E00555 Japan GAAP
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結会計期間におけるわが国経済は、2025年1~3月期国内総生産(GDP)速報値は実質GDPが前期比0.2%減(年率換算0.7%減)となり、4四半期ぶりのマイナス成長となりました。内需においてはGDPの半分以上を占める個人消費は0.04%増となりました。災害時の備蓄需要が一巡したことや物価高による食料品のマイナスもあり、ほぼ横ばいにとどまりました。個人消費に次ぐ民需の柱である設備投資は研究開発やDX投資を中心に前期比1.4%増となるなど、内需全体では0.7ポイント増の成長寄与を示しました。一方外需では、輸出において米国の関税措置前の駆け込み需要により自動車の伸びが一定程度あったものの、ウェブサービス利用料等の広告宣伝費や航空機、半導体関連の輸入増が影響し、外需の寄与度は0.8ポイント減と、2四半期ぶりのマイナスとなりました。あわせて内閣府が発表した2024年度のGDPでは正常化した自動車販売による個人消費の押し上げや企業の設備投資が堅調に推移し、実質成長率は前年度比0.8%増と4年連続のプラス成長となっており、名目GDPも3.7%増の616兆円と初めて600兆円を上回る結果となりました。
2025年4~6月期には米国の通商政策による輸出への下押しリスクや消費者物価上昇率の高止まりから個人消費の低迷、トランプ関税による不確実性の高まりを受けた設備投資の抑制等が想定され、2四半期連続のマイナス成長になると予測されております。また、国際通貨基金(IMF)もトランプ関税の影響で2025年の世界経済の成長率を前回から0.5ポイント下げ2.8%としており、貿易摩擦の激化や金融情勢の急激な悪化リスクも懸念されております。
繊維業界におきましても、米国ではトランプ関税の影響により富裕層による裁量的支出の失速や中国での不動産不況による嗜好品支出の低迷など、世界的にアパレル衣料の需要減退が顕著な状況で推移しております。一方で産業資材分野では自動車産業の成長鈍化の懸念がある一方で機能性繊維や高機能素材への需要の拡大による業績回復が進んでおります。しかし一部の企業では競争激化により、繊維事業からの撤退と生産設備の廃棄を伴う減損損失を計上するという厳しい状況にあります。事業環境には常にサスティナビリティを意識した経営が求められるなか、環境負荷の少ない素材や製品の開発が急務となっております。一方で欧州では炭素繊維の自動車への使用規制が議論されるなど、素材機能と価格性能に加え、安全と環境規制との両立が求められております。
このようなグローバル社会の変化が激しく不確実性が高まる経営環境のなか、当社グループは2024年12月に新たに策定した「3カ年中期経営計画」を基軸に、事業収益、財務体質、情報力それぞれの強化を目指すとともに、経営の効率化と変化に即応できる事業体制の構築に努めてまいりました。
この結果、当中間連結会計期間の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比で76,237千円増加し3,499,395千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末比で68,426千円増加し464,553千円となりました。固定資産は、前連結会計年度末比で7,811千円増加し3,034,841千円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比で60,000千円増加し1,685,288千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末比で9,281千円減少し319,201千円となりました。固定負債は、前連結会計年度末比で69,282千円増加し1,366,086千円となりました。
純資産合計は、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末比で16,236千円増加し1,814,106千円となりました。
b.経営成績
当中間連結会計期間の経営業績は、売上高249,290千円(前年同期比1.9%減)、営業利益13,062千円(同16.1%減)、経常利益15,813千円(同13.5%減)、親会社株主に帰属する中間純利益15,660千円(同13.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
繊維事業は、当社グループの売上高の約6割を占める主力事業であります。
受注高180,758千円(前年同期比6.4%増)、売上高149,808千円(同3.1%減)、セグメント利益千円10,080(同17.1%増)、在庫高265,104千円(前年同期比12.3%減)となりました。
賃貸事業は、売上高99,482千円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益41,893千円(同10.4%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動、投資活動および財務活動により得られた資金の結果69,960千円増加し151,960千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は37,923千円(前中間連結会計期間53,761千円の収入)となりました。
これは主に税金等調整前四半期純利益15,813千円、減価償却費22,594千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は3,813千円(前中間連結会計期間2,821千円の支出)となりました。
これは主に保険積立金の解約による収入13,841千円、有形固定資産の取得による支出9,826千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は28,223千円(前中間連結会計期間23,093千円の支出)となりました。
これは主に長期借入金による収入などによるものであります。
③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は極めて多種多様であり、その生産形態も各事業所で幾多の品目を分担生産し、同種の品目であっても、その生産単位等は一様ではなく画一的表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注および販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントの業績に関連づけて示しております。
最近2中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前中間連結会計期間 (自 2023年11月1日 至 2024年4月30日) |
当中間連結会計期間 (自 2024年11月1日 至 2025年4月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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株式会社アイリスプラザ |
72,990 |
28.7 |
72,990 |
29.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。
①当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比で76,237千円増加し3,499,395千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末比で68,426千円増加し464,553千円となりました。主な要因は、現金及び預金69,960千円の増加であります。
固定資産は、前連結会計年度末比で7,811千円増加し3,034,841千円となりました。主な要因は、投資有価証券の時価評価による30,158千円の増加、保険積立金13,540千円の減少であります。
(負債合計)
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末比で60,000千円増加し1,685,288千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末比で9,281千円減少し319,201千円となりました。主な要因は、短期借入金10,000千円の減少であります。
固定負債は、前連結会計年度末比で69,282千円増加し1,366,086千円となりました。主な要因は、長期借入金50,945千円、再評価に係る繰延税金負債13,461千円のそれぞれ増加であります。なお、借入金残高につきましては、前連結会計年度末比で43,550千円増加し769,580千円となりました。
(純資産合計)
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末比で16,236千円増加し1,814,106千円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金21,161千円の増加、土地再評価差額金13,461千円の減少であります。
この結果、連結ベースの自己資本比率は、前連結会計年度末の52.52%から51.84%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の504円77銭から509円33銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、繊維事業の売上減少などにより、前中間連結会計期間に比べ1.9%減の249,290千円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、棚卸高の減少などにより前中間連結会計期間に比べ3.5%減の157,049千円となりました。
販売費及び一般管理費は、旅費交通費および人件費の増加などにより、前中間連結会計期間に比べ4.5%増の79,178千円となりました。
(親会社株主に帰属する中間純損益)
親会社株主に帰属する中間純損益は、前中間連結会計期間に比べ2,467千円減少し15,660千円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「2[事業等のリスク]」に記載した内容があります。当中間連結会計期間においては、以下となります。
繊維事業につきましては、新型コロナウイルス感染症からのリバウンド需要も一巡する一方で、コメをはじめとする食料品価格の高騰など長期化する物価高により、消費者の節約志向が顕著となりアパレル衣料への購買意欲は低迷したものとなりました。一方で、長期に亘る円安為替は原材料高とエネルギー価格の上昇もあって製品の原価上昇が経営の大きな懸念材料となっております。このような経営環境のなか、当社グループは情報力の強化と環境に配慮した中での事業収益向上を重点課題として事業を推進してまいりました。特に製品販売品目と販売経路については費用対効果の極大化と新しい取組の強化に努めてまいりました。
賃貸事業につきましては、前中間連結会計期間と同様に安定した売上となっております。今後も賃貸物件の適切な管理運営による安定した収入の確保に取り組んでまいります。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは繊維事業における原材料・製品の仕入および外注加工費用、各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、繊維事業および賃貸事業における建物・設備の更新のための投資等であります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入により資金調達を行っております。