E03068 Japan GAAP
文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
なお、2024年8月1日付で実施した株式会社西友が九州地域において展開する食品スーパー事業に係る吸収分割について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当中間連結会計期間に確定したため、前中間連結会計期間及び前連結会計年度末との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、 雇用・所得の改善を背景に、緩やかな回復基調にある一方、米国の関税措置等による景気の下振れリスクの上昇や、継続した生活必需品の値上げにより個人消費は底固く推移するなど、小売業における経営環境の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
このような状況の下、当社グループは、経営理念「社員が誇りと喜びを感じ、地域とお客さまの生活に貢献し続ける」に基づき、「暮らしやすく、人口が増えるまちづくり」に長期的視点で取り組むことを掲げ、第二次中期経営計画(2021年4月に策定、2023年4月に戦略及び計画数値をアップデート)にて定めた戦略を推進してきました。しかしながら、2024年2月15日に発生したランサムウェア感染被害に伴うシステム障害からの復旧後、客数回復を最優先に取り組んだことで長期化するインフレへの対応が後手に回ったことや、新店・活性化(リニューアル)が計画どおりに遂行できなかったことなどから、2025年4月に計画数値を修正しました。今後は外部環境の変化への柔軟な対応とともに、2024年8月に株式会社西友より承継したサニー事業の店舗網(70店舗)を加えた九州におけるドミナンスをより一層強化しグループ全体のさらなる成長につなげていきます。
成長戦略では、今後サニー事業がもつノウハウを既存店舗へ波及させることにより収益力の高い「新規SM(スーパーマーケット)事業」を創造し、成長ドライバーとして、将来、GMS(総合スーパー)と並ぶ収益の柱へと育成することを目指し、「食品本部」に「新規SM事業商品部」を新設しました。
4月には、代表取締役社長に町田繁樹が就任しました。新たな経営体制の下、店舗を「街の核」として位置づけ、単なる小売の枠を超えた多機能な拠点としての役割を担います。自治体との協働や店舗の個性を生かしたサービスの提供や変化する顧客ニーズに対応しつつ、地域の皆さまと共に進化し続けていくことを通じて、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を図ります。
7月には、当社が運営するハンドボールチーム「イズミメイプルレッズ広島」において、新会社「株式会社メイプルレッズ」を設立しました。これまで以上にホームタウンと密接に連携し、ハンドボールを通じて地域に“夢”と“活力”を与え、社会の活性化に貢献することを目指します。
8月、当社の新しいPB(プライベートブランド)「ゆめイチ」の発売を発表しました。地域の食文化に精通したバイヤーが地域密着型の商品開発を推進し、地域特性や変化するニーズを反映した当社ならではの地域密着ブランドを育成していきます。
また、「サステナビリティ基本方針」に基づき、環境KPI達成に向けた取り組みを着実に進めてきました。4月には、経営戦略と連動したサステナビリティ推進体制の更なる強化を目的として、「広報課」と「サステナビリティ推進課」を経営企画部に統合し、対外的な発信力をより高める組織体制を整備しました。サステナビリティの状況等の詳細につきましては当社サステナビリティサイトをご参照ください。
サステナビリティサイト
https://www.izumi.co.jp/sustainability/
主力の小売事業においては、2024年2月に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響が一巡し、前年同期に商品供給やシステムの停止による店舗運営体制への様々な影響を受けた直営売場において、客数が大きく回復し販売は堅調に推移しました。
一方で、米をはじめとする食料品や日用品は価格の高止まりにより、生活必需品への支出の見直しが進みました。
これらの結果、当中間連結会計期間の経営成績は、以下のとおりとなりました。
経営成績の主な増減要因
