日本自動車ターミナル株式会社

倉庫・運輸関連物流

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04343 Japan GAAP


3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当中間連結会計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

イ 財政状態及び経営成績の状況

① 売上高及び営業利益

当中間連結会計期間の売上高は、配送センターの稼働率が低下したこと等により減収となり、前中間連結会計期間に比べ51百万円減の5,949百万円(前年同期比0.9%減)となりました。売上総利益は、修繕費が減少したものの、2023年3月に竣工した板橋トラックターミナルJMT板橋新1・2・5・6号棟(東棟)に係る減価償却費の増加や固定資産税等が増加したこと等により、前中間連結会計期間に比べ214百万円減の2,323百万円(同8.5%減)となりました。販売費及び一般管理費は、前中間連結会計期間に比べ49百万円増の921百万円(同5.7%増)となりました。

この結果、当中間連結会計期間の営業利益は、前中間連結会計期間に比べ264百万円減の1,401百万円(同15.9%減)となりました。

② 営業外損益及び経常利益

営業外収益は、前中間連結会計期間に比べ8百万円増の46百万円(前年同期比21.3%増)となりました。営業外費用は、前中間連結会計期間に比べ14百万円増の118百万円(同14.1%増)となりました。

この結果、当中間連結会計期間の経常利益は、前中間連結会計期間に比べ270百万円減の1,330百万円(同16.9%減)となりました。

③ 特別損益及び親会社株主に帰属する中間純利益

特別利益及び特別損失は、前中間連結会計期間、当中間連結会計期間ともに発生しておりません。

法人税等は前中間連結会計期間に比べ84百万円減の416百万円(前年同期比16.8%減)となり、これらの結果、当中間連結会計期間の親会社株主に帰属する中間純利益は、前中間連結会計期間に比べ186百万円減の913百万円(同17.0%減)となりました。1株当たり中間純利益は74.71円となり、前中間連結会計期間に比べ15.25円減少しました。

④ 資産

当中間連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ819百万円増の82,871百万円(前連結会計年度末比1.0%増)となりました。

流動資産は、691百万円減の7,982百万円(同8.0%減)となりました。

固定資産は、土地の取得を主な理由として、1,510百万円増の74,889百万円 (同2.1%増)となりました。

⑤ 負債

当中間連結会計期間の負債合計は、前連結会計年度末に比べ520百万円増の37,867百万円(前連結会計年度末比1.4%増)となりました。

流動負債は、未払金等が減少したため、3,037百万円減の6,583百万円(同31.6%減)となりました。

固定負債は、長期借入金等が増加したため、3,557百万円増の31,283百万円(同12.8%増)となりました。

⑥ 純資産

当中間連結会計期間の純資産は、前連結会計年度末に比べ299百万円増の45,004百万円(前連結会年度末比0.7%増)となりました。

株主資本のうち資本金は、前連結会計年度末と比べて増減はなく、12,230百万円であります。

利益剰余金は、親会社株主に帰属する中間純利益913百万円の計上、剰余金の配当611百万円により前連結会計年度末と比べて302百万円増の32,779百万円(同0.9%増)となりました。

これらの結果、1株当たり純資産は前連結会計年度末に比べ24.46円増の3,679.83円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.2ポイント下落し、54.3%になりました。

なお、当社グループの事業は、トラックターミナル事業の単一セグメントでありますが、部門別の経営成績は次のとおりであります。

Ⅰ トラックターミナル賃貸等部門

当部門では、高度化・多様化する物流ニーズに対応し、利用者に持続可能で良質なサービスを提供するため、トラックターミナルの再開発を進め、施設の計画的な維持管理に努めるとともに、災害・感染症・環境保全・安全等への各種対策をより一層強化してまいりました。当中間連結会計期間においては、二層式バース専用施設である板橋トラックターミナルJMT板橋新1・2・5・6号棟(東棟)の供用を開始いたしました。

この結果、当部門の売上高は5,572百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は1,393百万円(同17.1%減)となりました。

Ⅱ トラックターミナル附帯部門

当部門では、当社の保有する4箇所のトラックターミナルでの営繕工事や自動車整備等を通して、物流事業者の事業運営に直結したサービスの提供を行いました。

この結果、当部門の売上高は376百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は8百万円(前年同期は営業損失15百万円)となりました。

ロ キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。) は、営業活動による資金の増加3,511百万円、投資活動による資金の減少5,268百万円及び財務活動による資金の増加3,283百万円の結果、前連結会計年度末に比べ1,526百万円増加し、当中間連結会計期間末には5,718百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果得られた資金は3,511百万円(前年同期比4.1%減)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益1,330百万円や減価償却費1,505百万円、未払消費税等の増加333百万円によるものであり、法人税等の支払額240百万円や仕入債務の減少122百万円等により、一部相殺されました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は5,268百万円(前年同期比88.9%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得7,251百万円によるものであり、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還1,300百万円や定期預金の払戻1,300万円等により、一部相殺されました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果得られた資金は3,283百万円(前年同期比3778.5%増)となりました。これは主に、長期借入金の借入れ5,600百万円等によるものであり、長期借入金の返済1,601百万円や配当金の支払609百万円により、一部相殺されました。

