売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02175 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績 

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢長期化に伴う原材料、エネルギー価格の高止まりなど、先行き不透明な状況が継続しております。一方、自動車業界では、半導体の供給不足が緩和され、自動車主要顧客の生産は回復が継続しております。

わが国経済においては、エネルギー価格などの高騰や物価上昇による先行き不透明な状況が継続しております。設備投資については生産活動の停滞を受けて、持ち直しに足踏みが見られております。

 

このような市場環境下、当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績につきましては、自動車業界における半導体の供給不足が緩和されたことによる需要回復、アルミダイカスト製品の電動自動車用部品の需要増加や為替の円安影響を受け、売上高は前年同四半期比10.7%増収96,997百万円となりました。

利益面につきましては、営業利益は、前年同四半期比121.5%増益4,046百万円となりました。また、経常利益は、前年同四半期比84.2%増益3,721百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、931百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失2,375百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。

 

① 自動車用エンジン軸受

日本国内の当第3四半期連結累計期間の新車販売台数は、半導体の供給不足の緩和により自動車の生産台数が増えたことで前年同四半期に比べ増加しました。また海外においても、半導体の供給不足が緩和された影響により需要が回復し、米国、欧州は増加しました。中国も全体では増加しましたが、現地日系メーカーにおいては減少しました。

そのような状況下、当社グループの国内の売上高は前年同四半期末と比べ増加し、海外では為替の影響も含め増加したことから、当セグメントの売上高は前年同四半期比7.3%増収53,053百万円、セグメント利益は、前年同四半期比31.4%増益6,683百万円となりました。

 

 

② 自動車用エンジン以外軸受

半導体供給不足の緩和による需要の回復を受けて自動車用部品メーカーの受注が増えたことから、当セグメントの売上高は前年同四半期比3.0%増収15,351百万円、セグメント利益は、前年同四半期比2.5%増益2,048百万円となりました。

 

③ 非自動車用軸受

・船舶分野

2023年12月末の手持ち工事量は2,709万総トンと前年同四半期末と比べ増加しました。コンテナ船など大型船の需要の高まり、中国向け開拓の継続による受注増加やコロナ禍からの回復によるサービスパーツの好調により、売上高は前年同四半期に比べ増加しました。

・建設機械分野他

 鉱山機械用などの需要の底堅い推移や、発電機などに使われる中高速エンジン用軸受の受注増により、売上高は前年同四半期に比べ大幅に増加しました。

・一般産業分野におけるエネルギー分野

天然ガスなどの燃料を使用した高効率な発電機ガスタービン用軸受の好調な需要、サービスパーツの受注が増えたことや、石油精製プラント向けの圧縮機用軸受の開拓などが実ったことにより、売上高は前年同四半期に比べ増加しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比16.4%増収12,333百万円、セグメント利益は、前年同四半期比49.8%増益2,276百万円となりました。

 

④ 自動車用軸受以外部品

・アルミダイカスト製品

タイの自動車業界については金利の上昇やローン審査厳格化による個人消費欲の減退により、前年同四半期に比べ国内生産は微減しておりますが、当社においては、タイの工場(DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co., Ltd.)における主に電動自動車用部品の需要増加などに伴い、売上高は前年同四半期に比べ増加しました。

・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)

日米で半導体の供給不足が緩和されたことによる需要の増加や北米向け新規品のオーダー急増を受けて、売上高は前年同四半期に比べ増加となりましたが、納期対応による物流費増加の影響により、セグメント利益については前年同四半期に比べ減少しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比23.2%増収15,733百万円セグメント損失は1,756百万円(前年同四半期はセグメント損失1,676百万円)となりました。

 

⑤ その他

高温下で使われる金属系無潤滑軸受は市況の回復、開拓活動に伴う受注の増加やポンプ関連製品事業における設備投資の再開による旺盛な需要に支えられ、電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業及び不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前年同四半期比28.1%増収1,999百万円セグメント利益は前年同四半期比13.8%増益303百万円となりました。

 

 

(2) 財政状態

(総資産)

当第3四半期連結会計期間の総資産は前連結会計年度末に比べ7.2%増加し、185,822百万円となりました。これは主に現金及び預金、受取手形及び売掛金、有形固定資産が増加したことによります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間の純資産は前連結会計年度末に比べ6.6%増加し、75,080百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定が増加したことによります。

(自己資本比率)

当第3四半期連結会計期間の自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.2ポイント減少し、35.1%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、23,370百万円となり前年同四半期末に比べ4,023百万円(20.8%)の増加となりました。

当第3四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動において獲得した資金は、10,976百万円前第3四半期連結累計期間は103百万円の使用)となりました。これは主に減価償却費による資金の獲得が7,284百万円、税金等調整前四半期純利益が3,721百万円あったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動において使用した資金は、6,155百万円前第3四半期連結累計期間は4,883百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5,069百万円によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動において使用した資金は、713百万円前第3四半期連結累計期間は4,240百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が7,500百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が5,505百万円、短期借入金の純増減額が1,541百万円減少したことによります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に関する重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1,637百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。