売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02728 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、政府による各種政策などの効果もあり、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、資源・エネルギー価格の高止まりや為替変動を背景とした物価の上昇、長期化するウクライナ問題に加え、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念など、依然として不透明な状況が続いております。

当社企業集団の属するステンレス鋼業界におきましては、ニッケルをはじめとした原料価格が弱含みに推移するなか、流通各社は引き続き価格維持に努めたものの、ステンレス鋼市況は軟調な動きとなりました。また、全般に需要が減退傾向となったことにより、流通市場は盛り上がりに欠ける展開となりました。

このような状況のなか、当社企業集団の連結業績は、主力事業であるステンレス鋼その他金属材料の販売事業において、在庫販売に重点をおいた営業を推進するとともに、加工品やチタン等の高付加価値商品の拡販にも注力したものの販売数量の減少により、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ1.5%減少の39,941,363千円となりました。利益面では、販売数量の減少に加え原価上昇による利幅の縮小から売上総利益率が低下したことにより、営業利益は前第3四半期連結累計期間に比べ44.9%減少の1,851,072千円、経常利益は42.9%減少の1,968,971千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は46.4%減少の1,200,200千円となりました。

 なお、セグメント別の状況は以下のとおりであります。

 

ステンレス鋼その他金属材料の販売事業

UEX単体のステンレス鋼の販売について、前第3四半期連結累計期間に比べ販売価格は2.9%上昇したものの、販売数量が6.4%減少し、連結子会社においても店売り販売や半導体関連向けを中心に軟調に推移したことなどにより、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ1.4%減少の38,601,154千円となりました。営業利益は、売上高の減少に加え在庫簿価の上昇による売上総利益率の低下により、前第3四半期連結累計期間に比べ44.1%減少の1,850,981千円となりました。

当事業におきましては、需要が減退傾向の中で原価は上昇し在庫リスクが高まっております。販売数量との見合いで在庫高を調整し適切な水準を維持することが当面の課題であります。また、仕入価格に対応した販売価格の改定も継続する課題であります。当社企業集団は、①非価格面での価値ある流通機能の提供やサービスを高めることに注力する、②加工品分野を中心に付加価値を高める提案営業をさらに充実させる、③チタン販売や建材の拡販に注力する、④コストと収益性を重視した販売を進め収益力の向上を図る、などの取り組みを推し進めるとともに、需要家に対し丁寧に説明をしてまいります。

 

ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業

国内建築分野のステンレス加工品販売事業及び中国における造管事業ともに底堅く推移し、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ1.2%増加の1,065,143千円となりました。一方、営業利益は国内事業における製造原価の上昇に加え、海外事業においても販売費及び一般管理費が増加したことにより、前第3四半期連結累計期間に比べ43.9%減少の49,082千円となりました。

中国造管事業においては引き続き新規需要家の開拓が課題と認識しております。既存顧客の深掘りに加え中国に進出している日系企業を中心に営業活動を展開し、確固たる収益基盤を構築してまいります。

 

機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業

当第3四半期は、主要な物件の売上計上がなく、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ17.0%減少の275,065千円、営業損益は47,044千円の損失(前第3四半期連結累計期間は30,615千円の損失)となりました。

当事業におきましては、顧客基盤の拡大が課題と認識しております。そのため、機械商社や機器メーカーとの連携強化などにより顧客開拓に全力を尽くしてまいります。

 

 (財政状態の状況)

①資産

資産合計は、現金及び預金、商品及び製品の増加などにより、前連結会計年度末に比べ761,007千円増加し、51,692,440千円となりました。

 

②負債

負債合計は、短期借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ262,818千円増加し、34,059,190千円となりました。

 

③純資産

純資産合計は、剰余金の配当1,146,021千円がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上1,200,200千円及びその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ498,189千円増加し、17,633,249千円となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社企業集団の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。