売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03236 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 ①経営成績

 当中間連結会計期間における我が国経済は、インバウンド消費の拡大、雇用・所得の改善や各種政策の効果などにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、地政学上リスクに伴う原材料・エネルギー価格の高騰、世界的な通商政策による景況感悪化の懸念、賃金上昇を上回る物価高騰など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、インバウンド消費の拡大や消費意欲の回復により景気は持ち直しつつあるものの、原材料・エネルギー価格の高騰や人手不足によるコスト増が継続しており、依然として厳しい経営環境が続いています。また、物価高騰に伴う消費者の節約志向やライフスタイルの変化により、価値観の多様化が進んでおります。

 このような状況の中、当社は「お客様の喜びが私たちの喜びです」という社是のもと、経営戦略の柱として強い既存店づくり、成長投資、サステナビリティ、関連事業拡大に取り組み、顧客支持を高めるブランド育成を推進してまいりました。また、米などを中心とした原材料価格高騰に対しては、顧客動向に応じたグランドメニューの改廃及びプライシングを実施し、売上総利益率は前年同期から0.4%の増加となりました。以上の結果により、当中間連結会計期間の売上高は370億49百万円(前年同期比0.2%増)、営業利益は8億32百万円(前年同期比54.4%増)、経常利益は8億40百万円(前年同期比48.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は7億38百万円(前年同期比56.8%増)となりました。

 

次に事業の種類別セグメントの概況をご報告申し上げます。

 

<回転寿司事業>

・当社グループの経営戦略

 当社グループは、物価高騰の継続や価値観の多様化が進む厳しい経営環境の中、社是の実現を目的とし、収益の拡大と社会の持続可能な発展、企業価値の向上を図るため、①強い既存店づくり、②成長投資、③サステナビリティ、④関連事業拡大の4つを経営戦略の柱としております。

 

① 強い既存店づくり

 当社は、持続的な企業価値向上のためにも、既存店の収益力強化が重要であると認識し、以下の取り組みを推進しております。

 

1)集客力向上

 一部の戦略商品の規格見直しや、アクティブシニア向けの優待カードの配布、食べ放題の実施や一部店舗における平日限定の税込690円からのランチセット販売などを通じて、顧客ロイヤリティの向上を図ってまいりました。また、夜間営業時間の延長、お酒を楽しむ場としても利用できる「かっぱのゆる呑み」や鰹節香る本格和風だしが自慢の「おでん」の提供、おにぎりや寿司屋のシャリスイーツ「かっぱのシャリドーナツ」の販売などを通じて、多様な消費者ニーズに対応してまいりました。

 ブランド認知や好意度の獲得を目的とし、タレントを起用したテレビCMやSNSでの情報発信を行っております。加えて、店舗認知の向上を目的に、当中間連結会計期間において21店舗へリードサインを設置し、売上高増加効果を確認しております。

 店舗においては、従来の切付マイスターをブラッシュアップしたキッチンマイスターを新設し、調理全般の技術向上に取り組んでおります。接客技術の向上を推進するサービスマイスターの育成とともに注力し、顧客体験価値の向上を図っております。

 期間限定フェアでは、「かっぱの北海道祭り」にて「北海道産ほたて」や「北海道産さんま」を税込110円で販売した他、「かっぱの本鮪 うに 蟹 いくら祭り」では黒いダイヤと呼ばれる鮪の王様「本鮪中トロ」を一貫税込110円で販売し、価格と価値の両面から訴求を図ってまいりました。さらに、旬の素材を活かした厳選ネタをお得な価格で販売する「百十円満点祭り」フェアを開催し、プチ贅沢気分が味わえる体験価値を提供してまいりました。

 その他にも富山で長年愛された“吉村家直系・四天王”と称されるほどの実力と人気を誇るはじめ家監修の「北陸家系豚骨醤油ラーメン」、元祖 冷しらーめんの店栄屋本店監修「冷し醤油らーめん」、株式会社ブルボン監修の「ルマンド プレミアムプリン」などの販売、「パウ・パトロール」、「映画キミとアイドルプリキュア」などのファミリー層に人気コンテンツとのコラボ・キャンペーンを実施し、多様な価値観を持つ顧客層の取込みを図っております。

 

2)店舗改装

 当中間連結会計期間において19店舗の改装を実施しました。改装店舗においては、注文専用高速レーンや自動案内システム、セルフレジ、ご自身のスマートフォンがタッチパネル代わりに使用できるスマホオーダー、テイクアウト専用ロッカーを導入し、顧客の利便性向上と店舗の省力化に繋がるサービスを強化しております。