①営業収益及び営業総利益
営業収益は前年同期比42,367百万円(17.8%)増加し、281,037百万円となりました。これは、主にサニー事業の承継による店舗数増加と、前年のシステム障害からの回復による販売増が寄与したこと等によるものです。
営業総利益は、109,859百万円(前年同期比13,688百万円増)となりました。営業収益対比では39.1%となり前年同期に比べて1.2ポイント低下しました。
②販売費及び一般管理費並びに営業利益
販売費及び一般管理費については、サニー事業の承継に伴う人件費、賃借料及びのれん償却費等の増加に加え、前年のシステム障害の影響により抑制された広告宣伝費の増加等により、前年同期比13,077百万円(15.6%)増加の97,173百万円となりました。営業収益対比では34.6%となり前年同期に比べて0.6ポイント低下しました。
これらの結果、営業利益は前年同期比611百万円(5.1%)増加の12,685百万円となり、営業収益対比は4.5%と前年同期に比べて0.6ポイント低下しましたが、事業基盤の強化とブランド価値向上に向けた先行投資と位置づけています。
③営業外損益及び経常利益
営業外収益は、前年同期比93百万円(15.6%)増加の695百万円となりました。一方、営業外費用は、シンジケートローンに伴う支払利息の増加及び短期借入金の調達金利上昇などにより、前年同期比483百万円(170.6%)増加の767百万円となりました。
これらの結果、経常利益は前年同期比221百万円(1.8%)増加の12,614百万円となりました。営業収益対比は4.5%と前年同期に比べて0.7ポイント低下しました。
④特別損益、法人税等、非支配株主に帰属する中間純利益及び親会社株主に帰属する中間純利益
特別利益は、固定資産受贈益95百万円等を計上し139百万円となりました(前年同期比898百万円の減少)。一方、特別損失は、固定資産除却損68百万円及び減損損失40百万円等を計上し137百万円となりました(前年同期比177百万円の減少)。
法人税等は4,396百万円となりました(前年同期比28百万円の減少)。
非支配株主に帰属する中間純利益は135百万円となりました(前年同期比344百万円の減少)。
これらの結果、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比126百万円(1.5%)減少の8,084百万円となりました。営業収益対比は2.9%と前年同期に比べて0.5ポイント低下しました。
■営業利益
①小売事業
主力の小売事業においては、2024年2月に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響が一巡し、前年同期に商品供給やシステムの停止による店舗運営体制への様々な影響を受けた直営売場において、客数が大きく回復し販売は堅調に推移しました。一方で、米価格をはじめとする食料品や日用品は価格の高止まりにより、生活必需品への支出の見直しが進みました。
特に、ライフスタイル売場では節約意識の高まりや猛暑による外出機会の減少などを背景に、前年の売上を下回りました。
食品売場においては、食料品や日用品の値上げが繰り返される中、「全力応援値下げ」やアプリクーポン等の販促施策により堅調に推移しました。
商品面では、強まる節約志向に対応すべく、3月から毎日の食卓や暮らしに欠かせない食料品や日用品を低価格で提供する「全力応援値下げ」の品目数を60品目から100品目へ拡大しました。また、お客さまの多様なニーズに対応しつつ、店舗付加価値を高めていくため、惣菜・生鮮加工品の自社製造ブランド「zehi(ぜひ)」においては、新商品の開発及び既存商品のリニューアルを推進しました。さらに、お客さまがお買い求めやすい値ごろ感の訴求と適量サイズの品揃えを強化しました。
一方、連結子会社の株式会社ゆめマート熊本が運営するサニー70店舗にて、システムの切り替えに伴い株式会社西友(東京都武蔵野市)のPB商品の取り扱いを3月より順次終了し、2024年2月に加盟したニチリウグループ(大阪市福島区)のPBである「くらしモア」を導入しました。今後は「くらしモア」の取り扱いを900品目まで拡大し、インフレの長期化により高まる低価格ニーズへの対応力を一層高めるとともに、これまでお客さまにご愛顧いただいた商品に代わる、さらなる魅力的な商品やサービスの充実に取り組みます。
