境のもと、当社グループの関連する金融商品取引市場におきましては、日米の金融政策の方向性の違いによる金利差拡大から円安が続き、2023年11月には1ドル=151円台と昨年10月ぶりの円安・ドル高になりましたが、日銀の植田総裁の発言によるマイナス金利政策の早期解除観測やFRBの早期利下げ観測を受けた米金利の低下などにより円高に転じ、141円台前半で期末を迎えました。

この様な状況の中、当社グループは、ボラティリティの上昇に伴い取引機会が増加することを見込み、2023年6月より「LION FX」において新たにチェココルナ/円・イスラエルシュケル/円・タイバーツ/円の取扱いを開始して通貨ペアを54種類に、2023年11月には「LION CFD」において新たにIT関連、米国半導体等ETF14銘柄の取扱いを開始して23銘柄(株価指数CFD9種、ETF CFD14種)に増やすなど、取引環境の拡充を行いました。

また、パソコン並の高機能が満載の新アプリ「LION FX5」のAndroid版や、自動でテクニカルの有効性を確認できる「LIONシグナルマップ」のスマートフォン用ツールのリリースを行い、加えてアプリの情報TOPに当日の損益集計や約定履歴などの「当日の取引情報」を表示できるようにするなど、各種スマートフォンアプリの改善に注力し、スピード感をもって顧客要望の実現に取り組みました。

そして2022年から継続・拡大している看板広告の宣伝効果によりFX取引がさらに増加することを見込み、豪ドル円のスプレッドの縮小や、新規口座開設キャッシュバックキャンペーンの強化、魅力的な食品キャンペーンなど、取引意欲が向上するような各種施策に取り組みました。

その結果、当第3四半期連結会計期間末の顧客口座数は532,212口座(前連結会計期間末比9.0%減)、外国為替受入証拠金は75,749,916千円(同3.8%増)となり、当第3四半期連結累計期間の外国為替取引高は6兆6,278億通貨単位(前年同四半期比14.3%減)となりました。

なお、顧客口座数については、Hirose Financial MY LimitedのLION Binary Optionsサービス及びヒロセ通商株式会社のLION BOサービスの終了により前連結会計期間末比で減少しておりますが、本サービス終了による連結業績に与える影響は軽微であります。

また、CFDにおける顧客口座数、受入証拠金及び取引高については、現時点では外国為替取引の顧客口座数、受入証拠金及び取引高と比べ重要性が小さいため記載を省略しております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は8,172,218千円(前年同四半期比4.6%増)、純営業収益は8,140,085千円(同5.2%増)、営業利益は3,443,803千円(同24.0%増)、経常利益は3,442,258千円(同24.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,339,998千円(同26.3%増)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

① 資産

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して9,832,536千円増加して、113,557,307千円となりました。これは主に顧客区分管理信託の増加5,131,000千円、外国為替差入証拠金の増加2,622,510千円、デリバティブ取引(資産)の増加1,293,376千円、外国為替取引未収収益の増加869,607千円等があった一方、約定見返勘定(資産)の減少274,182千円等があったことにより、流動資産が9,825,036千円増加したことによるものです。

 

② 負債

当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比較して8,186,695千円増加して、96,693,581千円となりました。これは主に短期借入金の増加2,830,000千円、外国為替受入証拠金の増加2,773,668千円、デリバティブ取引(負債)の増加1,980,955千円、外国為替取引未払費用の増加1,542,021千円等があった一方、1年内返済予定の長期借入金の減少500,000千円、未払法人税等の減少305,848千円、未払金の減少144,435千円等があったことにより、流動負債が8,169,571千円増加したことによるものです。

 

③ 純資産

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して1,645,840千円増加して、16,863,725千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の増加により利益剰余金が2,098,173千円増加した一方、自己株式の取得により528,960千円減少したことによるものです。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。