売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00059 Japan GAAP

売上高

1,542.0億 円

前期

1,267.9億 円

前期比

121.6%

時価総額

464.4億 円

株価

498 (04/19)

発行済株式数

93,255,000

EPS(実績)

35.29 円

PER(実績)

14.11 倍

平均給与

761.6万 円

前期

748.4万 円

前期比

101.8%

平均年齢(勤続年数)

40.5歳(13.1年)

従業員数

863人(連結:1,094人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社15社、関連会社3社で構成され、主な事業内容とその位置づけは次のとおりであります。

(1) 土木事業

当社の土木事業は日本国内と東南アジアを拠点に、総合建設会社として、ダム、河川、橋梁、トンネル、道路、上下水道、造成工事等の社会基盤整備及び震災関連復興工事から、太陽光発電所建設工事まで幅広い工事の施工管理を行っております。建設材料のリサイクルを実現する「ツイスター工法」、自然材料を利用した新しい処分場覆土技術「キャピラリーバリア」、ゴミの減容化に対応する「動圧密工法」等を当社で独自に開発し、実用化を図っております。また、技術提案型の企業として、幅広い分野で積み重ねてきた様々な実績と経験を生かし、社会や時代の要請に応える「オンリー・ワン技術」の開発に力を注いでおり、現在では、マシナリーの活用による生産性の向上にも力を入れ、特にスクレーパの導入による大規模造成工事における工期短縮・省力化は、当社の強みとなっております。また、国土交通省が推進するi-Construction(建設工事の測量、調査、設計、施工、検査、維持管理や更新などのプロセスにICTを導入して、建設産業の生産性を向上させる取り組みのこと)に積極的に取り組み、ICTを調査、測量から施工、維持管理まで効果的に活用した土工事(無人飛行体を用いた写真測量による現況地形の3次元化や建設機械の自動化技術等を単独もしくは連携させた技術による施工の自動化)をはじめ現場の生産性を向上させるための技術開発にも力を入れております。

子会社の国土開発工業株式会社は主に土木工事の施工及び建設用機械の製造・販売・賃貸を行っており、福島エコクリート株式会社は主に石炭火力発電所より排出される石炭灰を主原料とする路盤材等の石炭灰混合材料の製造販売を行っております。また、海洋工業株式会社は主に動圧密工法、リフューズプレス工法(廃棄物層内に特殊なスクリューオーガーを回転・圧入して、廃棄物を横方向に圧縮させ、さらに上部から表層の廃棄物等を孔内に投入して廃棄物を再締固めして減容化を図る工法)等による地盤改良工事等を行っております。藤信化建株式会社では防水・止水工事を手掛けており、インフラの維持管理と更新需要への対応力を高めております。

(2) 建築事業

当社の建築事業は公共施設、競技場等の大型施設、オフィスビル・マンション等の建造物(超高層建築)、マルチテナント型物流施設等、多岐にわたる実績と、工事の工程管理、出来形管理、品質管理等、発注者が要求する管理基準を満たす高い施工管理能力に基づく高品質な建物の提供、及び設計・施工が可能である当社の強みを活かした「建築デザイン計画ソリューション」「建築事業計画ソリューション(お客様の計画の推進と課題解決を総合的にサポートし、プロジェクトの円滑な実現のご提案)」「建物価値再生ソリューション リニューアル・リノベーション・コンバージョン(経年劣化による利便性・機能性の低下、あるいは災害に対する安全性・耐久性の問題などを克服するだけでなく、デザインや機能に新たな付加価値を設けることで、資産価値の向上と収益性確保への貢献、また、コストと収益性の正確な分析・把握を行い、全面改修による既存の機能、用途とは異なる新しい建物への転換・再生のご提案)」「RE100達成の支援(電力コストダウンや再エネ比率の向上に向けた幅広いトータルソリューションのご提案)」「食品工場エンジニアリング(衛生管理対策に加え、セキュリティ対策、人や物の動線計画などの最適なご提案)」「免震エンジニアリング(地域性、地盤状況、建物特性等から免震を導入する建物の地震リスク予測を綿密に行い、免震による効果を解析して、最適なプランのご提案)」等お客様のニーズに合わせたソリューションの提供を行っております。これらの役務の提供にあたっては、様々な技術を用いております。

また、子会社のコクドビルエース株式会社は主にリニューアル工事を主体とした建築工事の施工等を行っております。

(3) 関連事業

当社は不動産の売買、賃貸及び都市開発・地域開発等不動産開発全般に関する事業並びに再生可能エネルギー事業を営んでおります。当社の関連事業は、不動産開発事業、不動産賃貸事業、再生可能エネルギー事業、墓苑事業等について、土木事業、建築事業で積み重ねた知見を活かして事業を展開しております。

