売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31070 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年1月1日から2023年9月30日)における我が国の経済活動は、5月より新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に下がったことにより、人々が旅行やレジャーを楽しむなど、改善傾向にあります。一方、世界経済においては、ロシアによるウクライナ侵攻の継続、中国における景気減速懸念や、原材料価格の上昇を起因とするインフレ進行など、まだまだ不透明な状況は続いております。

当社グループが属するアウトドア業界につきましては、コロナ影響下での一時的な急拡大から落ち着き、巡航速度での成長に戻ってきていると認識しております。加えて、今年の夏は、記録的な猛暑であったこと、また、西日本を中心に複数の台風が上陸するなど、アウトドア業界全体に影響があったものと認識しております。

このような環境下において、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高は主に国内卸売チャネルでの納品が進まなかったことにより前年同期比減収、営業利益は、販管費を予算より削減したものの売上減少の影響が大きく前年同期比減益となりました。詳細は、以下の通りです。

 

売上高 19,534百万円(前年同期比14.8%減

営業利益 708百万円(前年同期比77.2%減

経常利益 1,135百万円(前年同期比64.1%減

親会社株主に帰属する四半期純利益 665百万円(前年同期比68.0%減

 

国内での事業については、直営店では、顧客と密接な関係を構築していることから、引き続き、来店客数・レジ客数ともに増加しており、売上も堅調に推移しております。一方、卸売では、当社商品の在庫は適正水準に近付きつつあるものの、他社ブランドの在庫はまだまだ適正とは言えない状況が引き続いており、結果として、当社商品のセルインに影響が出ており、売上は前年同期を下回る状況が続いております。

海外での事業については、底堅いアウトドア需要に支えられて回復傾向にある国もあれば、コロナ下での急激な市場拡大が落ち着く過程における卸売先での在庫調整が未だ続いている国があるなど、国ごとで違いがみられております。

地域別の状況について、下記記載させていただきます。

韓国については、コロナ下における急激な成長からは落ち着きが見られてはいるものの、アウトドアが文化として根付いていることから、底堅く推移しており、前年同期比横ばい水準となっております。台湾については、急成長からの落ち着きに伴う卸売先の在庫過多の状況から、売上は前年同期比減少となっております。中国については、昨年設立した合弁会社を中心に、EC推進や、北京等におけるSIS展開など、具体的に進捗をしております。今後は、キャンプフィールド開設や、旗艦店の開設などを進め、中国におけるブランド認知をより高めて参ります。米国については、昨年末より主要卸売先での在庫調整が続いておりましたが、足元、徐々にではあるものの、在庫調整回復の兆しが見え始めております。加えて、他卸売先でのSIS出店などを進めておりますが、売上は前年同期比減少となっております。更に、今年冬に直営キャンプフィールドを開設予定であり、米国においてもブランド認知を拡大して参ります。英国については、現地においてキャンプイベントを開催するなど活動を徐々に拡大しており、英国のみならずEU圏内での新規取引先の拡大を進めております。

 

 

(2)財政状態の分析

①資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ5,833百万円増加し、36,567百万円となりました。流動資産は、商品及び製品の増加4,505百万円、現金及び預金の増加292百万円等があった一方で、受取手形、売掛金及び契約資産の減少805百万円等により前連結会計年度末に比べ4,037百万円増加し、20,706百万円となり、固定資産は、Snow Peak USA, Inc.のキャンプ場「Snow Peak Campfield Long Beach」建設等による建設仮勘定の増加1,049百万円、投資有価証券の時価評価による増加805百万円等により前連結会計年度末に比べ1,796百万円増加し、15,861百万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ4,100百万円増加し、19,577百万円となりました。流動負債は、短期借入金の増加4,700百万円等があった一方で、未払法人税等の減少450百万円等により前連結会計年度末に比べ4,944百万円増加14,093百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少612百万円、契約負債の減少233百万円等により、前連結会計年度末に比べ844百万円減少し、5,483百万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加665百万円、その他有価証券評価差額金の増加568百万円、為替換算調整勘定の増加557百万円、繰延ヘッジ損益の増加226百万円等があった一方で、配当金の支払いによる利益剰余金の減少453百万円により、前連結会計年度末に比べ1,733百万円増加し、16,990百万円となりました。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は159百万円であります。