クリナップ株式会社

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E02406 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ禍の行動制限の解除により、社会活動が徐々に正常化し、回復が進みました。一方、不安定な国際情勢、円安に起因するエネルギーや原材料/資材の価格高騰は継続しており、先行き不透明な状況で推移しました。

住宅設備機器業界におきましては、物価上昇やアフターコロナによる消費行動の変化による影響を受け、新設住宅着工戸数における持家の前年割れが継続しました。

このような中、当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ。)は、2021中期経営計画(2021-2023年度)の最終年にあたり、「持続的な成長」に向けた企業価値向上に努めてまいりました。また、原材料/資材の価格高騰に対応するため、2023年6月より一部商品の価格改定を行いました。

商品面では、当社が日本で初めてシステムキッチンを発表して50周年となる本年、フラッグシップ商品であるステンレスシステムキッチン「CENTRO(セントロ)」を2023年6月にモデルチェンジしました。この「CENTRO」にラインナップしたステンレスワークトップ「バイブレーションダーク」が、2023年度グッドデザイン賞を受賞し、さらに審査員一人ひとりが特に注目した1品を選ぶ「私の選んだ一品」にも選出されました。

販売面では、直需部門にて限定販売していたイタリアを代表する高級キッチンブランド「Valcucine」の日本限定国産モデル「ValcucineJP」を全国で販売開始しました。また、生活価値提案の充実を図ることを目的として2023年11月に長崎ショールームを移転し、オープンしました。さらに、ショールームでの価値提供強化を図るため、自宅などから直接相談できる「オンライン相談」やショールーム見学が疑似体験できる「オンラインショールーム」などのWEBコンテンツの提供にも継続して取り組んでまいりました。

生産面では、東西の生産拠点での生産性向上、VE活動を推進し、原価低減に努めてまいりました。

当第3四半期連結累計期間の売上高を部門別にみますと、厨房部門は前年同期比5.0%増の79,717百万円、浴槽・洗面部門は前年同期比3.5%減の11,598百万円となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比3.5%増の97,434百万円となりました。利益面では営業利益は同24.4%減の2,397百万円、経常利益は同21.5%減の2,822百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同30.5%減の1,812百万円となりました。

 

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は92,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,672百万円増加いたしました。流動資産は58,576百万円となり、1,789百万円増加いたしました。これは受取手形、売掛金及び契約資産が859百万円、電子記録債権が1,723百万円、商品及び製品が1,044百万円増加した一方、設備投資等により現金及び預金が2,078百万円減少したこと等によります。固定資産は34,035百万円となり、2,883百万円増加いたしました。これは有形固定資産が1,146百万円、無形固定資産が714百万円、投資その他の資産が1,022百万円増加したことによります。

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は35,205百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,124百万円増加いたしました。流動負債は28,320百万円となり、1,932百万円増加いたしました。これは電子記録債務が1,077百万円、短期借入金が668百万円増加したこと等によります。固定負債は6,884百万円となり、1,191百万円増加いたしました。これは長期借入金が1,161百万円増加したこと等によります。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は57,406百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,548百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益が1,812百万円、配当金の支払が959百万円、その他有価証券評価差額金の増加が596百万円あったこと等によります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の63.5%から62.0%になりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,078百万円(9.4%)減少して19,955百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において、営業活動の結果得られた資金は1,196百万円(前年同期比13.2%増)となりました。これは税金等調整前四半期純利益が2,771百万円、減価償却費が2,885百万円、仕入債務の増加が1,235百万円あった一方、売上債権の増加が2,646百万円、棚卸資産の増加が1,825百万円、法人税等の支払が941百万円あったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において、投資活動の結果使用した資金は4,001百万円(前年同期比108.7%増)となりました。これは生産設備の改修等、ショールーム移転・改装等により有形固定資産の取得による支出が2,472百万円、情報システム構築に伴う無形固定資産の取得による支出が1,569百万円あったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において、財務活動の結果得られた資金は646百万円(前年同期は1,201百万円の使用)となりました。これは長期借入れによる収入が3,000百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が1,170百万円、配当金の支払が959百万円あったこと等によるものです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、962百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの連結売上高に占める厨房部門の売上高割合は、当第3四半期連結累計期間81.8%、前連結会計年度81.3%となっております。新設住宅着工戸数の低迷、原材料/資材の価格高騰が続く先行き不透明な経営環境の中、競合他社との競争が一層激化するものと思われます。このような状況下において、消費者ニーズに適宜対応できなかった場合、厨房部門のシステムキッチンの販売動向に影響し、当社グループの経営成績に影響を与えることが考えられます。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況につきましては、営業活動の結果得られた資金は、前年同期に比べ139百万円増加し、1,196百万円となりました。

投資活動の結果使用した資金は、前年同期に比べ2,083百万円増加し、4,001百万円となりました。

財務活動の結果得られた資金は、646百万円(前年同期は1,201百万円の使用)となりました。

なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](2)キャッシュ・フローの状況に記載しておりますのでご参照ください。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の資金は、前連結会計年度末に比べ2,078百万円減少し、19,955百万円となりました。

当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金について、内部留保資金又は借入により調達することとしております。