E04385 Japan GAAP
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績の状況
当中間連結会計期間の国内経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類となって以降、人の流れや行動が活発化し、全体として緩やかな回復の動きとなった。一方、県内経済は、生産活動や公共投資が弱い動きとなっているものの、個人消費は持ち直していて、ニューヨークタイムズの記事によるインバウンド需要への波及効果もあり、やや回復の動きが続く状況となっている。
こうした中、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高1,850百万円(前年同期比1.5%増)、営業損失42百万円(前年同期は営業損失97百万円)、経常損失42百万円(前年同期は経常損失98百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失56百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失100百万円)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
(a) 放送事業
放送事業全体では、外部顧客に対する売上高が1,747百万円(前年同期比1.6%増)となり、営業損失43百万円となった。
(b) 広告代理事業
外部顧客に対する売上高は68百万円(前年同期比1.6%減)となり、1百万円の営業損失を計上した。
(c) その他の事業
外部顧客に対する売上高は34百万円(前年同期比4.5%増)で、2百万円の営業利益を計上した。
②財政状態の分析
当中間連結会計期間末の資産合計については、受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことや、機械装置及び運搬具の売却があったこと等により、6,351百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円減少した。
負債合計については、設備関係支払手形が増加したこと等により、2,398百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円増加した。
純資産合計については、親会社株主に帰属する中間純損失を計上したことにより、3,952百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円減少した。
③キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の中間期末残高は、前連結会計年度の期末残高に比べ159百万円増加し、648百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において営業活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ63百万円増加し、193百万円となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において投資活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ77百万円増加し、59百万円となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において財務活動によるキャッシュ・フローは、前中間連結会計期間に比べ36百万円減少し、△93百万円となった。
④生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績及び受注実績
当社グループには生産実績、受注実績に該当する生産、受注はない。
(b)販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
放送事業 |
1,747 |
1.6 |
広告代理事業 |
68 |
△1.6 |
その他の事業 |
34 |
4.5 |
合計 |
1,850 |
1.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
相手先 |
前中間連結会計期間 |
当中間連結会計期間 |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
㈱TBSテレビ |
441 |
24.2 |
453 |
24.4 |
㈱電通 |
150 |
8.2 |
146 |
7.9 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。
なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として以下のものがあると考えている。
(a)貸倒引当金
一般債権については、将来の貸倒れを総体として見積り、その回収不能見込額を計上している。また、貸倒懸念債権等特定の債権についても、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。そのため、債務者の財政状態あるいは経済環境の悪化により、追加の引当が必要となる可能性がある。
(b)投資有価証券
当社グループは、市場価格のない株式等以外のものと、市場価格のない株式等を保有している。これらの株式等については、決算日現在で下落が一時的でないと判断した場合、減損処理を行っている。そのため、将来の市況環境の悪化又は投資先の業績不振等により、評価損の計上が必要となる可能性がある。
(c)繰延税金資産
企業会計上の利益と課税所得との間の一時差異については、税効果会計を適用し、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上している。その計上に当たっては、将来の課税所得を合理的に見積っている。
③資本の財源及び流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要は番組制作費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、放送設備等の設備投資によるものである。
当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。
当社グループは、短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入により、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入ないしは、リース契約によることとしている。
なお、当中間連結会計期間の末日における有利子負債の残高は839百万円である。また、当中間連結会計期間の末日における現金及び現金同等物の残高は648百万円となっている。
④セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
(a)放送事業
放送事業では、テレビのデジタル化に多額の投資を行ってきたが、当時の導入設備の更新時期を迎え、再び大規模投資を行っている。更新後は、減価償却費が多額になり、経営成績等に大きな影響を与える可能性がある。
スポンサーの出稿の手控えやイベントの中止により、売上高の減少が予想される。
(b)広告代理事業
各種イベントに取り組んだが、岩手県内の厳しい広告景況のなか、営業損失を計上している。
(c)その他の事業
その他の事業において主要な事業は、不動産賃貸業であり、現状では売上高に大きな変動はない状況である。