 また、再生可能エネルギー事業の太陽光発電事業では、当社は宮古発電合同会社を営業者とする匿名組合、松島太陽光発電合同会社を営業者とする匿名組合、延岡太陽光発電合同会社を営業者とする匿名組合並びに合同会社地域共生発電所を営業者とする匿名組合に出資を行い、連結子会社としております。また、関連会社の株式会社不来方やすらぎの丘は、斎場の維持運営等を営んでおります。

 

 

当社グループが運営する再生可能エネルギー事業の具体的な取り組みは下記のとおりであります。

 

名称

セグメント

所在地

出力

発電時期

売電契約先

AMBIXソーラー富里

関連事業

千葉県富里市

2.68 MW

2013年12月

東京電力エナジーパートナー㈱

AMBIXソーラー会津坂下

関連事業

福島県河沼郡

会津坂下町

2.69 MW

2016年10月

東北電力㈱

AMBIXソーラー水戸

関連事業

茨城県水戸市

0.28 MW

2017年1月

東京電力エナジーパートナー㈱

AMBIXソーラー宇都宮2

関連事業

栃木県宇都宮市

1.41 MW

2017年10月

東京電力エナジーパートナー㈱

AMBIXソーラー浜田

関連事業

島根県浜田市

1.33 MW

2015年12月

中国電力ネットワーク㈱

AMBIXソーラー益田

関連事業

島根県益田市

0.50 MW

2023年3月

中国電力ネットワーク㈱

AMBIXソーラー雲仙1

関連事業

長崎県雲仙市

1.51 MW

2015年5月

九州電力送配電㈱

AMBIXソーラー雲仙2

関連事業

長崎県雲仙市

1.45 MW

2017年11月

九州電力送配電㈱

田老太陽光発電所

関連事業

岩手県宮古市

2.36 MW

2015年10月

東北電力㈱

津軽石太陽光発電所

関連事業

岩手県宮古市

1.61 MW

2015年9月

宮古新電力㈱

東北電力㈱

つくば未来センター

関連事業

茨城県つくば市

1.11 MW

2019年6月

東京電力パワーグリッド㈱

松島どんぐり太陽光発電所

関連事業

宮城県宮城郡

松島町

50.40 MW

2020年12月

東北電力㈱

延岡くじら池太陽光発電所

関連事業

宮崎県延岡市

12.60 MW

2023年4月

九州電力送配電㈱

パワープラント四日市北小松太陽光発電所(予定)

関連事業

三重県四日市市

10.50 MW

2024年夏頃予定

中部電力ミライズ㈱

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。
23/08/25

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、コロナ禍が終息に向かい、世の中の経済活動への制約が解消されつつあり、景気は穏やかに持ち直す傾向にあります。一方で、世界経済では、金融引締めや物価上昇、供給面での制約が続いており、我が国経済にも影響を及ぼす可能性があることから、引き続き注視が必要な状況にあります。

世界規模で進む気候変動問題に対しては各国の脱炭素の動きが活発化しており、日本においても政府が「GX実現に向けた基本方針」を本年2月に公表し、カーボンニュートラルへの官民投資の拡大が期待されます。

建設業界においては、災害対策をはじめとする公共投資が堅調に行われており、生産物流関係や都市開発などの民間投資も増加の傾向が見受けられます。一方で、建設資材高や人手不足による労務費の高騰などにより、採算性の悪化が生じており、依然として厳しい環境にあると認識しています。

このような状況のなか、当社は2022年7月に3カ年経営計画「中期経営計画2024」及び2030年までの長期ビジョン「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を策定しました。中期経営計画では「『独自の強み』を創る」をミッションとして、「建設を『人』から『機械』へ」をスローガンに建設現場においては「機械化・DX」による省人化・合理化を進めて利益生産性の向上に取り組むこと、「新たな事業領域を構築する」をテーマに高付加価値が提供できる「強みのある領域」を創出して事業ポートフォリオ改革を推進することを掲げ、計数目標に「ROE 10%水準」「DOE 2.5~3.0%」を設定して企業活動を進めてきました。

しかし、2023年5月期の業績は、土木事業の特定大型造成現場での是正工事による追加原価の発生、建築事業における資材価格の上昇、資材不足、建設労務費の大幅増加により不採算工事が複数発生し、原価低減や追加工事獲得などにより収支改善をはかっているものの採算が低下しました。一方、関連事業は、不動産開発事業の販売用不動産の売却、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー事業の安定的なストック収益により、好調を維持しています。以上から、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。

 

当連結会計年度の経営成績については、売上高は154,202百万円前連結会計年度比21.6%増)、売上総利益は13,944百万円前連結会計年度比18.0%減)、営業利益は4,487百万円前連結会計年度比43.6%減)となりました。また、経常利益は4,639百万円前連結会計年度比44.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,291百万円前連結会計年度比55.5%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)

なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、報告セグメント利益又は損失の算定方法の変更を行っております。以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の報告セグメント利益又は損失の算定方法により作成した数値で比較しております。

(土木事業)

土木事業においては、売上高は大型工事の進捗が遅れたこと、当期の売上計上を見込んでいた工事の受注時期が翌期以降にずれ込んだことなどから46,997百万円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。利益面では、売上高の下方修正に加えて、施工中の特定大型造成現場での是正工事において追加原価が発生し工事損失(工事損失引当金を含む)を計上したことによりセグメント損失2,544百万円(前連結会計年度は1,108百万円のセグメント利益)となりました。

 

 (建築事業)

建築事業においては、手持ち工事が順調に進捗したことで売上高は92,747百万円前連結会計年度比57.2%増となりました。セグメント利益は、資材価格の上昇、資材不足、建設労務費の大幅増加により不採算工事が複数発生し、原価低減や追加工事獲得等により収支改善をはかったものの501百万円(前連結会計年度比76.5%減)となりました。

 (関連事業)

関連事業においては、販売用不動産の売却により、売上高は16,014百万円(前連結会計年度比15.6%増であり、セグメント利益は、8,427百万円(前連結会計年度比43.9%増)となりました。

 

地域ごとの業績は次のとおりであります。

①日本

日本国内での売上高は147,044百万円であり、営業利益は4,365百万円となりました。

②アジア

アジアにおける売上高は7,158百万円であり、営業利益は121百万円となりました。

 

 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。

なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難なため、「生産の状況」は記載しておりません。

 

① 受注実績

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

当連結会計年度

(自  2022年6月1日

   至  2023年5月31日

土木事業

34,689

△27.9

建築事業

84,625

△9.7

関連事業

15,949

15.8

合計

135,263

△13.1

 

(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 売上実績

セグメントの名称

売上高(百万円)

前年同期比(%)

当連結会計年度

(自  2022年6月1日

   至  2023年5月31日

土木事業

45,663

△15.5

建築事業

92,583

57.1

関連事業

15,956

15.7

合計

154,202

21.6

 

(注)売上実績においては、「外部顧客への売上高」について記載しております。

       

 

なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

 

提出会社の受注高(契約高)及び売上高の状況

① 受注高、売上高、繰越高

期別

種類別

前期
繰越高
(百万円)

当期
受注高
(百万円)


(百万円)

当期
売上高
(百万円)

次期
繰越高
(百万円)

前事業年度

(自  2021年6月1日

至  2022年5月31日)




土木

73,025

35,917

108,943

44,416

64,526

建築

78,263

88,556

166,820

55,742

111,077

小計

151,289

124,474

275,763

100,159

175,604

開発事業等

24

12,929

12,953

12,916

37

合計

151,313

137,403

288,717

113,075

175,642

当事業年度

(自  2022年6月1日

至  2023年5月31日)




土木

64,526

25,113

89,640

34,532

55,108

建築

111,077

78,879

189,957

86,705

103,251

小計

175,604

103,993

279,597

121,238

158,359

開発事業等

37

14,997

15,035

15,005

30

合計

175,642

118,991

294,633

136,243

158,390

 

(注) 1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれております。また、前事業年度以前に外貨建で受注したもので、当事業年度中の為替相場により請負金額に変更のあるものについても同様に処理しております。

2.当期受注高のうち海外工事の割合は前事業年度4.0、当事業年度15.6%であります。そのうち主なものは次のとおりであります。

 

    当事業年度  請負金額10億円以上の主なもの

 

集順生活科技股份有限公司

集順生僑安案新建工程

 

科達建業建設股份有限公司

科達建設新莊區信華段店舗住宅新建工程

 

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自  2021年6月1日

至  2022年5月31日)

土木

48.0

52.0

100

建築

12.7

87.3

100

当事業年度

(自  2022年6月1日

至  2023年5月31日)

土木

50.6

49.4

100

建築

29.9

70.1

100

 

(注) 百分比は請負金額比であります。

 

 

③ 売上高

期別

区分

国内

海外

合計
(B)
(百万円)

官公庁
(百万円)

民間
(百万円)

(A)
(百万円)

(A)/(B)
(%)

前事業年度

(自  2021年6月1日

至  2022年5月31日)




土木

24,529

19,886

44,416

建築

2,194

46,280

7,268

13.0

55,742

小計

26,724

66,166

7,268

7.3

100,159

開発事業等

12,916

12,916

26,724

79,083

7,268

6.4

113,075

当事業年度

(自  2022年6月1日

至  2023年5月31日)




