売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36173 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動制限や入国規制が緩和され、経済活動の正常化に向けた動きがみられております。一方、世界的な資源価格の高騰や円安による物価上昇により、依然として国内外における経済の先行きは不透明な状態が続いております。

当社グループが事業展開するインターネット広告市場においては、社会のデジタル化を背景に継続して高い増加率を保っており、2022年には前年比14.3%増の3兆912億円となり、日本の総広告費の43.5%を占めました。インターネット広告費のうち、インターネット広告媒体費は、検索連動型広告をはじめとする運用型広告や、ビデオ(動画)広告の成長により、前年比15.0%増の2兆4,801億円となりました。(※1)

このような事業環境の中で、当社グループは、世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットになることを目指すために、パーパス(わたしたちの存在意義)の「創造によって世界中のエモーショナルを刺激する」という理念の下、人々の心を豊かにするサービスを創造し続けるデジタルサービスの提供を中心とした事業活動を推進しております。

当第3四半期連結累計期間においては、メディア事業では、Play-to-Earn(※2)領域としてポイ活×カジュアルゲームが引き続き好調に推移しております。プラットフォーム事業では、株式会社ティファレトが運営している「カリス」、「SATORI電話占い」は堅調に推移いたしました。また、2023年9月より推し活×メッセージアプリ「B4ND」の正式版をリリースいたしました。著名なアイドルやアーティストが加わり、会員規模の増加に繋げております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は46億65百万円(前年同期比26.2%増)、営業損失は48百万円(前年同期は営業損失33百万円)、経常損失は84百万円(前年同期は経常損失2百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億45百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億8百万円)、EBITDA(営業利益+のれん償却費+減価償却費)は1億96百万円(前年同期比23.5%減)となりました。

 

(※1)出所 株式会社CARTA COMMUNICATIONS/株式会社D2C/株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社セプテーニ・ホールディングス「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費詳細分析」

(※2)Play-to-Earnとは、ゲームをプレイすることで、ユーザーがアプリ内通貨などのインセンティブを得られる形式のゲームです。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

なお、当社グループは純粋持株会社体制への移行とパーパスの制定に合わせて事業区分の見直しを行い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントを変更することといたしました。

従来の「インターネットメディア事業」と「インターネット広告事業」を「メディア事業」に統合し、「プラットフォーム事業」と2つの報告セグメントに変更いたしました。各セグメント情報の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後の区分方法により作成した数値で比較しております

 

(メディア事業)

メディア事業の当第3四半期連結累計期間におきましては、3月より運用開始したグローバル向けコンテンツであるハイパーカジュアルゲームアプリ「Hoarding and Cleaning」が引き続き収益貢献しております。Play-to-Earn領域においても、カジュアルゲーム×ポイ活アプリが引き続き収益貢献しております。なお、重要指標である運用本数(※3)は376本となりました。

以上の結果、売上高は30億93百万円(前年同期比30.6%増)、セグメント利益は2億92百万円(同25.8%増)となりました。

 

(※3)運用本数とは、広告出稿による運用を伴うスマートフォンアプリ及び、家庭用ゲーム機向けの有料ゲームコンテンツの1月当たりの平均本数としております。なお、当該年度より集計方法に家庭用ゲーム機向けの有料ゲームコンテンツを含めておりますので、前年同期比は記載しておりません。

 

(プラットフォーム事業)

プラットフォーム事業の当第3四半期連結累計期間におきましては、株式会社ティファレトの「カリス」、「SATORI電話占い」が堅調に推移しました。重要指標である当第3四半期連結累計期間における電話占いの鑑定回数は、220千回となりました。また、株式会社ティファレトにて10月より新規サービスとして「恋愛相談METHOD」をリリースいたしました。

推し活メッセージアプリ「B4ND」は、2023年2月のβ版開始から、ユーザビリティの改善や、著名アーティストの営業活動の準備を進めておりましたが、この度2023年9月に正式版をリリースいたしました。

正式版のリリースにともない「松村沙友理」「矢吹奈子」「鈴木絢音」といった著名なアーティストが続々と参画し、サービス全体の拡大に繋げております。

以上の結果、売上高は15億65百万円(前年同期比19.8%増)、セグメント利益は1億41百万円(同24.3%増)、EBITDA(営業利益+のれん償却費+減価償却費)は3億72百万円(同9.4%増)となりました。

 

(その他)

その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントでありますが、メタバース事業、デジタルサイネージ事業、人材紹介事業、投資事業及び新規事業開発等に取り組んでおります。

以上の結果、売上高は5百万円(前年同期比70.2%減)、セグメント損失は1億33百万円(前年同期はセグメント損失65百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における財政状態は、資産が42億39百万円(前期末比9.1%増)、負債が29億38百万円(同2.2%減)、純資産は13億1百万円(同48.0%増)となりました。

資産の主な増減要因は、現金及び預金が1億57百万円及び投資その他の資産が3億51百万円増加した一方、償却によりのれん、商標権及び顧客関連資産が1億85百万円減少したことによるものであります。

負債の主な増減要因は、転換社債型新株予約権付社債が1億94百万円増加した一方、返済により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が2億4百万円減少したことによるものであります。

純資産の主な増減要因は、資本金が1億41百万円、資本剰余金が1億41百万円及び非支配株主持分が2億63百万円増加した一方、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が1億45百万円減少したことによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当社グループは、『Digital Well-Being』のビジョンのもと、デジタルを通して安らぎを提供できるサービスの創出と、世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットを目指して、事業創造と戦略投資の推進によるポートフォリオの拡大、中長期的な企業価値の向上に取り組んでおります。

また、当社は2023年4月1日より持株会社体制へ移行いたしました。株式会社東京通信グループに商号変更をし、引き続き持株会社として上場を維持するとともに、事業子会社の管理、統括、経営指導を行ってまいります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。