売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03867 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は163,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,958百万円7.2%)増加しました。エクイティ投資等の実行による増加4,126百万円及び保有株式の株価上昇により、投資有価証券が5,531百万円、浅草駅前ビル取得による信託建物及び信託土地の計上等により、有形固定資産が4,310百万円各々増加したことが主な要因であります。

負債合計は89,982百万円となり、前連結会計年度末比8,532百万円10.5%)増加しました。新規投資に伴う資金調達により社債が5,000百万円、長・短期借入金が4,164百万円各々増加したことが主な要因であります。

純資産合計は73,297百万円となり、前連結会計年度末比2,426百万円3.4%)増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益を3,242百万円計上しましたが、剰余金の配当1,726百万円支払等により、利益剰余金が1,471百万円、その他有価証券評価差額金が1,026百万円各々増加したことが主な要因であります。

 

(2)経営成績の状況

当第3四半期におけるわが国経済は、好調な企業収益や株価上昇等を背景に、緩やかな回復基調にあるものの、ロシア・ウクライナ情勢に端を発した物価高騰が消費回復を抑制している状況が継続するなど、本格的な景気回復には道半ばとみられます。不動産賃貸業界におきましては、働き方改革やリモートワークの普及に伴うオフィス需要の縮小が懸念される中、都心部では相次ぐ新築オフィスビルの竣工に伴い競争が激化しつつあります。この結果、賃料水準は軟化し、空室率は引き続き高水準で推移しております。

こうした中、当社グループにおける当四半期末現在の空室率は1.65%に留まっております。引き続き、きめ細かいビルマネジメントを通じテナントとの良好な関係の強化に注力してまいります。また、アセット拡充の一環として、2023年6月に東京都台東区に商業施設「浅草駅前ビル」を取得したほか、10月には当社初のエクイティ投資を実施するなど、長期経営計画に沿った新規事業にも積極的に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間の業績は、データセンタービルの電気代収入の増収や新規投資物件に係る賃料収入を主因として、売上高は14,655百万円と前年同四半期比581百万円4.1%)の増収となりました。一方で、売上原価においては、前期には不動産取得税の見積もり差額346百万円の戻し入れ益があったため、当期はその反動により、営業利益は前年同期比162百万円3.7%)減益4,185百万円、経常利益は同228百万円5.4%)減益4,016百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、投資有価証券売却による特別利益が減少したこと等により、同387百万円10.7%)減益3,242百万円となりました。

 

当社グループは、土地建物賃貸を主たる事業としている「土地建物賃貸事業」の単一セグメントであります。なお、当社グループが展開する事業部門別の状況は以下のとおりであります。

 

 

前第3四半期連結累計期間

当第3四半期連結累計期間

売上高(百万円)

割合(%)

売上高(百万円)

割合(%)

オフィスビル事業

3,253

23.1

3,352

22.9

データセンタービル事業

7,367

52.4

7,715

52.6

ウインズビル事業

2,712

19.3

2,682

18.3

商業施設・物流倉庫等事業

739

5.2

905

6.2

14,073

100.0

14,655

100.0

 

 

①オフィスビル事業

当社グループは大阪、東京のビジネス地区を中心に計8棟のオフィスビルを保有・賃貸しております。最新の物件はデータセンターの運営ノウハウを活かした高度なBCP機能を有するほか、築年数が経過したビルでも、計画的な設備更新やメンテナンスにより、新築ビルと遜色のない、安全で快適な事業空間の提供に努めております。

働き方改革の進展によるオフィスの在り方の見直しと大規模物件の竣工による新規供給が相まって、今後の空室率の上昇が懸念される中、現時点では当社グループのオフィスビル事業への影響は軽微で、高い稼働率を維持しております。

当第3四半期連結累計期間における連結売上高は、前期に取得した南青山土地の売上寄与もあり、前年同四半期比99百万円(3.0%)増収の3,352百万円となりました。

 

②データセンタービル事業

当社グループは大阪都心部に計8棟のデータセンタービルを保有・賃貸しております。24時間365日絶えず稼働するデータセンタービルでは、免震構造等の採用による高い防災性能、大型非常用発電機による安定的な電力供給、先進的なセキュリティシステム等により、高い信頼性を確保しております。また、30年以上にわたるデータセンタービル賃貸実績に基づく、充実した保守管理サービスも高く評価されております。

当第3四半期連結累計期間における連結売上高は、西心斎橋ビル及びOBPビル等における電気代収入の増収等により、前年同四半期比347百万円(4.7%)増収の7,715百万円となりました。

 

③ウインズビル事業

ウインズビルは日本中央競馬会(JRA)が主催するレースの投票券を競馬場外で発売する施設で、当社グループは京都・大阪・神戸の都心部に計5棟を保有・賃貸しております。当事業の歴史は創業時にさかのぼり、長年にわたって安定的な収益を生み出す中核事業の一つとなっております。

インターネット投票の普及が進み、ウインズビルでの投票券の売上比率は低下傾向にありますが、固定賃料で賃貸しておりますので業績への影響は軽微であります。

当第3四半期連結累計期間における連結売上高は前年同四半期比30百万円(1.1%)減収の2,682百万円となりました。

 

④商業施設・物流倉庫等事業

当社グループは、首都圏・関西圏を中心に全国で7棟の商業施設・物流倉庫を保有・賃貸しております。商業施設はターミナル駅、物流倉庫は幹線道路近くと交通利便性の高い立地をターゲットとし、収益物件の取得に向けて情報収集活動に努めております。長期経営計画においては、住宅やヘルスケア施設等の新たなアセットタイプも含めた物件の取得によるアセットの拡充を目指しております。

当第3四半期連結累計期間における連結売上高は前期に取得した関目高殿住宅及び当期に取得した浅草駅前ビルの売上寄与により前年同四半期比166百万円(22.5%)増収の905百万円となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。