売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35004 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、社会・経済活動の持ち直しの傾向が続いている一方、継続的な物価の上昇や円安進展等の下振れリスクを抱え、依然として先行きが不透明な状況が続きました。

 このような環境の中、当社グループは2024年1月に「ブシロード新春大発表会 2024」を開催し、「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」の発売発表をはじめとする、2024年の当社の展開をお客様に発表いたしました。

 また、引き続き「IPディベロッパー」戦略のもと、TCG(トレーディングカードゲーム)を柱としたグローバル展開を推進してまいりました。2024年2月に台北、3月にはインドで「Bushiroad EXPO 2024」を開催し、多くのお客様とディストリビューターにご来場いただきました。

 その結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高32,858,767千円(前年同四半期比6.5%減)、営業利益70,895千円(同96.5%減)、経常利益653,333千円(同75.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失25,488千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益1,243,226千円)となりました。

 

 各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。

 なお、第1四半期連結会計期間より、「スポーツ&ヘルスケア事業」としていた報告セグメントの名称を、ヘルスケア事業撤退のため「スポーツ事業」に変更しております。なお、この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

1.エンターテイメント事業

①TCG(トレーディングカードゲーム)ユニット

 第2四半期に引き続き、「ヴァイスシュヴァルツ」と「カードファイト!! ヴァンガード」は堅調に、「Shadowverse EVOLVE」は軟調に推移いたしました。「カードファイト!! ヴァンガード」では、新シリーズ「カードファイト!! ヴァンガード Divinez」の放送や、コロコロコミックでの漫画の新連載が開始いたしました。

 また、今後のTCG開発体制のさらなる強化を目的として、2024年1月に㈲遊宝洞との資本業務提携を実施いたしました。

②デジタルコンテンツユニット

 モバイルゲームは、複数のゲームのクローズを実施したものの、当第3四半期時点では赤字幅の縮小には至らず、第2四半期に引き続き低調に推移いたしました。

 コンソールゲームは、「ゴブリンスレイヤー -ANOTHER ADVENTURER- NIGHTMARE FEAST」と「マクロス -Shooting Insight-」の2作品を発売いたしましたが、まだ開発費先行のため赤字が続いています。

③BI(Bushiroad International)ユニット

 BIユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属しております。

 TCGにおいては、英語版「カードファイト!! ヴァンガード」が日本語版に続いて新シリーズが開始しました。一方、北米を中心とした売上が弱含んでいる影響があり、やや軟調に推移いたしました。

 デジタルコンテンツにおいては、日本国内同様に厳しい環境を受けて軟調に推移いたしました。

 また、海外展開の強化の一環として、2024年2月に台北、3月にはインドで「Bushiroad EXPO 2024」を開催いたしました。

④ライブエンタメユニット

 「Roselia」「MyGO!!!!!」「Ave Mujica」が日本国内で音楽ライブを開催し、「RAISE A SUILEN」が台北と上海で初のアジアツアーを開催するなど、バンドリ!の各ユニットが様々な地域で音楽ライブを開催し、現地のファンの方々にバンドリ!の音楽ライブを体感いただきました。地方での開催が中心のため、都心集約型であった第2四半期と比べて売上・利益の水準は低いものの、堅調に推移いたしました。

 

⑤MD(マーチャンダイジング)ユニット

 音楽ライブ「Ave Mujica 1st LIVE「Perdere Omnia」」関連のライブグッズ・キャラクターグッズの販売が伸長するなど、「バンドリ!」関連の売上を中心に堅調に推移いたしました。

 また、「Wonder Festival 2024 Winter」や「AnimeJapan 2024」に出展し、デフォルメフィギュアブランド「PalVerse」で今後発売を予定している商品の展示などを実施いたしました。

⑥アドユニット

 ㈱ブシロードムーブでは、広告・イベント運営などの代理店事業、ラジオ・音響・映像などの制作事業、声優事業の各事業がともに堅調に推移いたしました。

 引き続き、アニメ委員会への出資・参画や自社イベント運営・制作などを通じて、グループ事業全体の規模拡大に貢献しております。

 これらの結果、エンターテイメント事業は、売上高27,988,656千円(前年同四半期比6.7%減)、セグメント損失306,660千円(前年同四半期はセグメント利益1,880,304千円)となりました。

 

2.スポーツ事業

 「新日本プロレス」と「スターダム」は、代表取締役社長に就任した棚橋弘至(新日本プロレスリング㈱)と岡田太郎(㈱ブシロードファイト)による新体制のもと、2024年1月4日に開催した「ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in TOKYO DOME」と「イッテンヨン・スターダムゲート」にてあわせて約29,000人を動員し、堅調に推移しました。

 ㈱ブシロードウェルビーでは、ヴァイスシュヴァルツのカード付プロテインバー商品「MyGO!!!!!プロテインバー」「Ave Mujicaプロテインバー」を発売し、カードゲームショップのほかライブイベント会場での物販でも好評をいただきました。今後も自社・他社の有力IPとコラボした商品の展開を企画しております。

 これらの結果、スポーツ事業は、売上高4,870,110千円(前年同四半期比5.9%減)、セグメント利益377,555千円(同140.7%増)となりました。

 

財政状態は次のとおりであります。

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は47,656,092千円となり、前連結会計年度末に比べ1,320,247千円増加いたしました。これは主にその他流動資産が912,519千円、投資有価証券が1,233,852千円、長期貸付金が1,052,620千円増加した一方で、現金及び預金が893,686千円、売掛金が1,362,421千円減少したことによるものです。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は25,646,714千円となり、前連結会計年度末に比べ1,710,176千円増加いたしました。これは主に前受金が322,823千円、1年内返済予定の長期借入金が925,157千円、1年内償還予定の社債が300,000千円、長期借入金が256,542千円、社債が800,000千円増加した一方で、買掛金が343,148千円、未払法人税等が809,657千円減少したことによるものです。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産は22,009,378千円となり、前連結会計年度末に比べ389,929千円減少いたしました。これは主に新株予約権(ストック・オプション)の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ7,800千円増加した一方で、利益剰余金が、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により25,488千円、配当金の支払いにより320,654千円それぞれ減少し、自己株式の取得により自己株式が568,728千円増加したことによるものです。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。