売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00456 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が変更されて以降、経済活動正常化の動きが続き、内需の押し上げやインバウンド需要の高まりにより緩やかに景気回復が進んだ一方で、不安定な国際情勢、エネルギー価格の高騰や人手不足の深刻化等、先行きは依然として不透明な状況が続きました。

食品流通業界におきましては、抑制されてきた対面サービスへの支出増加など、コロナ前の水準に向けた消費回復が継続しているものの、輸送コストや人件費高騰に伴う家庭用商品の値上げが続き、家計の節約志向の強まりや実質賃金低迷の長期化を招き個人の消費活動に影響を与えるなど、企業間競争は引き続き厳しい環境となりました。

ビジネスホテル業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の収束に向かう動きが強まり、ビジネスやレジャー客及び訪日外国人の需要回復が進み順調に推移しましたが、依然として人手不足が大きな懸念材料となっているとともに、燃料費や物価高騰により利益が圧迫され厳しい環境となりました。

このような状況のなかで、当社グループは引き続き、地域に密着した営業を展開するとともに、商事部門では物流の効率化、ホテル部門ではお客様が快適に過ごせるサービスの提供に努めてまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は916億48百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は12億49百万円(前年同期比33.5%増)、経常利益は15億64百万円(前年同期比29.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億85百万円(前年同期比174.2%増)となりました。

なお、親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期に比べ14億52百万円増加した主な要因は、八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業による権利変換に伴う受取補償金14億4百万円、固定資産売却益3億48百万円を特別利益に計上したためであります。

 

セグメントの概況

① 商事部門

商事部門につきましては、物価高騰による消費者の節約志向が継続するなか、価格競争の激化、物流コストの上昇等、依然として厳しい事業環境となりました。

このようななかで、商品供給を的確に行うとともに、新規取引の獲得、新商材の提案などを積極的に行ってまいりました。

売上高の内訳は、食品では、加工食品が低調に推移しましたが、冷凍・チルド商品、菓子、酒類、砂糖が順調に推移し前年並みとなりました。業務用商品では、小麦粉、澱粉の販売単価上昇及び、燃料、業務用食材の順調な推移などにより増収となりました。飼料・畜産では、飼料は養豚、養鶏の生産者向け販売数量が減少したことに加え販売単価が低下し減収となりました。畜産は成豚の販売数量は前年並みとなりましたが、正肉販売数量が増加し増収となりました。米穀では、精米及び玄米の販売単価が上昇し増収となりました。

その結果、商事部門の売上高は894億11百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は11億20百万円(前年同期比20.2%減)となりました。

② ホテル部門

ホテル部門につきましては、新型コロナウイルス新規感染者数の減少に伴う各種イベントやスポーツ大会及び企業研修等の再開が多く見られるとともに、インバウンド需要も順調に回復しており、稼働率の回復が進み増収となりました。

その結果、ホテル部門の売上高は20億57百万円(前年同期比37.2%増)、営業利益は5億44百万円(前年同期は営業損失1億29百万円)となりました。

③ 不動産部門

不動産部門につきましては、賃貸料収入による売上高は1億79百万円(前年同期比11.7%増)、営業利益は1億71百万円(前年同期比9.3%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ73億98百万円増加し653億35百万円となりました。主な内容は、現金及び預金の増加3億14百万円、受取手形及び売掛金の増加35億45百万円、商品及び製品の増加5億84百万円、建設仮勘定の増加12億29百万円、投資有価証券の増加19億10百万円などによるものです。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ42億42百万円増加し286億88百万円となりました。主な内容は支払手形及び買掛金の増加31億23百万円、未払法人税等の増加4億1百万円、繰延税金負債の増加6億46百万円などによるものです。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億55百万円増加し366億47百万円となりました。主な内容は利益剰余金の増加18億36百万円、その他有価証券評価差額金の増加13億9百万円などによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは18億8百万円(前年同期比21億34百万円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益33億15百万円、売上債権の増減額△35億44百万円、棚卸資産の増減額△6億65百万円、仕入債務の増減額31億23百万円、補償金の受取額14億4百万円、法人税等の支払額△4億97百万円などによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは△9億52百万円(前年同期比8億7百万円の支出増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出△10億48百万円などによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは△5億37百万円(前年同期比1億74百万円の支出増)となりました。これは主に配当金の支払額△4億49百万円などによるものです。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は前連結会計年度末から3億18百万円増加し113億19百万円(前年同期比5億97百万円増)となりました。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。