売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02770 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間における世界経済は、経済活動が停滞する中国では回復感に乏しい状況が続きましたが、欧米においても景気後退懸念が払拭できず、グローバルで設備投資需要が総じて低調に推移しました。期の後半にかけて、日本やアジアなど一部の地域で自動車関連需要を中心に緩やかな回復基調が見られ始めましたが、本格的な持ち直しとまでは至りませんでした。

こうした環境において、当社はメーカー事業と流通事業を併せ持つユニークな業態を活かしながら、これを支える事業基盤をグローバルで進化させ、顧客の確実短納期ニーズに応えることで世界の製造業を中心とした自動化関連産業に貢献しています。これまで当社が築いてきたIT、生産、物流の強固な事業基盤やグローバル拠点網を活用して顧客の需要を的確に捉えることに尽力し、持続的な成長に向けて実行した新商品・新サービス開発を含む新事業政策も着実に進みましたが、設備投資関連需要の低迷をカバーできず、前年比減収となりました。

この結果、需要低迷の影響を受け、為替効果はありましたが、連結売上高は272,823百万円(前年同期比3.3%減)となりました。利益面につきましては、売上数量減、事業モデル革新に向けた新基幹システム導入に関わる費用増加、稼働低下等の影響により、営業利益は28,903百万円(前年同期比24.5%減)、経常利益は31,157百万円(前年同期比20.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22,455百万円(前年同期比21.6%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①FA事業

FA事業は、日本においては自動車関連需要を中心に緩やかに回復し増収を確保しましたが、中国をはじめ海外地域では引き続き低調に推移し、売上高は87,723百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益は11,381百万円(前年同期比34.2%減)となりました。

 

②金型部品事業

金型部品事業は、欧州やアジアにおける自動車関連顧客の設備投資や生産が総じて堅調であり、前年比では成長したものの、その他地域の減収をカバーしきれず、売上高は59,348百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は6,792百万円(前年同期比3.3%減)となりました。

 

③VONA事業

VONA事業は、ミスミブランド以外の他社製品も含めた製造・自動化関連設備部品、MRO(消耗品)等間接材を販売するミスミグループの流通事業です。日本は概ね前年並みに推移しましたが、顧客工場の稼働が低調であった中国やアジアなどで需要低迷が継続し、売上高は125,751百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は10,729百万円(前年同期比23.3%減)となりました。

 

 (資産)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ9,109百万円(+2.4%)増加し、387,567百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金、商品及び製品の増加、受取手形及び売掛金の減少により流動資産が8,999百万円(+3.2%)増加したこと、および有形固定資産が778百万円(+1.6%)増加したことによるものです。

 

 (負債)

総負債は、前連結会計年度末と比べ6,599百万円(△10.3%)減少し、57,635百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金、未払金、賞与引当金の減少により流動負債が6,216百万円(△12.7%)減少したことによるものです。

 

 (純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比べ15,708百万円(+5.0%)増加し、329,932百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加、自己株式の取得により株主資本が5,988百万円(+2.1%)増加したこと、および為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が9,527百万円(+34.5%)増加したことによるものです。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度の82.3%から84.3%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の四半期末残高は、前連結会計年度末と比べ13,802百万円増加し、120,443百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、38,158百万円の純収入となりました(前年同期は20,443百万円の純収入)。この主な内訳は、税金等調整前四半期純利益が31,010百万円、減価償却費が13,139百万円、売上債権の減少額が6,251百万円、仕入債務の減少額が3,549百万円、法人税等の支払額が9,699百万円であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、10,272百万円の純支出となりました(前年同期は14,528百万円の純支出)。この主な内訳は、固定資産の取得による支出が12,604百万円、定期預金の預入による支出が12,736百万円、定期預金の払戻による収入が14,763百万円であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、18,588百万円の純支出となりました(前年同期は10,722百万円の純支出)。この主な内訳は、自己株式の取得による支出が10,095百万円、配当金の支払額が7,058百万円であります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,931百万円であります。

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。