売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35004 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、社会・経済活動の持ち直しの傾向が続いている一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や為替の変動に伴う国内物価の上昇など、経済の見通しは依然として先行き不透明な状況となっております。

 このような環境の中、当社グループは「IPディベロッパー」戦略のもと、TCG(トレーディングカードゲーム)を柱とし、グローバル展開を引き続き推進してまいりました。2023年10月にバンコク、11月にシンガポール、12月に韓国・イルサンで「2023 BUSHIROAD EXPO ASIA」を開催、多くのユーザーとディストリビューターに来場いただきました。2024年にも14箇所以上での開催を予定しており、自社IPを積極的にグローバルへ発信してまいります。

 その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高22,139,462千円(前年同四半期比8.1%減)、営業利益406,183千円(同70.6%減)、経常利益462,212千円(同69.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益13,670千円(同98.4%減)となりました。

 

 各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。

 なお、第1四半期連結会計期間より、「スポーツ&ヘルスケア事業」としていた報告セグメントの名称を、ヘルスケア事業撤退のため「スポーツ事業」に変更しております。なお、この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

1.エンターテイメント事業

①TCG(トレーディングカードゲーム)ユニット

 「ヴァイスシュヴァルツ」は日本語版・英語版ともに堅調に推移しました。「カードファイト!! ヴァンガード」はアニメ新シリーズ放送前の端境期のため売上は鈍化したものの、計画に対しては堅調に推移しました。「Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)」は計画に対してはやや軟調に推移しましたが、2024年4月の2周年をターゲットに今後販促施策を展開してまいります。

②デジタルコンテンツユニット

 モバイルゲームは第1四半期に引き続き低調に推移いたしました。一部タイトルのサービス終了を発表し、運営規模を徐々に縮小して収益性の改善を図りながら、ユニットのリソースをコンソールゲームに転換してまいります。

 コンソールゲームではグループ会社である㈱フロントウイングラボが開発したビジュアルノベルゲーム「GINKA」など2作品を発売し、堅調に推移いたしました。2024年1月6日に開催した新春大発表会にて、来期にかけて発売予定の新作タイトルを発表いたしました。

③BI(Bushiroad International)ユニット

 BIユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属しております。

 TCGにおいては、各TCGブランドとも堅調に推移いたしました。英語版TCG「ヴァイスシュヴァルツ」では、ブースターパック「Azur Lane(アズールレーン)」などを発売いたしました。

 デジタルコンテンツにおいては、日本国内同様に厳しい環境を受けて軟調に推移いたしました。

 また、海外展開の強化の一環として、バンコク、シンガポール、イルサンのアジア3都市にて国際展示会「2023 BUSHIROAD EXPO ASIA」を開催いたしました。

④ライブエンタメユニット

 2023年11月に有明ガーデンシアターで開催した音楽ライブ「BanG Dream! 12th☆LIVE」は Poppin'Party、MyGO!!!!!、RAISE A SUILENの3バンドともに大きな盛り上がりとなり順調に推移いたしました。また、MyGO!!!!!は1stアルバム「迷跡波」を11月に発売し、国内のみならず中国をはじめ海外でも注目を集めております。

 また、バンドリ!プロジェクトの今後の展開として、新バンド「夢限大みゅーたいぷ」が始動いたしました。

 

⑤MD(マーチャンダイジング)ユニット

 音楽ライブ「BanG Dream! 12th☆LIVE」の開催及びMyGO!!!!!の人気拡大により、関連するライブグッズ・キャラクターグッズの販売が伸長するなど、「バンドリ!」関連の売上を中心に堅調に推移いたしました。

 また、開発体制の強化を目的として、石川県金沢市に「PalVerse」などのフィギュアの開発拠点となるサテライトオフィスを2024年4月に開業することを発表いたしました。

⑥アドユニット

 ㈱ブシロードムーブでは、イベント運営・制作など代理店事業は大型の外部受託案件の減少によりやや苦戦したものの、声優事業においては自社他社の音楽ライブに声優事務所「響」に所属する声優が多数出演するなど稼働が活発に行われたことから、ユニット全体としては堅調に推移いたしました。

 引き続き、アニメ委員会への出資・参画や自社イベント運営・制作などを通じて、グループ事業全体の規模拡大に貢献しております。

 これらの結果、エンターテイメント事業は、売上高19,086,522千円(前年同四半期比8.7%減)、セグメント利益266,979千円(同80.8%減)となりました。

 

2.スポーツ事業

 「新日本プロレス」はビッグマッチの間の端境期のため、前四半期比で売上は減少するものの、事業計画に対しては堅調に推移しました。「スターダム」では、運営体制の不備が重なり興行事業の収益性が低下し、事業計画に対しては軟調に推移しました。急拡大した団体の規模に合わせた適切な運営ができるよう、運営体制の抜本的な見直しを実施し改善を図ってまいります。

 ㈱ブシロードウェルビーでは、新日本プロテイン×バンドリ!×ヴァイスシュヴァルツとグループ内のIPを掛け合わせて生まれたカード付プロテインバー「Roseliaプロテインバー」の販売が堅調に推移し、今後もバンドリ!や有力IPとコラボした商品化の計画を進めております。

 これらの結果、スポーツ事業は、売上高3,052,940千円(前年同四半期比3.9%減)、セグメント利益139,204千円(前年同四半期はセグメント損失9,384千円)となりました。

 

財政状態は次のとおりであります。

(資産)

 当第2四半期連結会計期間末における総資産は47,332,872千円となり、前連結会計年度末に比べ997,026千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が820,756千円、投資有価証券が544,071千円増加した一方で、売掛金が760,751千円減少したことによるものです。

(負債)

 当第2四半期連結会計期間末における負債合計は25,287,632千円となり、前連結会計年度末に比べ1,351,095千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が749,695千円、長期借入金が1,018,276千円、社債が1,000,000千円増加した一方で、買掛金が1,009,793千円、未払法人税等が580,345千円減少したことによるものです。

(純資産)

 当第2四半期連結会計期間末における純資産は22,045,239千円となり、前連結会計年度末に比べ354,068千円減少いたしました。これは主に新株予約権(ストック・オプション)の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ7,800千円、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が13,670千円増加した一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が320,654千円減少、自己株式の取得により自己株式が212,133千円増加したことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて1,472,772千円増加し、25,073,698千円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は、836,883千円となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益462,212千円及び売上債権の減少額745,124千円であり、主な支出要因は、仕入債務の減少額995,810千円及び法人税等の支払額997,406千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、164,225千円となりました。主な収入要因は、定期預金の払戻による収入778,559千円であり、主な支出要因は、固定資産の取得による支出303,950千円及び投資有価証券の取得による支出485,267千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、2,500,176千円となりました。主な収入要因は、長期借入れによる収入4,000,000千円及び社債の発行による収入1,490,807千円であり、主な支出要因は長期借入金の返済による支出2,232,029千円であります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。