売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02344 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の不安定化、中国経済の停滞、欧米を中心とした金融引き締め及び為替変動による影響など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(2022年度〜2024年度)のもと、当第3四半期連結累計期間において、外部環境の変化に柔軟に対応するための各事業の取り組み強化やグループシナジー強化のための施策を実行してまいりました。特に成長ドライバーと位置付けている半導体関連事業においては、半導体市況自体の弱含み傾向から、半導体業界では在庫調整と設備投資の抑制が続いているものの、当社グループ製品への需要は引き続き堅調であり、前年同期比大幅増収増益となりました。一方、医療・健康機器事業においては、顧客・地域ごとの需要の濃淡及び為替の影響が大きく前年同期比減収減益となりました。また、計測・計量機器事業においても、特に海外の設備投資需要の弱含みによる影響が大きく、前年同期比減収減益となりました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は44,455百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は5,179百万円(前年同期比9.5%増)、経常利益は5,291百万円(前年同期比8.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,634百万円(前年同期比3.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

①半導体関連事業

受注は引き続き堅調に推移、受注残への遅延要請等も無く、製造・出荷ともに顧客要求に対応できたことにより前年同期比大幅な増収となりました。また、従来からの収益性に加え、生産性の向上とグループ調達による原価低減により前年同期比大幅な増益に繋がりました。

この結果、半導体関連事業の売上高は7,837百万円(前年同期比98.3%増)、営業利益は2,826百万円(前年同期比125.4%増)となりました。

 

②医療・健康機器事業

日本においては、医科向け製品が前年並みで推移したものの、大口顧客向け家庭用血圧計の需要回復の遅れにより、売上、利益ともに減少しました。

米州においては、米国での家庭用血圧計の好調な需要が継続し、大口案件を中心に売上が増加しました。また、輸送費の抑制や製品ミックスによって利益も増加しました。

欧州においては、現地でのシェアを維持できたことにより現地通貨建てでの売上は堅調に推移したものの、為替変動が大きく影響したことにより、円換算後の売上、利益ともに減少しました。

この結果、医療・健康機器事業の売上高は17,158百万円(前年同期比6.7%減)、営業利益は3,179百万円(前年同期比16.9%減)となりました。

 

③計測・計量機器事業

日本においては、計量機器における供給量増加及び産業用設備投資需要の継続に伴う大型の試験装置の出荷が寄与したことで売上が増加しました。しかしながら、原材料高及び為替の影響などに伴う原価率悪化によって利益は減少しました。

米州においては、主力の計量機器における前年度の特需からの反動減が継続していることに加え、設備投資需要の低迷継続によって、計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)も低調に推移し、売上、利益ともに減少しました。

アジア・オセアニアにおいては、中国における計測機器、インドにおける計量機器の需要回復の遅れにより、売上、利益ともに減少しました。

この結果、計測・計量機器事業の売上高は19,459百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益は854百万円(前年同期比46.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(資産、負債及び純資産の状況)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は69,460百万円であり、前連結会計年度末に比べ42百万円増加いたしました。これは、主に棚卸資産の増加等により、流動資産が267百万円増加した一方、繰延税金資産の減少等により、投資その他の資産が260百万円減少したことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における負債は34,082百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,760百万円減少いたしました。これは、主に未払法人税等の減少等により流動負債が1,781百万円減少したことや、長期借入金の減少等により固定負債が979百万円減少したことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における純資産は35,377百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,803百万円増加いたしました。これは、主に利益剰余金の増加により、株主資本が2,674百万円増加したことによるものであります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更
はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3,752百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。