E04773 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2025年4月1日~2025年9月30日、以下、「当中間期」という。)の日本経済は、雇用・所得環境が改善する下で、設備投資や個人消費などで回復の動きが見られました。一方、アメリカの通商政策による影響や、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響、金融資本市場の動向などに留意が必要な状況が続きました。
このような状況において、当社グループは、「安全・安心・快適・便利」な社会を実現する「社会システム産業」の構築をめざし、「セコムグループ2030年ビジョン」の実現に取り組んでいます。また、ビジョン実現に向けて今後の目指すべき方向性をより明確化し、成長をさらに確かなものとするために「セコムグループ ロードマップ2027」を策定し、各種取り組みを積極的に展開しております。
2025年7月には、家庭向けAEDとしては日本初となるオートショック機能を搭載したAED「セコム・MyAED」を販売開始しました。AEDによる心電図解析の結果、必要時には自動で電気ショックが実施されるため、救助者のためらいによりショックボタンの操作が遅れるリスクを低減し、救命率の向上が期待できます。また8月には、カスタマーハラスメントを受けた際に、従業員が「iPhone」や「Apple Watch」から上司に通報できるアプリを開発し、10月から実証実験を行うなど、当中間期も様々な取り組みを通じて、ますます多様化・高度化するお客様の安心ニーズに対し、きめ細やかな切れ目のないサービスを提供することに努めました。
なお、2025年10月には、グローバルセキュリティSI(注1)企業のAVTEL Holdings (Pte) Ltd.を完全子会社化しました。同社が扱う世界中の主要な入退室管理システム、監視カメラシステムなどの新たなセキュリティシステムのラインアップを活用し、海外事業の成長加速、グローバル企業の日本拠点との取引拡大を図ってまいります。
また、2025年4月から10月にかけて開催された2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」(C)Expo 2025)では、共同企業体の一社として来場者ゲートや会場内全域の警戒などの人的警備を担当したほか、パビリオンをはじめとする多数の建物へセントラライズドシステム(オンライン・セキュリティシステム)、監視カメラ、入退室管理システムを導入するなど、「安全・安心」な開催に貢献しました。
(注1)グローバルセキュリティSI(System Integration):世界各地で事業展開するグローバル企業から、国・地域を跨いで統一した入退室管理システムや監視カメラ等のセキュリティシステムの導入コンサルティング、販売、工事等を請け負うサービス
当中間期の連結売上高はすべての事業セグメントの増収により、5,935億円(前年同期比6.0%増加)となり、営業利益は674億円(前年同期比14.2%増加)となりました。経常利益は米国などにおける投資事業組合運用益が135億円減少したことなどにより、790億円(前年同期比5.4%減少)となり、親会社株主に帰属する中間純利益は非支配株主に帰属する中間純利益が減少したことなどにより、491億円(前年同期比2.6%減少)となりました。
なお、当中間期の売上高は過去最高を達成することができました。
セグメントごとの業績につきましては、次のとおりであります。
セキュリティサービス事業では、売上高は事業所向け・家庭向けのセントラライズドシステム(オンライン・セキュリティシステム)の販売が堅調に推移したことおよび価格改定(値上げ)の影響や、常駐警備サービスの増収、安全商品の販売が好調だったことなどにより、3,243億円(前年同期比6.4%増加)となり、営業利益は614億円(前年同期比9.3%増加)となりました。
防災事業では、売上高は火災報知設備などの増収により、774億円(前年同期比4.9%増加)となり、営業利益は人件費の増加などによる販売費及び一般管理費の増加により、44億円(前年同期比1.0%増加)となりました。
なお、当事業は建設業界の影響を受ける部分が多いため、収益は期末に向けて集中する傾向があります。
メディカルサービス事業では、売上高は医療機器・医薬品の販売が好調だったことおよびインドにおける総合病院事業会社タクシャシーラ ホスピタルズ オペレーティング Pvt.Ltd.の増収などにより、450億円(前年同期比5.9%増加)となり、営業利益は32億円(前年同期比20.8%増加)となりました。
保険事業では、売上高はセコム損害保険株式会社のガン保険「自由診療保険メディコム」および自動車保険の販売が堅調に推移したことなどにより、306億円(前年同期比8.5%増加)となり、営業利益は自然災害による損害の減少などにより、40億円(前年同期比82.7%増加)となりました。
地理空間情報サービス事業では、売上高は国内公共部門などの増収により、223億円(前年同期比4.0%増加)となり、営業損益は18億円の営業損失(前年同期は31億円の営業損失)となりました。
