売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05047 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

当社グループは、日本企業の海外進出が活発化し、企業のグローバルな競争が激化する環境下において、「日本企業が世界で戦うために本業に集中できるよう、本業以外の業務をサポートすること」、「真のサムライパワーを発揮できるよう、日本企業の世界展開を支援すること」、また、これらの活動を通じ、「これから始まる日本の大転換をサポートすること」という使命のもと、「世界規模で展開する『生活総合支援サービス』の創出」、「グローバル・リロケーションカンパニーNo.1」というビジョンを掲げております。このビジョンの実現に向けて、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画「新第三次オリンピック作戦」においては、国内市場シェアダントツNo.1に向けた国内事業のさらなる強化に取り組むと同時に、世界の市場にリーチする土台作りに挑んでおります。

 

当第3四半期連結累計期間は、借上社宅管理事業における管理戸数や福利厚生事業における会員数などのストック基盤が積み上がり、売上収益、営業利益が前年同期を上回りました。

なお、前年同期に株式会社リロクラブが出資する「PT. Venteny Fortuna International Tbk」がインドネシア証券取引所へ上場したことに伴う一過性の有価証券評価益を約15億円計上したことなどから、当第3四半期連結累計期間の税引前四半期利益は減益となりました。また、前年同期に同じく一過性の利益として非継続事業からの四半期利益を約49億円計上したことから、当第3四半期連結累計期間の親会社の所有者に帰属する四半期利益は減益となりました。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の経営成績は、以下のとおりです。

売上収益

944億29百万円

(前年同期比

6.0%増

)

営業利益

179億88百万円

(前年同期比

3.6%増

)

税引前四半期利益

185億61百万円

(前年同期比

5.9%減

)

親会社の所有者に帰属する四半期利益

126億41百万円

(前年同期比

28.1%減

)

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

① リロケーション事業

当事業は、借上社宅管理事業、賃貸管理事業、海外赴任支援事業で構成され、国内外で日本企業の人の移動を総合的にサポートしております。借上社宅管理事業においては、借上社宅管理を中心に物件検索等による転居支援、留守宅管理等を手掛け、賃貸管理事業においては、賃貸不動産の管理や仲介をはじめとしたサービスを展開しております。また、海外赴任支援事業においては日本企業を支援すべく、北米をはじめとした現地において、赴任前から帰任に至るまで、海外赴任サポート等のサービスを総合的に展開しております。

当第3四半期連結累計期間は、借上社宅管理事業における管理戸数が増加したことに加え、賃貸管理事業では前第3四半期連結会計期間にグループ入りした賃貸管理事業会社の業績が好調に推移したことなどにより増収となりました。一方で、賃貸管理事業では前第2四半期連結会計期間に大型の物件売却があったことに加え、海外赴任支援事業ではインバウンド支援世帯数が減少したことなどから減益となりました。

これらの結果、売上収益652億74百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益108億23百万円(同1.2%減)となりました。

 

 

② 福利厚生事業

当事業は、企業の業務負担とコストを軽減し、様々なコンテンツを従業員へ提供する福利厚生代行サービスや、提携企業向けに顧客特典代行サービス等を提供しております。また、住まいの駆け付けサービスを手掛け、顧客会員の生活を総合的にサポートしております。

当第3四半期連結累計期間は、福利厚生代行サービスにおける会員の新規獲得が進み会費収入が増加したことに加え、住まいの駆け付けサービスが好調に推移したことから、増収増益となりました。

これらの結果、売上収益183億35百万円(前年同期比14.3%増)、営業利益84億13百万円(同16.1%増)となりました。

 

③ 観光事業

当事業は、福利厚生事業の会員基盤や企業の保養所をはじめとした地方の中小型のホテル、旅館の運営ノウハウを活用し、ホテル運営事業と別荘のタイムシェア事業を展開するほか、後継者問題を抱えるホテル、旅館の再生にも取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間は、ホテル運営事業の平均客室単価が上昇したほか、第1四半期連結会計期間に複数の新規施設をオープンしたことなどから増収となりました。一方で、前第1四半期連結会計期間には大型物件の売却があったことから減益となりました。

これらの結果、売上収益100億83百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益16億56百万円(同15.3%減)となりました。

 

④ その他

当事業は、主力事業の基盤を活かし金融関連事業等を展開しており、売上収益7億36百万円(前年同期比1.6%増)、営業損失1億86百万円(前年同期は1億50百万円の営業損失)となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比して175億85百万円減少し、3,051億5百万円となりました。

負債合計は、前連結会計年度末に比して257億23百万円減少し、2,271億48百万円となりました。

資本合計は、前連結会計年度末に比して81億38百万円増加し、779億57百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比して19億2百万円減少し、417億93百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は下記のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は、155億76百万円(前年同期比101億65百万円増)となりました。税引前四半期利益185億61百万円を計上し、減価償却費及び償却費が42億13百万円、営業債権及びその他の債権の減少による増加額237億92百万円が発生したことが主な要因です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、74億43百万円(前年同期は122億33百万円の資金増加)となりました。投資不動産の取得による支出を51億49百万円、貸付けによる支出46億61百万円を計上したことが主な要因です。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、102億93百万円(前年同期比39億98百万円減)となりました。長期借入金の返済による支払額が89億84百万円、配当金の支払額が50億42百万円発生したことが主な要因です。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。