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E21219 Japan GAAP
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における経営成績と、前中間連結会計期間との主な増減は、以下のとおりであります。
a.売上
売上高は2,536億20百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
部門別の状況につきましては、医薬品等卸販売事業は2,535億1百万円(同6.1%増)、その他事業では1億18百万円(同13.3%増)となりました。
b.売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は191億67百万円(同5.9%増)となり、10億63百万円増加しました。
販売費及び一般管理費は、163億80百万円(同1.6%減)となり、2億73百万円減少しました。
その結果、営業利益は、27億87百万円(同92.1%増)となり、13億36百万円増加しました。
c.営業外損益、経常利益
営業外収益は6億61百万円(同38.4%減)となり、4億11百万円減少しました。
営業外費用は36百万円(同396.0%増)となり、28百万円増加しました。
その結果、経常利益は34億12百万円(同35.6%増)となり、8億95百万円増加しました。
d.特別損益、親会社株主に帰属する中間純利益
特別利益は87百万円(同1,219.9%増)となり、80百万円増加しました。
特別損失は3億31百万円(同45.0%減)となり、2億70百万円減少しました。
以上の結果、税金等調整前中間純利益は31億68百万円(同64.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は21億11百万円(同84.3%増)となりました。
当中間連結会計期間における財政状態と、資産及び負債、純資産の主な増減は、前連結会計年度末と比較して以下のとおりであります。
e. 資産
流動資産は、現金及び預金が30億27百万円増加しました。また、受取手形及び売掛金は74億47百万円増加し、総債権月数は2.43ヵ月と0.06ポイント増加しました。商品及び製品は1億12百万円減少し、在庫月数は0.79ヵ月と0.05ポイント減少しました。
その結果、流動資産は1,968億29百万円となり、108億5百万円増加しました。
有形固定資産及び無形固定資産は、減価償却費による減少6億40百万円、減損損失による減少2億58百万円等があったものの、資産取得48億39百万円があり、合計としては38億75百万円増加しました。投資その他の資産は、株価上昇による含み益増加等により投資有価証券が39億47百万円増加し、合計としては43億4百万円増加しました。
その結果、固定資産は989億26百万円となり、81億80百万円増加しました。
f. 負債
流動負債は、支払手形及び買掛金が135億99百万円増加し、電子記録債務が6億41百万円増加したことで、総債務月数は3.55ヵ月と0.19ポイント増加しました。賞与引当金は引当月数の増加により6億52百万円増加しました。
その結果、流動負債は1,466億71百万円となり、146億44百万円増加しました。
固定負債は、繰延税金負債が4億89百万円増加しました。
その結果、固定負債は120億34百万円となり、4億44百万円増加しました。
g. 純資産
純資産は、剰余金の配当による6億65百万円の減少がありましたが、親会社株主に帰属する中間純利益の計上により21億11百万円増加し、利益剰余金が14億45百万円増加しました。また、自己株式の4百万円取得があり、株主資本としては14億41百万円増加しました。その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金の増加等により、23億23百万円増加しました。
その結果、純資産は1,370億49百万円となり、前連結会計年度より38億95百万円増加し、総資産は2,957億55百万円と前年より189億85百万円増加しましたが、純資産比率は46.3%と前年より1.8ポイント減少しました。
② キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動により89億28百万円増加、投資活動により51億53百万円減少、財務活動により7億47百万円減少となりました。
この結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ30億27百万円増加し、479億96百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローはプラス89億28百万円(前年同期比13億円増)となりました。
これは主に、売上債権の増加74億42百万円、法人税等の支払額11億63百万円があったものの、税金等調整前中間純利益31億68百万円、棚卸資産の減少1億12百万円、仕入債務の増加142億41百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス51億53百万円(同33億57百万円減)となりました。
これは主に、有価証券の償還による収入5億円、貸付金の回収による収入1億64百万円があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出47億99百万円、投資有価証券の取得による支出6億15百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス7億47百万円(同77百万円減)となりました。
これは主に、配当金の支払額6億65百万円があったこと等によるものであります。
以上の結果により、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ30億27百万円増加し、479億96百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 商品仕入実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当中間連結会計期間の商品仕入実績は、次のとおりであります。