7月には、中四国地方・九州地方のスーパーマーケットとして初めて、水産エコラベル「MEL認証」を取得したかつおとぶりを使用した商品を販売開始しました。今後も、環境・社会・経済に配慮した商品を調達することにより、資源・生態系を守り、持続可能な水産業の発展に貢献するとともに、エシカル消費を推進します。
また、同月に当社オリジナルブランド「SHUCA(シュカ)」においては、新たに雑貨ラインの販売を開始しました。今夏の猛暑に対応し、接触冷感や抗菌防臭などの機能性を付加した、生活に役立つ便利なアイテムを展開しています。
店舗面では、3月に広島新駅ビル「minamoa」に当社初のバラエティコスメショップ単独店となる「En Fleur Petit(ア・フルール プティ)minamoa広島店(広島市南区)」をオープンしました。「日常のささやかなご褒美 ~Petit récompense(プティ レコンパーンス)~」をコンセプトに、国内外のオーガニックコスメやバラエティコスメを幅広いラインナップで展開しています。また、「日常+高質」をキーワードにした、「アバンセminamoa広島店(広島市南区)」をオープンしました。地元食材を使ったこだわりの商品や全国の銘品などの高付加価値商品を品揃えし、地域のお客さまや旅行者など、多様なライフスタイルのニーズに寄り添っていきます。
6月には、「ゆめタウン山陽(岡山県赤磐市)」を建て替え、岡山県内では初のゆめモール「近隣型ショッピングセンター(NSC:Neighborhood Shopping Center)」となる「ゆめモール山陽(同上)」をオープンしました。「通う場所」「出会う場所」「憩う場所」をキーワードに、地域の生活拠点として、環境にやさしく、便利で快適、健康な暮らしを提供する地域密着型モールを目指し、当社が運営する食品スーパー「ゆめマート」を核テナントとして“毎日通う楽しみ”を提供いたします。また、今までになかった新しい出会いや人と人をつなぐ地元交流の場を創出し、地域の健康的なライフスタイルの実現をサポートしてまいります。
既存店においては、大規模リニューアルを実施しました。3月には「ゆめタウン大竹(広島県大竹市)」に「無印良品」をテナントとして導入し、若い世代の新規顧客の取り込みを図りました。また、食品売場強化として、陳腐化した什器の入れ替えや、トレンドの冷凍食品売場拡充に加え、地元銘菓の導入などを実施し、地域のお客さまニーズに合わせた品揃えを強化するとともに、生活の基盤となる買物環境の向上などを図りました。4月には、「ゆめタウン丸亀(香川県丸亀市)」において、「ヒマラヤスポーツ」の導入に加え、ライフスタイル売場の回遊性向上を図りました。
さらに、「ゆめタウン久留米(福岡県久留米市)」では、「リトルプラネット」を当社によるフランチャイズ第1号店として導入し、遊び場や子供服売場を集約することで、キッズゾーンの再構築を行い、若い子育て世代の取り込みを図りました。
6月には、「ゆめタウン中津(大分県中津市)」において、1998年5月の開業以来、過去最大規模のリニューアルを実施しました。新規専門店の導入や、既存専門店の改装、直営食料品・ライフスタイルコーナーのリニューアルに加え、 サービス機能の充実を目的として、無料遊び場やお客さま用トイレ、授乳室も改装し、快適に過ごせる空間を提供しています。 また、後方環境においても、食堂や休憩室、トイレ、更衣室などを改装し、労働環境の改善による従業員エンゲージメントの向上にも取り組みました。
以上の状況から、当中間連結会計期間における当社の既存店売上高(テナント専門店を含む)は前年同期比で3.1%増(「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)」等を適用前の数値)、同様にテナント専門店を除く直営ベースでは3.3%増(同)となりました。
これらの結果、営業収益は271,830百万円(前年同期比18.2%増)、営業利益は9,530百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
②小売周辺事業
小売周辺事業では、ランサムウェア感染被害の影響が一巡し、前年同期に小売事業の影響を大きく受けた金融事業や施設管理事業では、小売事業の営業が正常化したこと等により、増収増益となりました。