 また、改装店舗では、かっぱ寿司の人気キャラクター「カーくん」「パー子ちゃん」と触れ合っていただく機会を提供することで、地域のお客様に親しまれる店舗づくりとイメージ刷新を図っております。

 

3)プライシング

 「一皿一貫」税込55円から提供する施策を全店舗へ拡大し、多様な喫食ニーズに応えるとともに、9月に秋の味覚を多彩に使用した定番メニューの改定を実施し、税込110円以下の商品を100種類以上取り揃える価格訴求に取り組んでまいりました。

 また、期間限定で食べ放題の「平日割」及び「平日学割」やおこさまメニュー39%OFFの実施、特別価格のセットメニューを販売するなど、一貫から大皿までを取り揃えた多様な喫食スタイルの提案を進めております。

 

② 成長投資

 当社は、顧客の需要に合致する店舗ポートフォリオの見直しと、顧客満足度と生産性の向上に繋がる設備投資に取り組み、事業成長を図っております。

 

1)新規出店

 当社では、「大都市駅前」「郊外型商業施設及びロードサイド」「新規商圏でのポジション確立」の3つの軸での出店を進めております。当中間連結会計期間において、「新規商圏でのポジション確立」として富山県富山市、福井県福井市へ出店を行った結果、当中間連結会計期間末の店舗数は297店舗となりました。

 

2)DX・AI活用

 当中間連結会計期間において、新たに自動案内システムを3店舗(合計285店舗)、セルフレジを8店舗(合計247店舗)に導入し、顧客の利便性及び店舗の生産性向上を図っております。また、自動案内システムの多言語対応や、より効率的な案内ロジックの開発などを進め、顧客満足度の向上を図っております。

 また、AIを活用したワークスケジュール及びシフト作成や、トレーニングマニュアルのDX化のテスト運用を実施し、最適な人員配置に取り組んでおります。

 

③ サステナビリティ

 当社は、社是である「お客様の喜びが私たちの喜びです」の考えのもと、食のインフラの担い手として、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値の向上を目指すことを基本方針としております。

 

1)経営基盤の強化

 従業員エンゲージメントサーベイの実施に加え、評点の継続的な向上を目指したアクションプランの推進により、従業員のモチベーション向上とそれに伴う生産性の向上を図っております。また、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進委員会を発足し、DEI推進のロードマップの策定と実行を進めるとともに、全社員への理解と浸透に向けた活動を推進しております。さらに、女性社員比率の向上や男性正社員の育児休業取得率の改善、女性や外国人管理職比率の向上など、誰もが働きやすい環境づくりに取り組んでおります。加えて、多様な従業員が長期にわたって活躍できる一助として、健康診断結果に基づいて必要な従業員をオンラインで早期に医療へとつなげるリモート企業内診療所「スマートワンヘルス」を導入いたしました。

 また、社員研修の高度化に取り組み、次世代の経営人財及びマネジメント人財の育成を進めております。

 

2)食の安全・安心の提供

 当社では、すべてのお客様に安全で安心な食体験を提供することを最優先課題としております。店舗環境の整備を通じて、安全・安心な店舗づくりを推進するとともに、緊急時にも迅速かつ正確に対応できる組織体制を整備し、ディフェンスラインの再構築に努めております。また、健康・栄養に配慮した商品開発を進め、栄養バランスに優れたメニューを提供することで、すべての世代のお客様が「食の喜び」を長く楽しめるブランドを目指しており、アレルゲンや栄養成分などの情報を正確かつ分かりやすく開示し、お客様が安心して商品を選べる環境づくりにも取り組んでおります。

 

3)地域・社会・地球環境への貢献

 当社は、地域社会及び地球環境への貢献を重要な責務と捉え、持続可能な取り組みを推進しております。神奈川県の「子ども・若者みらい提案実現プロジェクト」の「子どもたちが将来に対する不安を解消し、多様な職業に触れる機会を創出する」事業に賛同し、職業体験プログラムを提供いたしました。

 店舗においては、空調設備の効率向上を目的とした設備投資を実施し、消費電力の削減を通じてCO2排出量の低減を図っております。今後も環境負荷の軽減に向けた水光熱使用量の削減に資する投資を継続してまいります。

 また、毎日店内で切りつけた寿司ネタやシャリを余すことなく活用した商品の開発及び販売を通じて、食材廃棄量の削減に取り組み、食品ロスの低減と資源の有効活用を両立させています。