b. 販売実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当中間連結会計期間の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が中間連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、当該将来に関する事項については、社内で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。
a.収益の認識
当社グループの中心である医薬品卸売事業におきまして、医薬品としての特性上、価格交渉が未妥結のうちに発注、納品が完了し、売上高が計上されます。暫定的な価格を合理的に見積り売上計上しておりますが、価格妥結時点において売上高の修正を行う場合があります。
妥結の早期化と合理的な暫定価格による売上計上に努めておりますが、妥結までの期間が長期化し、決定価格が暫定価格を大幅に下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。お得意さまの財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出されております。
割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用し算出しております。期待運用収益率は年金資産が投資されている資産の期待収益率に基づいて算出されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響額は未認識数理計算上の差異として蓄積され、将来にわたって規則的に処理されます。したがって、将来認識される退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
d. 有形・無形固定資産の減損
当社グループは、事業の維持・発展のために有形及び無形の固定資産を有しております。固定資産の減損会計は資産のグルーピングや割引前キャッシュ・フローの総額等を、各企業の固有の事情を反映した合理的な仮定及び予測に基づいて算出しております。将来の地価下落や収益性の低下により、減損処理が追加で必要になった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
e. 投資有価証券の減損
当社グループは、取引の円滑な遂行や取引関係の維持のため、株式等を所有するケースがあります。市場価格のある株式については、決算日の市場価格が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。市場価格のない株式等については、当該発行体の純資産に占める持分相当額(実質価額)が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振により損失の計上が必要となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
a. 医薬品等卸販売事業
当社グループは、中期3ヶ年経営計画「MOONSHOT」の最終年度にあたり、計画の完遂に向けて最後まで力を尽くすとともに、次なる中期経営計画の策定に取り組んでおります。
医療用医薬品事業につきましては、後半3ヶ月に新型コロナウィルス感染症の流行が再拡大したことに伴い、コロナ治療薬や診断薬の売上が当初の想定を大きく上回りました。また、開業医市場におけるメディカル製品の販売促進や個々の製品価値に見合った単品単価交渉に努めた結果、増収増益となりました。
医療機器等事業につきましては、拠点在庫をOWLセンターへ集約するなど生産性向上に努めてまいりました。また継続して取り組んできた器械品は前年以上の実績を確保しましたが、新型コロナウィルス感染症の第5類移行に伴い関連商材の需要が減少し消耗品の実績が大きく低下した結果、減収減益となりました。
動物用医薬品・食品事業につきましては、得意先のコスト削減により高利益商材が苦戦したものの、仕入原価の適正な反映を含めた取引条件の見直し、低利益品からの転換、新規商材の取り組みにより、売上・売上総利益とも計画を達成、増収となりました。
一般用医薬品事業につきましては、メーカーの販売価格改定による値上げ交渉と売買差益の改善、リベート獲得等への注力により増収となりました。一方コスト面では物流の自社運用拡大などに取り組んだものの、販管費が増加し減益となりました。
その結果、売上高は2,535億1百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
b. その他事業
その他事業では、売上高は1億18百万円(同13.3%増)となりました。
合計としまして、当中間連結会計期間の売上高は2,536億20百万円(同6.1%増)、営業利益は27億87百万円(同92.1%増)、経常利益は34億12百万円(同35.6%増)、税金等調整前中間純利益は31億68百万円(同64.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は21億11百万円(同84.3%増)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、満期保有目的の債券、子会社株式の取得、並びに、設備投資によるものであります。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を導入しており、グループ内の資金融通を行っております。
なお、当中間連結会計期間末における有利子負債の残高は、リース債務3億30百万円となっております。また、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、479億96百万円となっております。
当社グループは医療用医薬品、一般用医薬品、動物用医薬品、医療機器等の卸販売事業ならびにその他事業を行っておりますが、卸販売事業を中心としたほぼ単一のセグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。