金融事業の株式会社ゆめカードにおいては、クレジット・電子マネー「ゆめか」取扱高等の増加により手数料収入が好調で、「ゆめか」の累計発行枚数は前期末における1,067万枚から当中間連結会計期間末では1,093万枚となりました。なお、7月には、ローン専用カード「youme club yell(ゆめクラブエール)」 のサービスを開始、8月には、当社グループ店舗以外の加盟店でもゆめアプリから「ゆめか」を使ったコード支払いができる「ゆめかPay(ゆめかペイ)」 のサービスを開始しました。今後は加盟店の拡大を通じて、お客さまの利便性向上に取り組むとともに、地域のデジタルインフラ構築に寄与していきます。
施設管理事業の株式会社イズミテクノにおいては、指定管理施設の増加に加え、工事の受注が好調に推移し、増収増益となりました。
飲食事業のイズミ・フード・サービス株式会社 においては、主力業態のミスタードーナツ及びサーティワンアイスクリーム等が引き続き好調に推移した一方で、時給上昇に伴う人件費の増加により増収減益となりました。
これらの結果、営業収益は26,289百万円(前年同期比16.8%増)、営業利益は2,907百万円(前年同期比16.7%増)となりました。
③その他
卸売事業では、販売が堅調に推移するとともに、為替が円高傾向であったことで原価低減されたことなどが利益改善に寄与しました。また、不動産賃貸事業では安定的な賃料収入を計上したことが利益改善に寄与しました。
これらの結果、営業収益は2,465百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は384百万円(前年同期比25.6%増)となりました。
当中間連結会計期間末における総資産、負債及び純資産の残高、前期末対比の増減額及び主な増減要因は以下のとおりです。
総 資 産
・現金及び預金は、期末日が銀行休業日であったために仕入債務等の資金決済が翌月初に持ち越されたこと等により6,971百万円増加しました。
・受取手形、売掛金及び契約資産は、クレジット取扱高の増加等により6,809百万円増加しました。
・当中間連結会計期間末の設備投資額は11,541百万円であり、これは主に先行投資を含む店舗新設、既存店舗の活性化(リニューアル)及びDX投資等によるもので、有形固定資産は、減価償却実施後で5,808百万円増加しました。
・のれんは、暫定的な会計処理の確定を行い、前期末の金額は見直し後の金額を用いています。詳細は「注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。
負 債
・支払手形及び買掛金は、期末日が銀行休業日であったため、決済が翌月初に持ち越されたこと等により32,909百万円増加しました。
・短期借入金及び長期借入金は、21,357百万円減少しました。
純 資 産
・利益剰余金は、内部留保の上積みにより4,860百万円増加しました。
・自己株式は、立会外買付取引により959,400株を3,170百万円で取得し、自己株式の残高は前期末に比べて3,040百万円増加しました。
・これらの結果、自己資本比率は48.2%となり、前期末の49.6%に比べて1.4ポイント低下しました。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フロー
・主な収入項目は、税金等調整前中間純利益12,615百万円、仕入債務の増加額32,909百万円、減価償却費9,356百万円です。
・主な支出項目は、売上債権及び契約資産の増加額6,809百万円及び法人税等の支払額4,505百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フロー
・主な支出項目は、有形固定資産の取得による支出9,968百万円です。有形固定資産の取得については、主に先行投資を含む店舗新設に係る投資、既存店舗の活性化(リニューアル)及びDX投資等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
・主な支出項目は、短期借入金の減少額11,850百万円、長期借入金の返済による支出9,507百万円、配当金の支払額3,219百万円及び自己株式の取得による支出3,172百万円です。
以上の結果、現金及び現金同等物の残高は、前期末対比6,971百万円増加し、22,689百万円となりました。
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。