売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03160 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、長引くロシア・ウクライナ戦争の影響による物価高騰に加え、円安基調が続く中、企業業績や個人消費への影響が懸念される状況が続いております。

 このような環境下、当社グループは、主力事業のファッション事業と美容事業による新たな成長戦略に取組んでおります。

 ファッション事業(店舗運営事業)においては、韓国コスメのセレクトショップ『&choa!』を2店舗出店いたしました。また、昨年から取り組んでおりますAI解析による再来店促進施策を韓国コスメにも拡げることにいたしました。輸入ブランド専門店『GINZA LoveLove』では、ヘビーユーザー及び準ヘビーユーザー向けの商品展開にこれまで取扱いのなかったブランドを取り入れた他、引続き、アプリ会員獲得とプッシュ通知での情報伝達に努めております。

 美容事業においては、商品戦略では、主力の「3ミニッツマスク」と「ミルクブライトニング」シリーズの販売強化を図るとともに、有力ショップ限定のプロモーションや新製品の先行販売、専用什器・プロモーション什器導入による売場一等地のスペース確保など、大手バラエティストアでの販売強化に取り組んでおります。

 一方、ネット通販の急成長がもたらした複数の物流拠点による運用が事業効率を低下させておりました。そこで、第2四半期以降のコストダウンにつながるよう物流拠点の統合を一気に行いました。

 これらの結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は2,023百万円(前年同四半期比8.6%増)、総額表示による売上高は2,214百万円(前年同四半期比5.0%増)となりましたが、特に対韓国ウオンの円安による相当額の輸入価格上昇が響き、営業損失は45百万円(前年同四半期は47百万円の営業利益)、経常損失は62百万円(前年同四半期は8百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は69百万円(前年同四半期は4百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

[ファッション事業]

 ファッション事業においては、韓国コスメのセレクトショップ『&choa!』を2店舗出店し、輸入ブランド専門店『GINZA LoveLove』11店舗、『&choa!』14店舗の全25店舗体制で運営しております。『GINZA LoveLove』では、顧客対策として、AIを使った顧客データ解析による再来店促進施策の効果を分析し、次の施策に活かす作業を積み上げております。また、この手法を『&choa!』の販促施策にも拡げることで、リピーターの増加につなげてまいります。これらにより、売上高は977百万円(前年同四半期比19.1%増)、総額表示による売上高は1,168百万円(前年同四半期比9.7%増)、セグメント損失は10百万円(前年同四半期は21百万円のセグメント損失)と売上、利益とも改善いたしました。

[美容事業]

 美容事業においては、主力商品の売上が好調に推移したこと、公式ECサイトでのセール企画が大きく貢献したことなどにより、売上高は974百万円(前年同四半期比2.2%増)と伸長いたしました。しかしながら、円安による輸入原価への影響、物流拠点の移転コスト負担、為替差損の計上などにより、セグメント利益は45百万円(前年同四半期比53.4%減)となりました。

[賃貸部門]

 賃貸部門においては、売上高は8百万円(前年同四半期比0.0%増)、セグメント利益は7百万円(前年同四半期比0.3%増)となりました。

[その他]

 その他の部門では、売上高は63百万円(前年同四半期比22.1%減)、セグメント利益は6百万円(前年同四半期比53.7%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第1四半期連結会計期間末の資産につきましては、総資産は5,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ65百万円増加いたしました。これは主に、新店の出店等により商品が216百万円、有形固定資産が45百万円増加し、現金及び預金が201百万円減少したことなどによるものであります。

 当第1四半期連結会計期間末の負債につきましては、負債合計は4,545百万円となり、前連結会計年度末に比べ166百万円増加いたしました。これは主に、社債が20百万円、消費税の納税などによりその他の流動負債が79百万円減少しましたが、運転資金及び設備投資資金の調達により、長・短借入金が合計で220百万円増加したことなどによるものであります。

 当第1四半期連結会計期間末の純資産につきましては、純資産合計は833百万円となり、前連結会計年度末に比べ101百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失69百万円の計上と利益剰余金の配当30百万円により、利益剰余金が99百万円減少したことによるものであります。

 これらの結果、自己資本比率は15.4%(前連結会計年度末は17.5%)となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第1四半期連結累計期間の実店舗での小売による売上高構成比は46.6%となっており、縮小過程にはありますが、当社グループの主力事業のひとつであります。特にブランドファッションの『GINZA LoveLove』店舗では、比較的単価の高い商材を取扱っていることもあり、顧客とのコミュニケーションの質と頻度を高めていくことが不可欠な商売と考えております。お客様のニースを的確に捉え、いつ来ていただいてもご満足いただける品揃えと接客が経営成績を左右する要因といえます。

 加えて、近年、自然災害や感染症の流行など、店舗運営事業の経営成績に影響を及ぼすリスク要因が増大しており、今後の小売業の店舗運営の在り方を問われているといえます。小売業はお客様あってのものです。店舗スタッフを通してお客様の声を聞き、安心してお買い物を楽しんでいただける場を作ることが重要であると考えております。

 

(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金及び設備投資資金であります。

 当第1四半期連結累計期間におきましては、金融機関からの調達により、運転資金250百万円及び設備投資資金80百万円を調達しております。

 商品販売を主力事業とする当社にとって、商品在庫を効率よくコントロールすることが資金の流動性を確保することにつながるものと判断しております。