E00090 Japan GAAP
前期
9,097.1億 円
前期比
112.9%
株価
1,800 (04/19)
発行済株式数
300,794,397
EPS(実績)
197.23 円
PER(実績)
9.13 倍
前期
910.5万 円
前期比
103.4%
平均年齢(勤続年数)
41.1歳(16.8年)
従業員数
2,399人(連結:7,511人)
当社グループは、当社、子会社84社及び関連会社9社で構成され、建設関連事業、不動産関連事業、サービス関連事業及び海外関連事業を主要な事業として事業活動を展開しております。
当社グループの各事業における位置付けなどは次のとおりであります。
以下の事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
〔建設関連事業〕
当社はマンション等の企画・設計から施工までを行う総合建設業を営んでおります。
子会社である不二建設㈱、㈱ハセック、㈱フォリス他が建設請負、建設資機材の販売・レンタル等を行っており、当社は業務及び工事の一部、マンション、オフィスビル等の企画・設計・監理、建設資機材等を関係会社に発注しております。
子会社である㈱細田工務店が戸建住宅の施工・分譲等を行っております。
〔不動産関連事業〕
子会社である㈱長谷工不動産ホールディングスがマンション分譲事業の統括を行っております。
子会社である㈱長谷工不動産と総合地所㈱がマンションの分譲及び賃貸を行っております。
子会社である㈱長谷工ホームが戸建住宅の分譲を行っております。
〔サービス関連事業〕
子会社である㈱長谷工リフォームがマンションの大規模修繕、インテリアリフォームを行っております。
子会社である㈱長谷工ライブネット他がマンション等の賃貸及び賃貸管理を行っております。
子会社である㈱長谷工ビジネスプロクシーが社宅の管理代行を行っております。
子会社である㈱長谷工アーベストが分譲マンションの販売受託を行っております。
子会社である㈱長谷工リアルエステートが不動産の流通仲介、マンションのリノベーション事業を行っております。
子会社である㈱長谷工インテックがインテリア販売を行っております。
子会社である㈱長谷工システムズ他が印刷等の関連サービス事業を行っております。
子会社である㈱長谷工管理ホールディングスが分譲マンションの管理事業の統括を行っております。
子会社である㈱長谷工コミュニティ他が分譲マンションの建物管理を行っております。
子会社である㈱長谷工シニアウェルデザインが有料老人ホームの運営及び介護保険事業を行っております。
子会社である㈱長谷工アネシスが㈱長谷工リフォーム、㈱長谷工ライブネット、㈱長谷工ビジネスプロクシー、㈱長谷工アーベスト、㈱長谷工リアルエステート、㈱長谷工インテック、㈱長谷工システムズ等を統括しております。
当社は建物管理、賃貸管理及び不動産の販売、仲介等を関係会社に委託しております。
〔海外関連事業〕
子会社であるHASEKO America,Inc.他がアメリカ合衆国にて不動産の開発・販売を行っております。
以上、述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における国内経済は、ウィズコロナの下における各種政策の効果もあり、景気が持ち直していくことが期待されていますが、世界的な金融引締め等が続くなか、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響にも十分注意する必要があります。
2022年度のマンションの新規供給戸数は首都圏で2万8,632戸(前期比12.9%減)、近畿圏で1万7,252戸(同5.0%減)となりました。首都圏は供給件数と戸数の絞り込みにより2年ぶりに3万戸を下回りました。近畿圏も同様に絞り込みにより、ファミリー(同4.7%減)、ワンルーム(同6.4%減)共に減少しました。供給商品の内容をみると、首都圏、近畿圏共に分譲単価・平均価格の上昇傾向が継続しています。首都圏の分譲単価は1,039千円/㎡(同9.0%増)、平均価格は6,907万円(同8.6%増)と、過去最高値となった2021年度(953千円/㎡・6,360万円)を上回り、2年連続で過去最高値を更新しました。近畿圏では分譲単価は775千円/㎡(同2.1%増)、平均価格は4,679万円(同0.6%増)となり、分譲単価は2年連続で過去最高値を更新し、平均価格は1991年度(5,464万円)以来の高水準が続いています。分譲単価・平均価格が上昇するなか、販売状況は首都圏、近畿圏共に順調に推移しています。首都圏の初月販売率は70.7%となり、在庫販売も順調に推移したことから2023年3月末の分譲中戸数は5,189戸(同11.8%減)に減少しました。近畿圏の初月販売率は70.9%となり、2023年3月末の分譲中戸数は3,476戸(同6.4%減)に減少しました。
このような中、中期経営計画「HASEKO Next Stage Plan(略称:NS計画)」の3年目となる当連結会計年度につきましては、主に不動産売上高が大きく伸長したことにより連結売上高は過去最高となる1兆273億円を計上するとともに、不動産関連事業において連結子会社の分譲マンションの引渡しが順調に進捗し、サービス関連事業においても各社が着実に利益を積み上げた結果、連結経常利益は期初予想であった850億円を上回り、883億円となりました。
