三井住友ファイナンス&リース株式会社

サービス業リース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04791 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 事業環境

 当第3四半期連結累計期間における世界経済は、一部の地域では弱さがみられるものの総じて持ち直しました。世界的な物価高抑制に向けた各国中央銀行による金融引き締めからインフレ率が徐々に鈍化する中、中国や欧州では緩やかな減速や足踏みがみられましたが、米国や東南アジアでは緩やかに回復が続きました。

 国内経済は、持ち直しから一部で足踏みもみられるものの緩やかに回復しました。輸出や生産は、一部で海外経済の回復ペース鈍化の影響を受けるも供給制約の緩和に伴い横ばい圏内の動きとなり、企業業績は、総じて高水準で推移しました。

 国内の設備投資は、業種による濃淡はありながらも全体として緩やかに増加し、リース取扱高(公益社団法人リース事業協会統計)は、前年同期比8.5%の増加となりました。

 

② 事業活動

 このような状況の中、今年度は新しい中期経営計画(2023年度~2025年度)の初年度にあたり、今中期経営計画では、「幅広い金融機能を持つ事業会社の強みを追求し、社会課題の解決に挑戦」をテーマに掲げています。社会課題の解決を目指し、「SMFLならでは」を追求することで新たなコアビジネスの創造と既存ビジネスの抜本的な変革にチャレンジする施策を進めました。また、「幅広い金融機能を持つ事業会社」として必要となる経営基盤の構築を進めています。

 新たなコアビジネスの創造と既存ビジネスの抜本的な変革では、自家消費型太陽光発電サービス(PPAモデル)や系統用蓄電池など、環境エネルギービジネスを一層強化し、DXやサーキュラーエコノミーの事業化に取り組む一方で、良質な資産への入れ替えとともに資産回転型ビジネスの推進により既存ビジネスの収益性向上に注力しました。海外では、昨年取得した航空機リース会社の統合に関わるプロセスを完了するとともに、ヘリコプターリースにおける共同事業パートナーのLCI Investments Limitedを持分法適用会社とするなど、トランスポーテーションビジネスを拡大させました。また、欧州のビジネスを株主連携で進めるとともにアジア太平洋地域のビジネス推進に向けて、戦略子会社であるSMFLみらいパートナーズ株式会社のシンガポール現地法人が運営を開始しました。

 

③ 財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比2,899億円増加の9兆5,355億円となり、営業資産残高は、同2,508億円増加の8兆3,082億円となりました。

 有利子負債残高は、前連結会計年度末比1,703億円増加の7兆4,290億円となりました。

 純資産は、剰余金の配当の実施による利益剰余金の減少などに対し、親会社株主に帰属する四半期純利益の積上げによる利益剰余金の増加や為替換算調整勘定、非支配株主持分の増加などがあったため、前連結会計年度末比1,641億円増加の1兆3,394億円となりました。

 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.9ポイント上昇し10.7%となりました。

 

④ 経営成績等の分析

 当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比1.4%増収の1兆5,886億円となりました。経常利益は不動産事業やトランスポーテーション事業での業容拡大や収益環境の回復などにより同18.1%増益の1,142億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は特別利益においてロシア関連保険差益の計上があったことなどにより同98.0%増益の1,212億円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 セグメント売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。

 第1四半期連結会計期間より、各セグメント損益の業績をより適切に反映させるため、全社費用の配賦基準の見直し等を行っております。なお、以下の前期比較については、前期の数値を変更後の方法により作成した数値で比較しております。

 

国内リース事業

 セグメント売上高は前年同期比8.1%減収の8,082億円となりましたが、セグメント利益は同11.3%増益の288億円となりました。セグメント資産残高は前連結会計年度末比4.2%減少の2兆5,429億円となりました。

 

不動産事業

 セグメント売上高は前年同期比10.5%減収の2,898億円となりましたが、セグメント利益は同11.7%増益の388億円となりました。セグメント資産残高は前連結会計年度末比11.1%増加の1兆8,430億円となりました。

 

トランスポーテーション事業

 セグメント売上高は前年同期比45.5%増収の4,259億円となり、セグメント利益は売上総利益の増加などにより同38.2%増益の455億円となりました。セグメント資産残高は前連結会計年度末比4.7%増加の3兆4,073億円となりました。

 

国際事業

 セグメント売上高は前年同期比15.0%増収の2,404億円となりましたが、セグメント利益は売上総利益の減少などにより同54.9%減益の19億円となりました。セグメント資産残高は前連結会計年度末比3.9%増加の7,232億円となりました。

 

(2) 経営方針・経営戦略等及び指標等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等及び指標等について重要な変更及び新たに定めたものはありません。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

 該当事項はありません。