売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03240 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期累計期間(2023年9月1日~2024年2月29日)におけるわが国経済は、コロナ禍の収束により社会経済活動の正常化が進み、個人消費やインバウンド需要の回復が見られたものの、エネルギー価格や原材料価格の高騰、円安による物価上昇や不安定な海外情勢の長期化等、依然として先行きの不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社は、利益重視への抜本的な転換を図り、経営上の重要課題の克服に向け策定した2024年8月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画(2023年10月11日付公表)のもと、持続的成長のための事業基盤の構築を図ってまいりました。

商品面におきましては、有力NB(ナショナルブランド)との戦略的パートナーシップの強化や新たなブランドホルダーとの取引開始、PB(プライベートブランド)を主要ターゲット層のニーズに沿ったブランド・テイストに絞り込むなど、ジーニングカジュアルの再強化に向けて、商品構成の見直しを進めてまいりました。

店舗戦略におきましては、成長ポテンシャルが高い店舗を中心に、魅力的な店内環境の構築に向けた投資や集客力向上に向けた個別販促活動の他、商圏属性や顧客属性にもとづいた店舗限定商品の展開を行うなど、店舗ごとの品揃えの最適化に向けた取組みを実施するとともに不採算店舗の整理を進め、収益力強化に努めてまいりました。

ECビジネスにおきましては、自社EC強化の取組みとして導入したLINE STAFF START(LINE株式会社と株式会社バニッシュ・スタンダードが共同開発したオンライン接客サービス)の活動を強化し、当社の情報発信やオンライン接客の充実に取り組むとともに、ジーンズソムリエ(注釈参照)によるジーンズ選びに関する悩みをオンライン上で解決する相談サービスの提供など、店舗スタッフの強みを活かしたOMO(Online Merges with Offline:ECサイトと実店舗の融合)を推進し、オンライン・リアル店舗の両方で充実した顧客体験を提供できる環境を整え、EC関与売上の成長に向けた取組みを進めてまいりました。

(注釈)ジーンズソムリエ

ジーンズに関するプロフェッショナルを育成するために誕生した「ジーンズソムリエ資格認定制度」の合格者。

当社には189名(2024年2月末日現在)と多数のジーンズソムリエが在籍。

 

店舗展開におきましては、1店舗の出店(おのだサンパーク店(山口県山陽小野田市))と13店舗の退店により、当第2四半期会計期間末店舗数は361店舗となりました。

サステナビリティへの取組みといたしましては、不要になったジーンズを回収し、新しいデニム製品の原料とするリサイクル活動である「つなごう藍い糸プロジェクト」の第3弾を2023年10月に実施し、多数のジーンズを回収いたしました。また、各地域で開催したジーンズの端切れを再利用するワークショップには多くのお客様にご参加いただき、ジーンズを中核アイテムとして販売する企業として、循環型社会の形成に貢献する取組みを継続して行い、多くのお客様から共感と好評をいただきました。

 

この結果、当四半期会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態の分析

資産

当第2四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べて2,930百万円減少し、24,071百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べて2,062百万円減少し、13,711百万円となりました。これは主に商品が2,153百万円、売掛金が303百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定資産は、前事業年度末に比べて868百万円減少し、10,360百万円となりました。これは有形固定資産が253百万円、投資その他の資産が656百万円それぞれ減少し、無形固定資産が41百万円増加したことによるものであります。

負債

当第2四半期会計期間末の負債合計は、前事業年度末に比べて1,215百万円減少し、13,219百万円となりました。

流動負債は、前事業年度末に比べて238百万円減少し、10,638百万円となりました。これは主に電子記録債務が794百万円増加し、短期借入金が460百万円、買掛金が159百万円、未払法人税等が80百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定負債は、前事業年度末に比べて977百万円減少し、2,581百万円となりました。これは主に長期借入金が894百万円減少したことによるものであります。

純資産

当第2四半期会計期間末の純資産合計は、前事業年度末に比べて1,715百万円減少し、10,851百万円となりました。これは主に利益剰余金の減少によるものであり、自己資本比率は44.8%となりました。

 

b.経営成績の状況

商品の売上動向におきましては、ボトムスはNBを中心に定番のブルージーンズが堅調に推移したものの、トップスは9月の記録的な残暑によりカットソーなど秋物商品の販売は苦戦し、また、暖冬の影響により防寒アウターなど冬物商品の販売にも苦戦いたしました。年始以降はセール商品のまとめ買いイベントの効果により、売上は回復傾向となりましたが、当第2四半期累計期間を通して客数及び買上げ点数は伸び悩みました。

成長チャネルとして強化に取り組んだECビジネスにおきましては、EC限定商品の充実化やデジタルマーケティングの強化により、自社ECは堅調に推移したものの、外部モールの苦戦が響き、店舗受け取りを含むEC関与売上は前年同期を下回る結果となりました。

以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は前年同四半期比13.4%減の21,298百万円となりました。

部門別売上高といたしましては、ボトムス部門7,242百万円(前年同四半期比5.2%減)、カットソー・ニット部門6,935百万円(前年同四半期比16.8%減)、シャツ・アウター部門3,863百万円(前年同四半期比18.9%減)となりました。

利益面におきましては、引き続き販売費及び一般管理費の抑制に努めたものの、在庫適正化への取組みとして大幅な在庫圧縮を実施する中で、天候不順によるシーズン商品の消化率低迷により値引き幅が拡大したことで利益率が低下し、営業損失1,331百万円(前年同四半期は営業利益254百万円)、経常損失1,353百万円(前年同四半期は経常利益191百万円)となりました。

最終損益につきましては、投資有価証券売却益や店舗の水災被害に関連する受取保険金等、特別利益を207百万円計上し、退店を決定した店舗及び収益性の厳しい店舗、固定資産の譲渡に伴う減損損失等、特別損失を376百万円計上したことにより、四半期純損失は1,617百万円(前年同四半期は95百万円の四半期純損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ178百万円増加し、3,661百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,417百万円となりました。これは主に、税引前四半期純損失1,522百万円、減価償却費246百万円、減損損失360百万円、棚卸資産の減少2,152百万円、仕入債務の増加319百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は116百万円となりました。これは主に、新規出店、リニューアル等に伴う有形固定資産の取得による支出84百万円、無形固定資産の取得による支出132百万円があった一方で、投資有価証券の売却による収入348百万円、退店に伴う敷金及び保証金の回収による収入108百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,355百万円となりました。これは主に、短期借入金の純減額460百万円、長期借入金の返済による支出894百万円があったことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)主要な設備

該当事項はありません。