 さらに、顧客の声を活かした経営体制に基づき、地域のニーズに応じた商品やサービスの提供を通じて、社会との共生を目指しています。

 

④ 関連事業拡大

 当社は、持続的な企業価値向上のためにも、既存店の収益力強化に加え、関連事業の拡大を重要な成長戦略と位置づけ、以下の取り組みを推進しております。

 

1)デリカ事業との連携強化

 回転寿司事業とのシナジー最大化を図るべく連携を強化し、デリカ事業の拡大に取り組んでおります。回転寿司事業への食材供給の他、外食品質の商品を共同開発することで、製造規模の拡大と効率化を図っております。

 また、冷凍弁当やテーマパーク業態といった従来取引のなかった業界に対して新規提案を実施することで、新市場の開拓を推進し、これらの食材や商品の外販も視野に入れて取り組んでおります。

 

2)海外事業

 韓国の事業では、原材料価格高騰の影響に対応する収益モデルの改善に取り組んでおり、プライシングや各種経費の削減を通じて、安定した収支構造の構築を進めております。

 インドネシアの事業では、各種マーケティング施策が奏功し、収益が大きく伸長しております。この好調を受け、複数店舗の新規出店を検討しております。また、既存店1店舗の改装を行い、顧客満足の向上を図ることによる業績向上施策を実施しております。

 さらに、海外第3ヶ国目となる出店候補エリアの調査を継続しており、本年度以降に海外事業のさらなる拡大を計画しております。

 

 以上の結果、回転寿司事業の売上高は301億63百万円(前年同期比0.5%減)、セグメント利益は8億38百万円(前年同期比51.1%増)となりました。

 

<デリカ事業>

 デリカ事業においては、米をはじめとする主要原材料の仕入れ価格高騰に対応するため、販売価格の見直しを各取引先と実施いたしました。加えて、米の価格高騰の反動により需要が増加しているパン類への取り組みを強化し、サンドイッチを中心とした商品展開により、2工場にて新規顧客の獲得に成功しております。また、既存取引先の販売エリア拡大にも柔軟に対応し、販路の拡充を図っております。

 生産面では、マニュアルの整備と製造ラインの効率化を推進することで、前年同期を上回る水準の生産性で推移しております。

 商品開発においては、米飯中心からパン類・麺類へのシフトを進め、顧客ニーズに即した提案を継続的に実施しております。さらに、工場経費の削減にも継続的に取り組み、販管費は前年同期を下回る推移となりました。

 今後も、収益性の向上と持続可能な事業運営を目指し、各施策を着実に推進してまいります。

 

 以上の結果、デリカ事業の売上高は68億85百万円(前年同期比3.6%増)、セグメント損失は37百万円(前年同期はセグメント損失47百万円)となりました。

 

 ②財政状態

 (資産)

 当中間連結会計期間末における総資産は316億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億76百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1億57百万円増加、売掛金が4億31百万円減少、建物及び構築物が3億57百万円増加、機械装置及び運搬具が3億86百万円増加、工具、器具及び備品が1億38百万円増加、敷金及び保証金が62百万円減少したことによるものです。

 

 (負債)

 当中間連結会計期間末における総負債は202億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ89百万円増加いたしました。これは主に買掛金が1億99百万円減少、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が7億60百万円増加、1年内償還予定の社債が1億円減少、未払金及び長期未払金が4億41百万円減少したことによるものです。

 

 (純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産は113億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億86百万円増加いたしました。これは主に、剰余金の配当2億46百万円による減少があったものの、親会社株主に帰属する中間純利益7億38百万円により利益剰余金が増加したことによるものです。

 

(2) キャッシュ・フローの状況の分析

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが15億33百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローが11億51百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローが2億4百万円減少した結果、前連結会計年度末より1億57百万円増加し、80億98百万円(前連結会計年度末は79億40百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、15億33百万円(前年同期は得られた資金16億66百万円)となりました。

これは主に、税金等調整前中間純利益8億34百万円、減価償却費11億35百万円、利息の支払額1億41百万円、法人税等の支払額1億65百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、11億51百万円(前年同期は使用した資金6億58百万円)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出11億35百万円、敷金及び保証金の差入による支出34百万円、無形固定資産の取得による支出6百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2億4百万円(前年同期は得られた資金2億28百万円)となりました。

これは主に、長期借入れによる収入20億円、長期借入金の返済による支出12億40百万円、社債の償還による支出1億円、割賦債務の返済による支出6億17百万円、配当金の支払による支出2億45百万円等によるものであります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間におきまして、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

 該当事項はありません。