売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04952 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは現中期経営計画の基本方針「デジタル変革による社会と企業の持続的成長の両立~技術と知によりお客様とビジネスを共創するSIerへの進化~」のもと、お客様に技術を提供するパートナーから企業変革をともに推進するパートナーへ領域を拡大し、事業の成長と変革を加速するとともに、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでおります。

 

当第3四半期連結累計期間につきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)関連をはじめとした情報サービス産業の底堅い投資需要を背景に、受注高は35,048百万円(前年同期比3.1%増)、売上高は34,908百万円(同9.9%増)、営業利益は4,147百万円(同22.3%増)、経常利益は4,198百万円(同22.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,937百万円(同26.4%増)となりました。

 

当第3四半期連結累計期間の報告セグメント別の概況は、次のとおりであります。

 

<エンタープライズソリューション>

売上高につきましては、小売業向け開発とシステム機器販売、金融業向けのシステム開発が増加したことで増収となりました。利益につきましては、増収に伴う売上総利益の増加と収益性の高い案件の貢献により増益となりました。

これらの結果、受注高は11,882百万円(前年同期比4.9%増)、売上高は11,323百万円(同22.3%増)、営業利益は1,436百万円(同39.4%増)となりました。

 

<サービスソリューション>

売上高につきましては、クラウド・インフラサービス分野のクラウド構築案件やデータマネジメント分野が堅調に推移し増収となりました。利益につきましては、プロジェクト管理の強化による収益性の改善により増益となりました。

これらの結果、受注高は8,910百万円(前年同期比3.1%減)、売上高は9,290百万円(同1.1%増)、営業利益は433百万円(同45.9%増)となりました。

 

<エンベデッドソリューション>

売上高につきましては、オートモーティブ、モバイル、設備機器の各分野を中心に好調に推移し増収となりました。利益につきましては、増収に伴う売上総利益の増加により増益となりました。

これらの結果、受注高は7,986百万円(前年同期比11.2%増)、売上高は7,654百万円(同8.4%増)、営業利益は1,199百万円(同12.0%増)となりました。

 

<デバイスソリューション>

売上高につきましては、半導体設計・開発・評価分野がそれぞれ堅調に推移し増収となりました。利益につきましては、増収に伴う売上総利益の増加により増益となりました。

これらの結果、受注高は6,269百万円(前年同期比0.5%減)、売上高は6,639百万円(同6.3%増)、営業利益は1,079百万円(同8.5%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、定期預金の預入による支出などがあったことにより、前連結会計年度末と比べ6,157百万円減少し、9,194百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間の活動別概況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3,637百万円(前年同期比2,314百万円の収入の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益4,305百万円に対し、増加要因として売上債権の減少額3,175百万円、減少要因として棚卸資産の増加額1,651百万円、法人税等の支払額1,783百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、8,919百万円(前年同期比8,007百万円の支出の増加)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出8,000百万円、投資有価証券の取得による支出732百万円、長期前払費用の取得による支出165百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、886百万円(前年同期比75百万円の支出の増加)となりました。これは、配当金の支払額886百万円によるものであります。

 

(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

a.経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間は、売上高につきましては、エンタープライズソリューション事業において小売業向けのシステム開発とシステム機器販売、金融業向けのシステム開発が増加したことに加え、エンベデッドソリューション事業の各分野とデバイスソリューション事業の堅実な拡大により好調に推移しました。利益につきましては、サービスソリューション事業の収益性改善に加え、各事業における高収益案件の取り込みやプロジェクト管理の徹底による収益力の強化に伴い好調に推移しました。

これらの結果、売上高は34,908百万円(前年同期比9.9%増)、営業利益は4,147百万円(同22.3%増)、経常利益は4,198百万円(同22.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,937百万円(同26.4%増)となりました。

 

b.財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、41,666百万円となり、前連結会計年度末比1,002百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加(1,842百万円)、仕掛品の増加(1,484百万円)、投資有価証券の増加(552百万円)がある一方で、売掛金の減少(3,067百万円)があったことによるものであります。

総負債は、9,845百万円となり、前連結会計年度末比939百万円の減少となりました。これは主に、その他流動負債に含まれる預り金の増加(450百万円)がある一方で、賞与引当金の減少(874百万円)、未払法人税等の減少(720百万円)があったことによるものであります。

純資産は、31,820百万円となり、前連結会計年度末比1,941百万円の増加となりました。

 

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は、289百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因および経営戦略の現状と見通し

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、前事業年度の有価証券報告書の「3 事業等のリスク」に記載の通りであり、重要な変更はありません。

情報サービス産業におきましては、デジタルサービスの多様化への対応や生成AIを活用した新しいビジネスの兆しなど、企業のIT投資需要は堅調に推移している一方、欧米の金融政策の動向や中国経済の先行き懸念、中東などの地政学リスク、国内産業の人員不足や物価上昇など、それらが与える影響を十分に注視する必要があります。

このような状況のもと、当社グループは現中期経営計画の最終年度に向け、引き続きお客様とのビジネスの共創に努め、事業の成長と変革を加速するとともに、デジタル技術を通じて持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。