株式会社SNK

情報・通信業娯楽用品

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35134 IFRS


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループは、コンシューマ用ゲームソフトおよびスマートフォン用ゲームアプリの開発、販売事業を行っております。当中間連結会計期間における当社グループ(当社および当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは「ファンの皆様に喜んでいただける魅力あるゲームづくり」をスローガンに、既存事業の強化を進めております。また、次世代に向けたグループ経営基盤の強化に努め、事業領域の枠にとらわれず、幅広くお客様に「娯楽と興奮」をご提供しつつ、業界に貢献できる事業の拡大を目指しております。

 当社グループは新型コロナウイルス感染症の対策として、従業員の安全を最優先にテレワーク(在宅勤務)、時差出勤、オンライン会議等、リモートによる開発体制と効率化の検証を実施し、最大効率的な開発体制の確立を進めております。

 

 当中間連結会計期間における事業展開として、既存ゲームタイトルは国内外で家庭用ゲームおけるダウンロード販売の強化や、他社が展開するスマートフォンゲームアプリとのコラボレーションイベントの実施など、オンラインでの積極的なコンテンツ提供に取組みました。新規ゲームタイトルは、2022年2月のリリースに向けて注力いたしました。

 なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、一部では持ち直しの動きが見られるものの、経済活動の先行きが依然として不透明な状況にありますが、当社グループの新型コロナウイルス感染症による当中間連結会計期間の業績への影響はありません。

 

 以上の結果、当中間連結会計期間における売上収益は3,260百万円(前年同期比8.65%増)、営業損失は220百万円(前年同期は損失319百万円)、親会社の所有者に帰属する中間利益は94百万円(前年同期は損失506百万円)となりました。

 

 財政状態の分析は、次のとおりであります。

(資産)

 当中間連結会計期間末の資産合計は、26,103百万円(前連結会計年度末比577百万円増)となりました。

 これは主に、新規事務所の賃貸に伴い有形固定資産である使用権資産が増加したことによるものであります。

 

(負債)

 負債合計は、2,903百万円(前連結会計年度末比303百万円増)となりました。

 これは主に、新規事務所の賃貸に伴いリース負債が増加したことによるものであります。

 

(資本合計)

 資本合計は、23,200百万円(前連結会計年度末比273百万円増)となりました。

 これは主に、在外営業活動体の換算差額の増加によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前中間連結会計期間末に比べて1,377百万円増加し、当中間連結会計期間末には17,860百万円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、693百万円(前年同期は1,869百万円の収入)となりました。

 これは主に、営業債権の回収による増加231百万円、その他の金融資産の減少269百万円およびその他の流動資産の減少105百万円によるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、694百万円(前年同期は1,880百万円の収入)となりました。

 これは主に、外貨定期預金の預入による支出(純額)641百万円によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、127百万円(前年同期は6,101百万円の支出)となりました。

 これは主に、リース負債の返済額117百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

 a.生産実績

 当社グループは研究開発、IP許諾事業を主体とする会社であり、生産設備を保有していないため、該当事項はありません。

 

 b.受注実績

 当社グループは受注による生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

 c.販売実績

 当社グループは単一セグメントであるため、当中間連結会計期間の販売実績を事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の名称

当中間連結会計期間

(自  2021年8月1日

至  2022年1月31日)

前年同期比(%)

ゲーム開発・販売事業

1,891,428千円

120.61

ライセンス事業

1,368,740千円

95.55

合計

3,260,168千円

108.65

  (注)1.事業間の取引については相殺消去しております。

2.前中間連結会計期間および当中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前中間連結会計期間

(自  2020年8月1日

至  2021年1月31日)

当中間連結会計期間

(自  2021年8月1日

至  2022年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Ourpalm Co., Limited

425,859

14.19

Koch Media GmbH

351,229

10.77

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

①当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、ゲーム開発・販売事業、ライセンス事業において国内外で積極的な事業展開を行いました。

 当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報にかえた事業区分ごとの経営成績の分析は次のとおりであります。

 

(ゲーム開発・販売事業)

 ゲーム開発・販売事業は、2022年2月発売の当社主力IPである家庭用・PCゲームソフト「THE KING OF FIGHTERS XV」のリリース、既存タイトルのダウンロード販売拡大に注力いたしました。

 

 家庭用・PCゲームソフト「サムライスピリッツ」は、ユーザーに長期的にお楽しみいただけるようにキャラクター追加など継続的なアップデートを進めました。PCゲームソフト「KOF ’98 UM FINAL EDITION」は、快適なオンライン対戦を実現いただけるように大型アップデートを実施しました。

 

 また、1999年の発売以来、数々の作品を世に送り出したSNKの携帯型ゲーム機「ネオジオポケットカラー」のなかでも名作・傑作と称される作品「SNK VS.CAPCOM 激突カードファイターズ」、「メタルスラッグ ファースト&セカンドミッション」のダブルパックをNintendo Switchにてダウンロード販売しました。

 

 スマートフォンゲームアプリは、METAL SLUGシリーズの最新作「METAL SLUG : COMMANDER」、新規IP「蘇りの魔女」の2タイトルを配信開始しました。既存タイトルの「METAL SLUG ATTACK」、「拳皇97 OL」、「侍魂 朧月伝説」等はアップデートおよびイベントの開催を継続的に実施しました。

 

 以上の結果、ゲーム開発・販売における売上収益は、1,891百万円(前年同期比 120.61%)となりました。

 

(ライセンス事業)

 ライセンス事業は、キャラクターライセンスにより他社のスマートフォンゲームアプリと複数のコラボイベントを実施しました。既存タイトルのスマートフォンゲームアプリ「THE KING OF FIGHTERS'98 ULTIMATE MATCH Online」、「KOF ALLSTAR」などの売上収益は、継続的なアップデートにより底堅く推移しました。

 

 以上の結果、ライセンス事業における売上収益は、1,368百万円(前年同期比 95.55%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものには、ゲーム開発・販売事業における人件費、外注費がありますが、全て自己資金で賄うことを基本方針としており、当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前中間連結会計期間末に比べ1,377百万円増加し、当中間連結会計期間末には17,860百万円となりました。

 当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参考ください。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの要約中間連結財務諸表は、「中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成11年大蔵省令第24号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第87条の規定により、IAS第34号「期中財務報告」に準拠して作成しております。この要約中間連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

 なお、当社グループの要約中間連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1要約中間連結財務諸表等 (1)要約中間連結財務諸表 要約中間連結財務諸表注記 3.重要な会計方針、4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。