E03841 Japan GAAP
(経営成績等の状況の概要)
(1) 財政状態
総資産は329億5,708万円と、前事業年度末に比べ19億5,171万円(前事業年度末比6.3%増)の増加となりました。負債は34億8,428万円と、前事業年度末に比べ10億3,716万円(前事業年度末比42.4%増)の増加となりました。純資産は294億7,279万円と、前事業年度末に比べ9億1,455万円(前事業年度末比3.2%増)の増加となりました。
(2) 経営成績
当中間会計期間における経営成績については、次のとおりです。
収入保証料は、前中間会計期間に比べ1億1,036万円増加の7億7,381万円となりました。
責任準備金は、繰入が13億5,908万円、戻入が11億2,688万円となり、繰入超過額は2億3,219万円となりました。
事業経費は、前中間会計期間に比べ4,688万円増加の5億6,766万円となりました。
営業利益は、前中間会計期間に比べ2,682万円減少の△2,361万円となりました。
営業外収益は、前中間会計期間に比べ3,518万円増加の2億5,572万円となりました。
経常利益は、前中間会計期間に比べ836万円増加の2億3,210万円となりました。
中間純利益は、前中間会計期間に比べ6,505万円増加の2億2,877万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期末に比べ13億382万円増加し、37億2,927万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動による資金の増加は、10億9,113万円(前年同期は6億6,880万円の増加)となりました。これは主に税引前中間純利益が3億2,468万円であったこと、前受収益の増加額が5億9,748万円であったこと、責任準備金の増加額が2億3,219万円であったこと、預り金の増加額が1億2,582万円であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動による資金の増加は、4億5,972万円(前年同期は14億5,531万円の減少)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出に対し、有価証券・投資有価証券の売却及び償還による収入が4億8,031万円多かったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動の結果使用した資金は、5,999万円(前年同期は4,801万円の使用)となりました。これはすべて配当金の支払額です。
参考1 発注者別保証状況
(注) 保証料は、顧客と締結した保証契約から発生した保証料を記載しています。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号令和2年3月31日)等を適用しており、損益計算書における「営業収益」の「収入保証料」とは異なります。
参考2 保証契約の発生及び残高
参考3 保証事故の概要
前払金保証
契約保証
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者による経営成績等の状況の分析は以下のとおりです。
なお、本項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当中間会計期間末現在において判断したものです。
(1)経営成績等
①財政状態
流動資産は、主に現金及び預金の増加により、前事業年度に比べ2億16万円の増加となりました。
固定資産は、主に投資有価証券の増加により、前事業年度に比べ17億5,155万円の増加となりました。
これらにより資産合計は、前事業年度に比べ19億5,171万円の増加となりました。
流動負債は、主に前受収益の増加により、前事業年度に比べ10億947万円の増加となりました。
固定負債は、主に退職給付引当金の増加により、前事業年度に比べ2,769万円の増加となりました。
これらにより負債合計は、前事業年度に比べ10億3,716万円の増加となりました。
株主資本は、主に中間純利益2億2,877万円の計上により、前事業年度に比べ1億6,877万円の増加となりました。
評価・換算差額等は、その他有価証券評価差額金の増加により、前事業年度に比べ7億4,577万円の増加となりました。
これらにより純資産合計は、前事業年度に比べ9億1,455万円の増加となりました。
②経営成績
収入保証料は、前中間会計期間に比べ1億1,036万円増加の7億7,381万円となりました。前払金保証、契約保証の別に見ますと、前払金保証料収入が前中間会計期間に比べ5,207万円増加の5億7,126万円、契約保証料収入が前中間会計期間に比べ5,829万円増加の2億254万円となりました。
なお、その他として、契約保証予約手数料収入は243万円となりました。
責任準備金は、繰入が13億5,908万円、戻入が11億2,688万円となり、繰入超過額は前中間会計期間に比べ8,993万円増加の2億3,219万円となりました。
事業経費は、前中間会計期間に比べ4,688万円増加の5億6,766万円となりました。
このように、責任準備金の繰入超過額が増加したこと、事業経費が増加したことにより、営業利益は、前中間会計期間に比べ2,682万円減少の△2,361万円となりました。
営業外収益は、主に受取配当金が増加したことから、前中間会計期間に比べ3,518万円増加の2億5,572万円となりました。
以上の結果、経常利益は、前中間会計期間に比べ836万円増加の2億3,210万円となり、また、当中間会計期間は、主に投資有価証券売却益の特別利益が9,012万円増加の1億936万円となったことから、中間純利益は、前中間会計期間に比べ6,505万円増加の2億2,877万円となりました。
(2)資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は、主に、保証債務弁済及び事業経費等の運転資金需要と、投資活動における投資有価証券取得に係るものです。
当社は、必要な運転資金を内部資金により調達しています。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績は、公共工事予算の増減、建設業を取り巻く構造的な問題に加えて、様々な景気の変動等の影響を受けます。このため、当社では、公共工事予算の動向、建設企業の経営状況等を注視しつつ、前事業年度の保証取扱、保証事故の実績を比較対象とし、経営成績等の分析を行っています。
2023年度上半期の我が国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、緩やかな持ち直しが続いております。今年度の公共事業予算については、前年度並の予算が安定的に確保され、防災・減災、国土強靭化に資する総合的な取組を推進するとともに、生産性向上のためのインフラ整備等についても重点化が図られました。また、2023年7月には、新たな国土強靭化計画が閣議決定し、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的・安定的に防災・減災、国土強靱化の取組の強化を図ることとされました。
これらの状況のもと、北海道新幹線の新規・複数年度工事等もあり、当中間会計期間における当社の前払金保証取扱高は、前中間会計期間に比べ、件数が1.1%の減、保証金額が13.1%の増、契約保証取扱高は、件数が0.1%の増、保証金額が31.2%の増となりました。
一方、道内建設業の倒産状況は減少傾向となっており、当社の保証事故は発生しませんでした。
今後の資源高の影響によっては、翌事業年度以降の財務諸表に一定の影響を及ぼす可能性がありますが、現時点では当社の経営成績に与える影響は限定的と考えています。