株式会社エム・エイチ・グループ

ブランドなど:モッズ・ヘア
サービス業美容スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05055 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限や水際対策の緩和が進み、さらに2023年5月には感染症法上の位置付けが5類へ移行され、社会経済活動も正常化へ向かったことで国内景気は持ち直しの動きとなりました。一方、長引くロシアウクライナ情勢に起因した資源価格の高騰、世界的なインフレ圧力などの世界経済の減速による下振れリスク等、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、消費環境におきましては、外出機会の増加に伴い、個人消費に持ち直しの動きが続いているものの、物価上昇を背景とした節約志向の高まりも見られております。

当社グループが属する美容業界におきましては、サロンの来店客数は戻りつつある中で、コロナ禍での顧客ニーズの多様化などにより利用客の増加や顧客単価も上昇してきております。

このような状況のもと、当社グループにおきましても、お客様並びに従業員の安全確保を目的に、一定の感染防止策を継続し、既存事業においては経営効率の最適化を図り、安定したサービスの提供とともに、新たな収益の柱となる事業の創出に注力しております。

直営サロン運営事業、美容室支援事業及びキャリアデザイン事業は堅調に推移し、前年同期に比べ増収となったものの、BSサロン運営事業及びヘアメイク事業の減収を補うには至らず、全社としては前年同期に比べ減収となりました。営業損益及び経常損益につきましては、いずれも営業利益、経常利益となりましたが、前年同期に比べ売上原価が増加したこと、一時的な収益の減少に伴い、いずれも減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましても営業利益及び経常利益の減益を受け前年同期に比べ減益となりました。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高965,124千円(前年同期比0.7%減)、営業利益25,855千円(前年同期比45.0%減)、経常利益28,613千円(前年同期比44.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益17,854千円(前年同期比47.5%減)となりました。

 

セグメント別の状況については以下のとおりであります。

(直営サロン運営事業)

日本全国に展開するBSサロン(フランチャイズサロン)のフラッグシップサロンとして、首都圏主要地域を中心に直営サロン10店舗(モッズ・ヘアサロン9店舗、美容室セラヴィ1店舗)を展開しております。

当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、社会経済活動が正常化へ向かう中で既存店の業績は前年同期に比べ回復基調で推移し増収となりました。また、年々、美容師の人材の流動が高まっており、この先のアフターコロナ時代の競争力を高めるうえでも優秀なスタッフの確保に向けた取り組みに係る費用が先行したものの、前連結会計年度末に閉店した店舗の統合効果も相まってセグメント利益は増益となりました。

当第2四半期連結累計期間の直営サロン運営事業の業績は、売上高481,988千円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益39,516千円(前年同期比10.9%増)となりました。

(BSサロン運営事業)

「モッズ・ヘア」では、本部、加盟店という従来のフランチャイズ関係ではなく、共に一つのブランドをシェアするという意味で、ブランドシェアサロン、BSサロンと呼んでおります。当第2四半期連結累計期間の店舗数の異動は、国内BSサロンの新規出店1店舗、中国での新規出店1店舗、台湾での新規出店1店舗、韓国での閉店2店舗となりました。当第2四半期連結会計期間末日現在におきまして、国内40店舗、韓国10店舗、台湾3店舗及び中国5店舗の計58店舗となっております。BSサロン運営事業においては、プライベートブランド(PB商品)をはじめとした商品販売に注力しており、PB商品売上は堅調に推移しているものの、前年同期に比べBSサロンの稼働店舗数が減少したことが影響し減収減益となりました。

当第2四半期連結累計期間のBSサロン運営事業の業績は、売上高128,715千円(前年同期比12.7%減)、セグメント利益52,294千円(前年同期比14.6%減)となりました。

(ヘアメイク事業)

当社は、「モッズ・ヘア」の原点であるフランス・パリのスタジオワーク専門のヘアメイクチームのプロフェッショナル精神を引き継いだ「モッズ・ヘア」ヘアメイクチームを有しております。

当社のヘアメイクチームは、ヘアメイクアーティストのエージェンシーとして「パリコレクション」や「東京コレクション」などへの参加や、CM・ファッション雑誌など年間2,000件を超える媒体を手掛けるなど、国内及び海外で高い評価を得ております。

