売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02269 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、欧米における金融引き締めや中国における経済の減速などの影響に加え、中東情勢の悪化等により、減速傾向が見られました。

国内経済については、インバウンド需要の回復が見られる中で、緩やかな景気の回復が続きました。

当社グループにおいては半導体・液晶関連装置の市況低迷の長期化により駆動システム商品の受注低迷が続きました。金型システム事業については、電動車駆動モーター用金型の受注が堅調であった一方、プレス製品の大口販売先の販売不振の影響を受けました。機工・計測システム事業についても工作機械や減速機市場の低迷などから低水準の受注に終わりました。

以上の結果、受注高は13,991百万円(前年同期比3,354百万円、19.3%減)となりました。

売上高は、受注残の消化に努めたものの13,437百万円(前年同期比3,054百万円、18.5%減)となりました。

利益面に関しては売上高の減少に加え、ドイツ現地法人の工場移転後の生産回復が遅れており赤字が継続したことの影響を大きく受け、連結営業利益は563百万円(前年同期比412百万円、42.3%減)となりました。経常利益は為替差益64百万円の営業外収益もあり604百万円(前年同期比628百万円、51.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は322百万円(前年同期比429百万円、57.1%減)となりました。

 

セグメントの業績は以下のとおりです。なお、下記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて表示しております。

 

○ 駆動システム

当セグメントでは、半導体・液晶関連装置市場向け受注低迷が続いており、受注高は4,361百万円(前年同期比1,790百万円、29.1%減)に留まりました。

売上高についても受注低迷の影響から5,068百万円(前年同期比1,699百万円、25.1%減)となりました。

収益面では、黒田精工単体として大幅な減収減益となったことに加え、ドイツ現地法人の業績低迷が続いていることの影響を受けて、営業利益26百万円(前年同期比914百万円、97.2%減)となりました。

 

○ 金型システム

当セグメントでは、車載用モーターコアの主要ユーザーの生産調整により受注高は6,979百万円(前年同期比1,066百万円、13.3%減)となりました。売上高は、車載用モーター向け金型の売上が増加したものの、車載用モーターコアの減少により、5,877百万円(前年同期比1,219,百万円、17.2%減)となりました。利益面においては、車載用モーター向け金型の増収や、売上総利益率の改善努力、品種構成差等が寄与して利益率が大幅に改善し、営業利益は668百万円(前年同期比426百万円、175.7%増)と増益となりました。

 

○ 機工・計測システム

当セグメントでは、工作機械市場全体の低迷と、精密減速機の在庫調整等の影響を受けて、受注高は2,649百万円(前年同期比506百万円、16.0%減)となりました。受注残の消化に努めましたが、売上高は2,525百万円(前年同期比112百万円、4.3%減)となりました。収益面では、経費削減に努めた一方、自動車関連向け商品を手掛ける子会社の収益減があり、前期より縮小したものの営業損失104百万円(前年同期は営業損失184百万円)と損失が残る結果となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は26,726百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,323百万円増加しました。これは主に売掛債権、棚卸資産の増加等により流動資産が15百万円、有形固定資産の増加等により固定資産が1,308百万円増加したことによるものです。

負債合計額は15,388百万円となり、前連結会計年度末と比較して716百万円増加しました。これは主に仕入債務等の減少により流動負債が307百万円減少した一方、長期借入金等の増加により固定負債が1,023百万円増加したことによるものです。

また、当第3四半期連結会計期間末の純資産は11,337百万円となり、前連結会計年度末と比較して607百万円増加しました。これは主に利益剰余金の増加等により株主資本合計が115百万円、その他有価証券評価差額金等の増加によりその他の包括利益累計額が472百万円増加したことによるものです。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は206百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。