売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03236 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 ①経営成績

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類相当から5類感染症へ移行されたことから、経済活動正常化の動きが加速し、大企業を中心とした賃金増も後押しとなり、景気は緩やかに回復してきております。一方で、円安や原材料価格・エネルギーコストの高騰、賃金増を上回る物価の上昇などにより依然として先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、インバウンド消費は拡大しているものの、原材料価格や光熱費、物流費などの高騰や人手不足によるコストアップが継続し、厳しい経営環境が続いております。また、新型コロナウイルス感染症を契機としたライフスタイルの変化により、多様な価値観が生まれてきております。

 このような状況の中、当社におきましては、「お客様の喜びが私たちの喜びです」という社是のもと、「一皿100円(税込110円)」商品を100種以上に拡充する価格訴求に取り組んでまいりました。また、厳選したネタを販売するフェアを実施し、切付・接客技術の向上(切付マイスター制度・接客マイスター制度)や、リーダー人材育成に注力することで、価値訴求を進めております。

 設備投資については、当第3四半期に5店舗の改装を行った結果、当第3四半期連結累計期間において、既存店舗の改装投資は50店舗となりました。改装店舗においては、フルオーダー化や自動案内システム、セルフレジ、ご自身のスマートフォンがタッチパネル替わりになる「スマホオーダー」、テイクアウト専用ロッカーを導入し、顧客の利便性向上と店舗の省力化につながるサービスを強化しております。

 コストアップの継続に対しては、生産性を向上させる設備の積極的な導入や、切付技術の向上などによる食材歩留まりの改善を進めることで対応してまいりました。

 サステナビリティの取り組みとしては、環境負荷軽減につながる食材「大豆ミート」を使用した商品や、日本産水産物の消費促進に向けた対応として「長万部漁港水揚げほたて」を販売し、地球環境や地域・社会への貢献を行ってまいりました。また、多様な従業員が長期にわたって活躍できる環境づくりとして健康経営及び女性活躍を推進しております。

 

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は541億49百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は9億73百万円(前年同期は営業損失13億41百万円)、経常利益は10億17百万円(前年同期は経常損失13億45百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億6百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失16億1百万円)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

<回転寿司事業>

 回転寿司事業におきましては、大切りの「とろびん長」「とろサーモン」を「一皿100円(税込110円)」で提供するお得感・贅沢感が満載の「かっぱの厳選100円祭り大切りネタ100円」などのフェアの開催や、一部店舗でランチセットを500円(税込550円)から販売する価格訴求に取り組んでまいりました。また、「大とろ」「かに」などの高級食材ネタを堪能するフェアの開催や、大阪・京橋の名店「鮓 きずな」監修の第6弾「名店レシピ」4商品の販売などを通じて、価値訴求を進めてまいりました。更には、「うに」「のどぐろ」「中とろ」の高級ネタを一皿100円(税込110円)で販売し、価値と価格を同時に訴求するフェアなども開催してまいりました。これらの情報については、タレントを起用したテレビCMなどを通じて発信してまいりました。

 また、スイーツブランド「ごちCAFE」では「シェ・シバタ」監修の「チョコレートスイーツ」、「本格ラーメンシリーズ」では第27弾・札幌味噌拉麺専門店「けやき」監修ラーメンを販売いたしました。その他に、「トミカ」などのお子様に人気があるキャラクターとタイアップしたアプリ会員向けオリジナルグッズプレゼントキャンペーンの実施、アプリ会員限定「生ビールほぼ半額キャンペーン」を定期的に期間限定で開催することなどで、多様な消費者ニーズへの対応を進めてきております。

 なお、当第3四半期連結会計期間末での店舗数は292店舗となります。

 

 以上の結果、回転寿司事業の売上高は435億74百万円(前年同期比4.0%増)となりました。

 

<デリカ事業>

 デリカ事業におきましては、当第3四半期に入り売上高が前年同四半期を上回る推移を示しております。取引先と市場ニーズに沿った商品開発を行っており、特に一昨年より取引を開始した新規取引先の売上高向上が大きく寄与し、新しいカテゴリーである冷凍食品に関しても取引高を徐々に伸長させております。

 また、工場の運営においては生産性の改善やロスの削減を実施し、収益性の改善を進めてまいりました。引き続きコロワイドグループのシナジー効果を活かし、原材料コストの低減やデザート製品の製造・販売拡大など、さらなる成長に向けた取り組みを進めてまいります。

 

 以上の結果、デリカ事業の売上高は105億74百万円(前年同期比1.0%減)となりました。

 

 ②財政状態

 (資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は317億89百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億51百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が12億3百万円増加、機械装置及び運搬具が7億66百万円増加、工具、器具及び備品が10億72百万円増加、敷金及び保証金が2億10百万円減少したことによるものです。

 (負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は222億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億45百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が23億10百万円増加、社債及び1年内償還予定の社債が2億90百万円減少、長期未払金及び未払金が1億75百万円減少したことによるものです。

 (純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産は95億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億5百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益8億6百万円により利益剰余金が増加したことによるものです。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間におきまして、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

 該当事項はありません。