売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03863 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、米国の通商政策等による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復しています。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要です。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、景気を下押しするリスクとなっています。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。

航空業界では、東アジアの一部地域において日本で地震が発生するという情報がSNS等で拡散されたものの、訪日外国人数は引き続き増加し、羽田空港の旅客数は、国内線・国際線ともに前年を上回り、堅調に推移しました。

このような中、当社グループは、長期ビジョン“To Be a World Best Airport”の実現に向けて、中期経営計画の各施策を着実に遂行しています。

施設面では、安心・快適で先進的な空港づくりに取り組み、引き続き、施設・搬送設備の耐震化、老朽化した設備の更新などを推進しています。また空調機器や照明設備の省エネ対応を進めているほか、本年3月に供用開始した第2ターミナル北側サテライト-本館接続施設においては、建材一体型太陽光発電ガラス「サンジュール®」を採用して創エネを実現し、9月にJSA規格「土地有効活用型PV設置建築物等」の認定を取得しました。さらに、2026年夏頃の供用開始に向けて建設中の第1ターミナル北側サテライト施設では、建物の木造木質化や各種環境技術の採用により、設計から建設、運用にわたる全ての段階で環境負荷を低減することを目指します。

営業面では、国内線の第1ターミナル地下1階フードコートを、名店監修の新業態や関東初上陸ブランドなどの多彩な店舗が集結した新たな食のゾーン「Sora chika」としてリニューアルオープンしました。第1ターミナルでは、ほかにも4階に「むさしの森珈琲」、3階南テラスに「町田商店」など人気のラーメン店3店舗がオープンし、展望デッキでは「HUB」ポップアップ開催など、空港を利用するお客様の多様なニーズにお応えしています。国際線では旅客数が堅調に増加する一方で、前年に比べ中国人旅客を中心に高額品の購買意欲が減速傾向にあります。このような中、第3ターミナル内のエルメス及びシャネルブティックを拡張・リニューアルし集客力を強化しています。また、当社の免税品事前予約サイトから予約いただいた商品の受け渡しカウンターを総合免税店内から移設し、新たに「TIAT PRE ORDER PICK UP」を設置しました。これにより店舗と予約品受け渡しの動線が分かれ、店舗でのレジ待ち列の緩和など混雑対策が進み、お客様のストレス軽減と購買率の向上を図っております。羽田空港以外では、石垣空港国際線ターミナルに、日本土産として人気の商品、沖縄・石垣の特産品や、酒類・タバコなどを取り揃えた「JAPAN DUTY FREE 石垣空港店」をオープンしました。

経営基盤の面では、引き続きコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおり、9月には監査の実効性の確保と経営への牽制機能の強化を図るため、監査等委員会の職務を補助する監査等委員会室を設置し、併せてグループ会社を含む内部統制機能を強化するために人員体制を増強しました。7月に設置した経営改善委員会では、組織風土の改革に向けた役職員との対話による意見集約などを行い施策の検討を進めています。引き続き、健全で透明性の高いガバナンス体制の構築に努めてまいります。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築に着手しており、今般、SAFの普及を通じてカーボンニュートラルな空の実現を目指す「ACT FOR SKY」に加盟しました。財務戦略では、中期経営計画で目標としていた自己資本比率40%の水準を達成し、8月に普通社債200億円と借入による200億円の資金調達を行い、既存ハイブリッドローンのリファイナンスを完了しました。次期中期経営計画に向けて、今後の設備投資計画や株主還元方針と合わせた最適資本構成を検討し、資本コスト経営を強化してまいります。

羽田空港旅客ターミナルは、英国SKYTRAX社の“World Airport Star Rating”において、世界最高水準である「5スターエアポート」を11年連続で獲得しました。また、2025年国際空港評価において、空港の清潔さなどを評価する部門(10年連続)、国内線空港総合評価部門(13年連続)、PRM※対応を評価する部門(7年連続)で世界第1位の評価をいただき、アジア空港の総合評価「Best Airports in Asia」部門で第2位、空港の総合評価「World's Best Airports」部門で世界第3位を受賞しました。

(※ PRMは、Persons with Reduced Mobilityの略。高齢者、障がいのある方や怪我をされた方の意味。)

今後とも引き続き、当社グループは、社会インフラである旅客ターミナルにおける絶対安全の確立に努めるとともに、利便性・快適性及び機能性の向上を目指し、絶え間ない羽田空港の価値創造と航空輸送の発展に貢献することにより、企業価値の向上を図ってまいります。

以上の結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績につきましては、次のとおりとなりました。

 

①財政状態

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ 28億6千1百万円増加し、1,337億9千4百万円となりました。これは主に、国有財産使用料の前払が発生したことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ 41億1千2百万円増加し、3,431億3千4百万円となりました。これは主に、第1ターミナル北側サテライト建設工事にかかる固定資産の取得によるものです。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ69億7千3百万円増加し、4,769億2千9百万円となりました。

 

(負債)

 負債合計は前連結会計年度末に比べ 58億7千4百万円減少し、2,657億3千3百万円となりました。これは主に、約定返済及び期限前弁済に伴い長期借入金が減少したことによるものです。

 

(純資産)

 純資産合計は前連結会計年度末に比べ 128億4千8百万円増加し、2,111億9千5百万円となりました。これは主に、利益剰余金及び非支配株主持分が増加したことによるものです。

