売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03083 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、インフレの継続、世界規模での金融引き締め等による景気停滞、円安の影響、長期化するロシアによるウクライナ侵攻に加え中東情勢の緊迫化等により、先行き不透明な状況が継続しております。一方、新型コロナウイルスの感染症法上の分類変更や行動制限の撤廃に伴い国内の社会経済活動が正常化する中、経済成長率は一部に足踏み状態がみられるものの底堅い状況にあり企業業績は概ね好調に推移しました。

当社グループの事業領域である食品スーパー業界におきましては、商品価格上昇により収益面では総じて好調に推移しましたが、賃金上昇が物価上昇に追いつかず消費マインド低下が懸念されるだけでなく、人件費や電力料金、物流費をはじめとする各種コストの上昇等、企業運営を取り巻く環境は予断を許さない状況です。

こうした経営環境のもと、当社グループは、「第六次中期経営計画」で構築したものと外部環境の変化を踏まえ、経営理念・ビジョン・ライフらしさ宣言の実現に向け2030年度に当社が目指す姿を見据えて、以下の3つを主要テーマとした「第七次中期経営計画」に当連結会計年度より取り組んでおります。

・人への投資~従業員の成長と従業員満足度向上によるモチベーションアップが、第七次中期経営計画を前進させ会社の成長につながるという認識から、人財の成長や働きがいのある職場に向けた投資を行います。

・同質化競争からの脱却~ライフにしかない「商品」「サービス」に磨きをかけるとともに、お客様とライフがシームレスにつながる便利なお買い物環境の実現に向け「ネット事業」の拡大、スマートフォンで使用できるライフアプリからの情報提供により、お客様に快適なお買い物体験の提供を目指します。

・持続可能で豊かな社会の実現に貢献~「地域のライフライン」として、持続可能で豊かな社会の実現のための取り組み(環境負荷低減、地域社会への貢献等)を実施していきます。

また、3つのテーマを推進するにあたり、人手不足の状況でも第七次中期経営計画をやり遂げるために生産性を高めるとともに、コストの最適化を目指し『「カイゼン」の輪をつなぐ』のスローガンのもと全従業員が自ら「カイゼン」に取り組む活動が着実に浸透しその成果も現れてきております。

第七次中期経営計画に基づく経営戦略推進の具体的な取り組みとしては、7月にライフアプリを刷新し、さらに便利でお得な機能が追加され順調にユーザー数を増やしております。また、ライフのクレジットカード「LC JCBカード」の会員数が50万人を突破し、6月から8月にかけて毎月1回ずつ期間限定でポイントキャンペーンを開催しました。持続可能で豊かな社会の実現のための取り組みとして、既に一部店舗や近畿圏の物流センターで実施している、パッケージの破損や品質には問題がないものの社内ルール上は販売期限を迎えたこと等を理由に販売できなくなった商品を子ども食堂等へ寄付する活動を、9月より首都圏物流センターでも開始しました。また、持続可能な食品物流構築に向けた具体的取り組みを行う『首都圏 SM 物流研究会』を2023年3月に発足し、賛同する企業が10社に拡大する中、その取り組みが高く評価され「第53回食品産業技術功労賞(サステナビリティ部門)」を受賞いたしました。

新規店舗としては、3月に宝塚中山寺店(兵庫県)、ビオラルパルコヤ上野店(東京都)、4月に川崎塚越店(神奈川県)、当社300店舗目となるセントラルスクエアららぽーと門真店(大阪府)、6月に梅島駅前店(東京都)、当社が初めて手掛ける「大型ビオラルカフェ」を併設したビオラル有明ガーデン店(東京都)、9月に桜ノ宮店(大阪府)、10月に勝どきミッド店(東京都)、11月に下目黒店(東京都)を出店し、1店舗を閉鎖しました。既存店舗では、大泉学園駅前店、毛馬店、東中野店、此花伝法店、杭全店で「BIO-RAL(ビオラル)」商品や冷凍食品等の品揃えを拡充する改装を行いました。

当社グループの業績におきましては、新規出店、ネットスーパーの拡大、「BIO-RAL(ビオラル)」等のプライベートブランド商品の強化、おいしさを追求した商品施策等を実施した結果、営業収益は6,024億52百万円(前年同四半期比5.9%増)となりました。一方、販管費は、水道光熱費の高騰、新規出店に伴う賃借料等の各種物件費の増加に加え、採用強化等に伴う人件費も増加しましたが、生産性の向上、コスト最適化の取り組みが計画以上の結果につながり、営業利益は192億32百万円(前年同四半期比41.8%増)、経常利益は198億52百万円(前年同四半期比40.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は132億69百万円(前年同四半期比37.5%増)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりです。

(小売事業)

営業収益は6,022億83百万円(前年同四半期比5.9%増)、売上高は5,804億49百万円(前年同四半期比5.8%増)、セグメント利益は195億46百万円(前年同四半期比40.4%増)となりました。

なお、部門別売上高は、生鮮食品部門が2,521億16百万円(前年同四半期比5.0%増)、一般食品部門2,607億7百万円(前年同四半期比7.0%増)、生活関連用品部門503億19百万円(前年同四半期比5.1%増)、衣料品部門173億6百万円(前年同四半期比2.2%増)となりました。

(その他)

株式会社ライフフィナンシャルサービスの営業収益は20億64百万円(前年同四半期比8.1%増)、セグメント利益は3億6百万円(前年同四半期比32.3%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、2,828億51百万円と前連結会計年度末に比べ20億40百万円増加いたしました。

流動資産は、799億91百万円と前連結会計年度末に比べ4億98百万円減少いたしました。これは主として商品及び製品が28億48百万円、売掛金が8億95百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が14億93百万円、未収入金が13億20百万円、立替金(流動資産その他)が12億42百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定資産は、2,028億59百万円と前連結会計年度末に比べ25億39百万円増加いたしました。これは主として店舗の新設などにより減価償却後の有形固定資産が3億10百万円、無形固定資産が9億87百万円、差入保証金が7億8百万円、それぞれ増加したことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、1,510億43百万円と前連結会計年度末に比べ77億64百万円減少いたしました。これは主として短期借入金及び長期借入金の合計が220億66百万円減少した一方、買掛金が60億15百万円、未払法人税等が28億85百万円、未払金(流動負債その他)が65億5百万円、それぞれ増加したことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、1,318億7百万円と前連結会計年度末に比べ98億4百万円増加いたしました。これは主として利益剰余金が97億43百万円増加したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において特に報告すべき変更事項はありません。

 

(5)研究開発活動

当社グループは店頭での小売事業を主業務としており、特に研究開発活動は行っておりません。