ヘアメイク事業におきましては、スタジオ部門、メディア部門の業績は堅調に推移したものの、ブライダル部門の減収減益が大きく影響し、売上高184,955千円(前年同期比5.6%減)、セグメント利益3,474千円(前年同期比56.9%減)となりました。

(美容室支援事業)

当社グループでは、日本国内でのモッズ・ヘアサロンの事業展開を通じて、様々なスケールメリットが創出されます。それをサービス化したクレジット決済代行サービス、SCAT株式会社との提携による美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムなどを一般のサロンに提供する美容室支援事業を行っております。また、美容室支援事業におきましては、先述しましたとおり、SCAT株式会社、ENECHANGE株式会社、提携各社の有するノウハウを活用し、理美容業界における持続可能な環境経営支援(SDGs)として環境配慮型メニューの開発並びに普及を進めております。

当第2四半期連結累計期間においては、美容室支援事業の主力であるクレジット決済代行サービスの契約件数は堅調に推移しており、売上高64,686千円(前年同期比6.8%増)、セグメント利益37,819千円(前年同期比4.2%増)となりました。

(キャリアデザイン事業)

2020年7月より人材派遣事業、人材紹介事業を営む株式会社オンリー・ワンを連結子会社化いたしました。当社グループでは、単に人材派遣事業、人材紹介事業と捉えず、キャリアデザイン事業として新たな成長戦略の柱として位置付けております。

当第2四半期連結累計期間においては、キャリアデザイン事業につきましては、当社グループに加わったスケールメリットを活かした販路の拡大が順調に推移し、現在注力しているタワーマンションを中心としたコンシェルジュの派遣等も、着実に件数を伸ばしております。

当第2四半期連結累計期間の業績は、人材派遣事業は着実に成長しているものの、収益率の高い人材紹介売上が前年同期と比べ減少したことから、売上高149,750千円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益9,014千円(前年同期比21.0%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ234,446千円増加し、2,076,385千円となりました。主な要因としましては、現金及び預金の増加1,327千円、売掛金の増加5,721千円、未収入金の増加236,844千円、のれんの減少7,709千円、ソフトウェア仮勘定の減少5,504千円などによるものであります。

(負債)

当第2四半期連結会計期間末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ214,906千円増加し、1,540,723千円となりました。主な要因としましては、未払金の増加266,428千円、資産除去債務の減少19,136千円、長期借入金の減少10,620千円、社債の減少7,000千円、株主優待引当金の減少7,708千円などによるものであります。

なお、資産科目の未収入金の増加236,844千円のうち266,644千円増加、負債科目の未払金の増加266,428千円のうち257,026千円増加は、美容室支援事業のクレジット決済代行サービスの取扱高の拡大によるものです。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ19,540千円増加し、535,662千円となりました。主な要因としましては、親会社株主に帰属する四半期純利益17,854千円などによるものであります。

なお、当社は、2023年9月27日開催の第34回定時株主総会の決議に基づき、2023年11月10日付で減資の効力が発生し、資本金の額317,040千円を減少し、その他資本剰余金に振り替え、資本準備金の額17,040千円を減少し、その他資本剰余金に振り替えております。また、振替後のその他資本剰余金366,532千円を繰越利益剰余金に振り替え、欠損補填に充当しております。この結果、当第2四半期連結会計期間末において資本金が200,000千円、資本剰余金が69,697千円、利益剰余金が258,892千円となっております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,327千円増加し、607,870千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は15,271千円(前年同四半期は得られた資金54,585千円)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益28,613千円、減価償却費7,331千円、のれん償却額7,709千円、売上債権の増加額15,431千円、株主優待引当金の減少額7,708千円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果得られた資金は4,283千円(前年同四半期は得られた資金9,384千円)となりました。これは主に差入保証金の回収による収入10,012千円、関係会社株式の取得による支出3,173千円、有形固定資産の取得による支出2,555千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は18,176千円(前年同四半期は使用した資金22,347千円)となりました。これは社債の償還による支出7,000千円、長期借入金の返済による支出10,620千円などによるものであります。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。