 この結果、自己資本比率は、41.3%(前連結会計年度末は 39.9%)となりました。

 

②経営成績

当中間連結会計期間の業績については、営業収益は 1,415億4千4百万円(前年同期比 7.4%増)となりました。売上増加やターミナル運用の拡大に伴い、営業費用は増加しましたが、施設利用料収入の増加等により、営業利益は 214億4千6百万円(前年同期比 1.7%増)、経常利益は 203億6千9百万円(前年同期比 0.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は 134億1百万円(前年同期比 11.8%増)となりました。

 

(単位:百万円)

区 分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日

  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間
(自 2025年4月1日
  至 2025年9月30日)

前年同期比
増減率
(%)

 営 業 収 益

131,752

141,544

7.4

 

施設管理運営業

51,207

57,854

13.0

 

物品販売業

72,368

74,849

3.4

 

飲食業

8,176

8,840

8.1

 営 業 利 益

21,093

21,446

1.7

 経 常 利 益

20,331

20,369

0.2

 親会社株主に帰属する

 中間純利益

11,990

13,401

11.8

 

セグメント別の概況

セグメント別の業績は次のとおりです。なお、各事業における売上高はセグメント間の内部売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。

 

(施設管理運営業)

(単位:百万円)

区 分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日
  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日
  至 2025年9月30日)

前年同期比

増減率

(%)

 外部顧客への売上高

51,207

57,854

13.0

 

家賃収入

10,231

10,886

6.4

 

施設利用料収入

29,222

33,305

14.0

 

その他の収入

11,753

13,662

16.2

 セグメント間の内部売上高

1,639

1,540

△ 6.0

 売上高 合計

52,846

59,395

12.4

 セグメント利益

10,678

13,703

28.3

家賃収入については、テナント店舗の売上増加に伴う歩合賃料の増加や国内線における賃料改定等により、前年を上回りました。

施設利用料収入については、旅客数の増加や国内線旅客取扱施設利用料の改定等により、前年を上回りました。

その他の収入については、ラウンジや駐車場、外貨両替所、広告料収入等が増加し、前年を上回りました。

費用面では、第2ターミナル北側サテライトと本館の接続に伴う減価償却費や、物価上昇に伴うターミナル維持管理コストが増加しました。

その結果、施設管理運営業の営業収益は 593億9千5百万円(前期比 12.4%増)となり、営業利益は
137億3百万円(前期比 28.3%増)となりました。

 

(物品販売業)

(単位:百万円)

区 分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日
  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日
  至 2025年9月30日)

前年同期比

増減率

(%)

 外部顧客への売上高

72,368

74,849

3.4

 

国内線売店売上

6,933

7,649

10.3

 

国際線売店売上

48,167

47,252

△ 1.9

 

その他の売上

17,268

19,947

15.5

 セグメント間の内部売上高

894

756

△15.4

 売上高 合計

73,263

75,605

3.2

 セグメント利益

15,278

12,970

△15.1

国内線売店売上については、国内線旅客数の増加や、積極的な催事・イベント展開による需要の取り込みに努めたことで、前年を上回りました。

国際線売店売上については、前年は免税店売上が非常に好調でしたが、為替変動やブランド品の価格改定等により、特にブティック店舗の売上が減少したことが影響し、前年を下回りました。

その他の売上については、訪日外客数の増加に伴い、他空港への卸売上が増加したこと等により、前年を上回りました。

費用面では、原価率が比較的高い卸売上の増加に伴い商品売上原価が増加したほか、人件費や広告宣伝費、羽田以外の拠点での支払家賃等が増加しました。

その結果、物品販売業の営業収益は 756億5百万円(前期比 3.2%増)となり、営業利益は 129億7千万円(前期比 15.1%減)となりました。

(飲食業)

(単位:百万円)

区 分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日
  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日
  至 2025年9月30日)

前年同期比

増減率

(%)

 外部顧客への売上高

8,176

8,840

8.1

 

飲食店舗売上

4,242

4,308

1.6

 

機内食売上

3,335

3,765

12.9

 

その他の売上

598

766

28.0

 セグメント間の内部売上高

449

497

10.6

 売上高 合計

8,625

9,337

8.3

 セグメント利益

195

463

136.7

飲食店舗売上については、旅客数の増加に加え、前年の時短営業の解消及び営業時間拡大等により、前年を上回りました。

機内食売上については、羽田、成田における外国航空会社の旅客数の増加により、前年を上回りました。

その結果、飲食業の営業収益は 93億3千7百万円(前期比 8.3%増)となり、食材価格高騰や人件費上昇の影響を受けながらも、営業利益は 4億6千3百万円(前期比 136.7%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ 4億8千3百万円減少し、 853億9千5百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。


 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ 2億1千7百万円収入が減少

(前年同期比 0.7%減)し、 305億4千3百万円の収入となりました。

 これは主に、利息の支払額が増加したことによるものです。


 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ 272億5千7百万円支出が増加

(前中間連結会計期間は 4千5百万円の支出)し、 273億3百万円の支出となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ 128億7千万円支出が減少

(前年同期比 77.7%減)し、 36億9千5百万円の支出となりました。

 これは主に、長期借入金の返済による支出は増加したものの、長期借入れによる収入及び社債の発行による収入が発生したことによるものです。

 

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。