当連結会計年度における業績は、連結子会社における不動産の取扱量増加及び当社における建築受注用地の取扱量増加により売上高は1兆273億円(同12.9%増)、主に不動産利益の増加により営業利益は902億円(同9.0%増)、経常利益は883億円(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は593億円(同8.9%増)の増収増益となりました。営業利益率は8.8%(同0.3ポイント減)、経常利益率は8.6%(同0.4ポイント減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:億円)
( )内は前期比増減額
(建設関連事業)
建築工事では、当社の土地情報収集力や商品企画力、施工品質や工期遵守に対する姿勢、効率的な生産体制等について事業主から評価を頂いている一方、資材労務費の高騰等の影響により、当期の完成工事総利益率は低下いたしました。
当社における分譲マンション新築工事の受注は、首都圏で200戸以上の大規模物件18件を含む64件、近畿圏・東海圏で200戸以上の大規模物件9件を含む31件、合計で95件となりました。また、分譲マンション以外の工事として、賃貸住宅等17件を受注いたしました。
当社の完成工事につきましては、賃貸住宅等9件を含む計99件が竣工いたしました。
当セグメントにおいては、当社における建築受注用地の取扱量増加等により売上高は7,467億円(前期比15.5%増)となり、完成工事総利益率の低下に伴い工事利益は減少した一方、不動産利益の増加により営業利益は669億円(同5.8%増)の増収増益となりました。
連結子会社において分譲マンションの大型案件の新規引渡しがあったことに加え、その他物件の引渡しも順調に進捗したことにより、当セグメントにおいては、売上高は1,164億円(前期比7.7%増)、営業利益は191億円(同22.1%増)の増収増益となりました。
大規模修繕工事・インテリアリフォームでは、粗利率の改善及び施工量の増加により、増収増益となりまし
た。
賃貸マンション運営管理・社宅管理代行では、新規受託の順調な推移や継続的な受託により、運営管理戸数は
両事業合計181,262戸(前期末比3.6%増)となりました。
新築マンションの販売受託では、首都圏を中心に販売は好調に推移しましたが、高水準だった前期には及ばず
引渡戸数が減少しました。
不動産流通仲介では、仲介の取扱件数・リノベーション事業の販売戸数ともに増加しました。
分譲マンション管理では、新規受託が堅調に推移し管理戸数は427,900戸(同2.1%増)となりました。
シニアサービスでは、有料老人ホーム・高齢者向け住宅の入居が進捗したことにより、稼働数は2,362戸(同2.8%増)となりました。
当セグメントにおいては、売上高は2,332億円(前期比10.5%増)、営業利益は149億円(同12.8%増)の増収増益となりました。
ハワイ州オアフ島において、新規の戸建分譲事業及び商業施設の開発を進めております。2023年3月にはリゾートエリア内に複合施設が開業いたしました。
当セグメントにおいては、売上高は0億円(前期は売上高0億円)、営業損失は29億円(前期は営業損失43億円)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a.受注実績
(注) 1 当連結企業集団では建設関連事業における建設工事等及び設計監理、サービス関連事業における大規模修繕・内装工事等及び海外関連事業における建設工事等以外の受注実績を把握することが困難であるため記載しておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.売上実績
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.建設関連事業の状況
売上実績
d.不動産関連事業の状況
(注) 数量及び稼働数は連結会計年度末現在で表示しております。
e.サービス関連事業の状況
(注) 数量及び稼働数は連結会計年度末現在で表示しております。
売上実績
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設工事等及び設計監理の状況
(注) 1 前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。従って、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額80億円以上の主なもの
当事業年度 請負金額80億円以上の主なもの
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりであります。
④ 手持高(2023年3月31日現在)
(注) 手持工事のうち請負金額100億円以上の主なものは、次のとおりであります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における連結総資産は、建設受注用地及びマンション分譲事業等への資金投下に伴い販売用不動産及び不動産事業支出金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,162億円増加し、1兆1,981億円となりました。