なお、当事業は主要市場である官公庁への納品時期が主に3月末になるため、収益は期末に向けて集中する傾向があります。
BPO・ICT事業では、売上高はサーバーなどの機器販売が好調となったことおよびBPOサービスを提供する株式会社TMJの増収などにより、647億円(前年同期比2.8%増加)となりました。営業利益は前期に稼働開始した新たなデータセンターの影響などによる原価の増加により、39億円(前年同期比0.2%減少)となりました。
その他事業では、売上高は290億円(前年同期比10.2%増加)となり、営業利益は39億円(前年同期比15.0%増加)となりました。
当中間期末の総資産は、前連結会計年度末に比べ377億円(1.8%)減少して2兆1,077億円となりました。流動資産は、有価証券が154億円(44.3%)増加の503億円、受取手形、売掛金及び契約資産が464億円(27.3%)減少の1,235億円、現金及び預金が150億円(3.7%)減少の3,936億円となり、流動資産合計は前連結会計年度末に比べ503億円(5.2%)減少して9,184億円となりました。固定資産は、有形固定資産が96億円(2.2%)増加の4,589億円、投資有価証券が52億円(1.2%)増加の4,409億円、繰延税金資産が38億円(14.6%)減少の226億円となり、固定資産合計は前連結会計年度末に比べ125億円(1.1%)増加して1兆1,892億円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ244億円(3.5%)減少して6,734億円となりました。流動負債は、短期借入金が83億円(26.3%)減少の232億円、未払金が82億円(17.2%)減少の396億円、支払手形及び買掛金が58億円(14.3%)減少の352億円となり、流動負債合計は前連結会計年度末に比べ245億円(6.5%)減少して3,547億円となりました。固定負債は、繰延税金負債が13億円(5.4%)増加の266億円、その他が7億円(18.9%)増加の49億円、長期借入金が18億円(18.7%)減少の82億円となり、固定負債合計は前連結会計年度末に比べ1億円増加して3,186億円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ、利益剰余金が283億円(2.3%)の増加、自己株式が448億円(25.4%)の減少、その他有価証券評価差額金が131億円(34.0%)の増加、為替換算調整勘定が102億円(29.4%)の減少となり、純資産合計は、133億円(0.9%)減少して1兆4,343億円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間期における営業活動によるキャッシュ・フローは、全体で1,214億円の資金の増加(前年同期は959億円の資金の増加)となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前中間純利益787億円、売上債権及び契約資産の減少額456億円、減価償却費348億円であります。また、主な資金の減少要因は、法人税等の支払額246億円、仕入債務の減少額141億円であります。
なお、前年同期との比較では、営業活動によるキャッシュ・フローは、255億円の収入の増加となりました。これは、主に投資事業組合運用益が減少したこと、未収入金の減少などにより、その他が減少から増加に転じたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、全体で273億円の資金の減少(前年同期は515億円の資金の減少)となりました。主な資金の減少要因は、警報機器及び設備等の有形固定資産の取得による支出400億円、投資有価証券の取得による支出99億円、無形固定資産の取得による支出91億円であります。また、主な資金の増加要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入314億円であります。
なお、前年同期との比較では、投資活動によるキャッシュ・フローは、241億円の支出の減少となりました。これは、主に投資有価証券の売却及び償還による収入が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、全体で816億円の資金の減少(前年同期は686億円の資金の減少)となりました。主な資金の減少要因は、自己株式の増加額449億円、配当金の支払額207億円、短期借入金の純減額84億円であります。
なお、前年同期との比較では、財務活動によるキャッシュ・フローは、129億円の支出の増加となりました。これは、主に自己株式の増加額が増加したことによるものです。
これらの結果、当中間期末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ99億円増加して4,183億円となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間期において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当中間期の研究開発費の総額は4,058百万円であります。