 

ハ 施設の稼働状況及び仕入、売上の実績

① 施設の稼働状況

当中間連結会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)

 

部門の名称

事業部別

供用可能面積
(㎡)

供用面積
(㎡)

稼働率
(%)

売上高
(百万円)

トラックターミナル
賃貸等部門

京浜事業部

 

283,750

278,489

98.1

2,574

 

前年同期比
(%)

100.0

99.9

99.9

99.8

板橋事業部

 

77,405

55,633

71.9

446

 

前年同期比
(%)

123.7

98.1

79.3

99.0

足立事業部

 

77,674

75,941

97.8

686

 

前年同期比
(%)

100.0

100.7

100.7

101.2

葛西事業部

 

221,023

206,592

93.5

1,865

 

前年同期比
(%)

100.0

96.7

96.7

97.2

 

(注) 1.当社グループは単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、部門別の数値を記載しております。

 

② 商品仕入実績

当中間連結会計期間の商品仕入実績は、次のとおりであります。

 

部門の名称

部門の内訳

当中間連結会計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年9月30日)

(百万円)

前年同期比
(%)

トラックターミナル
附帯部門

物品販売業

32

119.6

請負工事等

97

324.5

整備収入等

145

90.7

合計

274

126.8

 

(注) 1.当社グループは単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、部門別の数値を記載しております。

 

 

③ 売上実績

当中間連結会計期間の売上実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

 

部門の名称

部門の内訳

当中間連結会計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年9月30日)

(百万円)

前年同期比
(%)

トラックターミナル
賃貸等部門

バースの賃貸

1,686

99.5

配送センターの賃貸

2,916

98.2

附帯施設の賃貸

878

100.3

施設管理業務等

91

103.4

5,572

99.0

トラックターミナル
附帯部門

物品販売業

52

102.5

請負工事等

72

153.4

整備収入等

251

91.5

376

100.8

合計

5,949

99.1

 

(注) 1.部門間の取引については相殺消去しております。

2.当社グループは単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、部門別の数値を記載しております。

3.主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前中間連結会計期間

(自 2022年4月1日

至 2022年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年9月30日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日本通運株式会社

908

15.1

907

15.3

アスクル株式会社

629

10.5

625

10.5

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま

 す。

    なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。

 

イ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当中間連結会計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行されたことにより、行動制限が撤廃される等、社会活動はおおむね正常に回帰しました。

一方で、長引くロシアによるウクライナ侵攻等を要因とするエネルギーや原材料価格の高止まりといった世界的なインフレ傾向の長期化や、不安定な中東情勢、不動産市場の低迷を背景とした中国経済の失速等に伴う世界経済の減速、継続的な円安傾向に伴う物価上昇による個人消費への影響懸念等、景気は先行き不透明な状況が続いております。

このような状況下、物流業界におきましても同様に、燃料価格の高止まり等による影響は大きく、加えて運転従事者の高齢化や担い手不足、環境対策といった課題の顕在化や、自動車運転業務の年間時間外労働の上限規則適用とそれにより生じる諸問題(いわゆる「2024年問題」)への対応等、物流業界を取り巻く環境は厳しく、依然として予断を許さない状況であります。

しかし、Eコマース関連の需要が依然底堅いこと等から、首都圏の大型物流施設の需要は総じて堅調といえます。

かかる状況下、当社グループでは、2023年5月に板橋トラックターミナルにおいて、全体再開発の端緒となり、当社グループ初の二層式バース専用施設であるJMT板橋新1・2・5・6号棟(東棟)の供用を開始し、JMT板橋新3・4・7号棟(西棟)の建設にも着手する等、特別積合せ貨物運送事業者の施設利便性向上に努めました。

このような取組みのもと、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高5,949百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益1,401百万円(同15.9%減)、経常利益1,330百万円(同16.9%減)、税金等調整前中間純利益1,330百万円(同16.9%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は913百万円(同17.0%減)となりました。

当社は、高度化、多様化する物流ニーズに対応し、施設利用者の物流サービスに貢献できる施設を提供するため、板橋トラックターミナルにおける全体再開発の計画を引き続き推進し、現有施設につきましても、より付加価値の高いサービスを提供するため、施設の維持・管理、修繕、老朽化対策等を着実に実施してまいります。

今後も、施設の安定的な稼働を実現する高品質な総合保守、高い稼働率の維持、再開発による収益力の強化に努めるとともに、コストの一層の合理化・最適化に努め、健全で安定した成長を図ってまいります。

 

ロ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当中間連結会計期間のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ロ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの事業の主力であるトラックターミナル賃貸等部門は、投資に多額の資金を要する一方、投資資金の回収に長期間を要するという特徴を有しています。そのため、当社グループの資本の財源については、長期かつ固定、低利な金融機関等からの調達を主体としております。

資金の流動性については、事業の継続に支障を来たすことがないよう資産の満期・負債の償還スケジュールのモニタリングを行い、適切な手元流動性の確保に努めております。

 

ハ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

   当中間連結会計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。