連結総負債は、借入金・社債の調達等により、前連結会計年度末に比べ798億円増加し、7,440億円となりました。
連結純資産は、配当金の支払及び自己株式の取得があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を計上し利益剰余金が増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ364億円増加し、4,541億円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の38.6%に対し、37.9%となりました。
建設受注を目的とする短期的な不動産取得及び分譲用不動産の仕入等により、当社グループの保有不動産は増加いたしましたが、適切なリスク管理を実施し、事業を推進しております。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
(単位:億円)
( )内は前期末比
(建設関連事業)
建設関連事業において、当連結会計年度末における資産は、建設受注用地への資金投下に伴い販売用不動産及び不動産事業支出金が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ368億円増加し、3,906億円となりました。
(不動産関連事業)
不動産関連事業において、当連結会計年度末における資産は、分譲マンションの仕入が順調に進捗し不動産事業支出金及び販売用不動産が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ923億円増加し、4,240億円となりました。
(サービス関連事業)
サービス関連事業において、当連結会計年度末における資産は、リノベーション事業の仕入が順調に進捗し販売用不動産及び不動産事業支出金が増加したこと等により前連結会計年度末に比べ291億円増加し、2,321億円となりました。
(海外関連事業)
海外関連事業において、当連結会計年度末における資産は、出資に伴う投資有価証券の増加及び商業施設の開発に伴う固定資産の増加等により前連結会計年度末に比べ320億円増加し、999億円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の654億円の収入超過と比較して1,174億円減少し、519億円の支出超過となりました。これは主に、棚卸資産の増加に伴う資金減少974億円(前連結会計年度は400億円の資金減少)によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の316億円の支出超過と比較して238億円減少し、554億円の支出超過となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得に伴う資金減少354億円(前連結会計年度は268億円の資金減少)によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の157億円の収入超過と比較して351億円増加し、508億円の収入超過となりました。これは主に、借入金・社債の調達及び返済に伴う資金増加797億円(前連結会計年度は401億円の資金増加)によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末の2,649億円より565億円減少し、2,083億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローが前期比で大幅に減少しておりますが、その要因は、主に棚卸資産の増加によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、建設事業にかかる運転資金、建築受注を目的とする短期的な不動産取得、分譲用不動産等の仕入れ、賃貸用不動産及び海外事業への投資などの支出であります。また、当社グループでは、2020年2月に策定した「中期経営計画(2021年3月期~2025年3月期)」において賃貸不動産の保有・開発事業、分譲事業及び海外事業への投資を中心に2,400億円の投資を計画しております。これらの資金需要に対して、事業活動から生じる利益及び借入金・社債により調達した資金を充当する方針であります。
当連結会計年度におきましては、期限の到来等により318億円の長期借入金の返済をしておりますが、普通社債の発行による300億円の調達、500億円の長期借入金の調達に加えてコミットメントラインの実行により315億円の調達を行っており、社債を含む借入金残高は797億円増加し3,915億円となりました。
また、当社は運転資金の安定的かつ機動的な調達を行うため取引金融機関と630億円のコミットメントラインを締結しており、現金預金とあわせて十分な流動性を確保しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値にその結果が反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。