土木

13,512

21,020

34,532

建築

371

79,176

7,158

8.3

86,705

小計

13,883

100,196

7,158

5.9

121,238

開発事業等

15,005

15,005

13,883

115,201

7,158

5.3

136,243

 

(注) 1.海外工事の国別割合は以下のとおりであります。

国名

台湾

前事業年度(%)

100

100

当事業年度(%)

100

100

 

 

2.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前事業年度  請負金額10億円以上の主なもの

 

東総地区広域市町村圏事務組合

広域最終処分場建設工事

 

大阪広域水道企業団

送水管布設工事(千里幹線バイパス管・吹田市ほか)3工区

 

東京都港区

(仮称)芝浦第二小学校等整備工事

 

角文株式会社

安城南明治第一地区優良建築物等整備事業
(安城南明治市有地活用事業)

 

伊藤忠都市開発株式会社、東急不動産
株式会社、近鉄不動産株式会社、エヌ
・ティ・ティ都市開発株式会社

(仮称)クレヴィアタワー御堂筋本町新築工事

 

当事業年度  請負金額10億円以上の主なもの

 

東郷中央土地区画整理組合

東郷中央土地区画整理事業

 

株式会社IHIプラント

宮崎田野太陽光発電所新設工事のうち土木工事

 

一品香食品株式会社

(仮称)一品香食品株式会社改築工事

 

大和ハウス工業株式会社

(仮称)DPL長野千曲新築工事

 

株式会社アニメイトホールディングス

(仮称)アニメイト池袋増築計画

 

 

3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。

前事業年度

該当事項はありません。

当事業年度

大和ハウス工業株式会社           18,522百万円(13.6%)

 

 

④ 繰越高(2023年5月31日現在)

区分

国内

海外

合計
(B)
(百万円)

官公庁
(百万円)

民間
(百万円)

(A)
(百万円)

(A)/(B)
(%)




土木

23,810

31,297

55,108

建築

1,632

77,296

24,323

23.6

103,251

小計

25,442

108,593

24,323

15.4

158,359

開発事業等

30

30

25,442

108,624

24,323

15.4

158,390

 

繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なもの

 

野村不動産株式会社・総合地所株式会社

 

(仮称)Landport柏I新築工事

 

集順生活科技股份有限公司

 

集順生僑安案新建工程之三期工程

 

ディエイチ・ディベロップメント・ファイブ特定目的会社

 

(仮称)DPL松戸II新築工事

 

つくば阿見特定目的会社

 

(仮称)DPLつくば阿見III新築工事

 

東光電気工事株式会社

 

(仮称)天草苓北風力発電所建設工事のうち土木関連工事(その1)

 

 

(2) 財政状態

①資産の部

資産は、受取手形・完成工事未収入金等22,497百万円投資有価証券3,384百万円などの増加要因が、現金預金23,421百万円建設仮勘定1,240百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比7,614百万円増162,339百万円となりました。

②負債の部

負債は、支払手形・工事未払金等13,010百万円工事損失引当金1,139百万円などの増加要因が、未成工事受入金3,009百万円未払法人税等1,511百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比9,532百万円増84,310百万円となりました。

③純資産の部

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益3,291百万円の計上、資本剰余金1,544百万円の減少、自己株式1,140百万円の増加及び配当金2,277百万円の支払いなどの結果、前連結会計年度末比1,917百万円減78,029百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比3.2ポイント減の48.0%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加22,486百万円、未成工事受入金の減少3,009百万円等の支出要因が、税金等調整前当期純利益4,839百万円の計上、仕入債務の増加13,010百万円等の収入要因を上回り、11,062百万円の支出超過(前連結会計年度は3,759百万円の収入超過)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出3,838百万円投資有価証券の取得による支出2,922百万円等の支出要因が、投資有価証券の売却及び償還による収入413百万円、有形固定資産の売却による収入242百万円等の収入要因を上回り、6,314百万円の支出超過(前連結会計年度は4,331百万円の収入超過)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出2,911百万円等の支出要因が、長期借入れによる収入990百万円等の収入要因を上回り、6,121百万円の支出超過(前連結会計年度は8,082百万円の支出超過)となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、23,749百万円(前連結会計年度末は47,170百万円)となりました。

 

 

 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。

これらの資金は、自己資金及び金融機関等からの借入により調達しており、当連結会計年度において、短期借入金及び長期借入金1,126百万円を調達しております。

当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、当連結会計年度末においては、5,400百万円の当座貸越契約、9,000百万円のコミットメントライン契約及び3,000百万円のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。

当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち,重要なものは以下のとおりであります。

 

一定の期間にわたり収益を認識する方法による収益認識)

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件をもとに減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定を実施しておりますが、市況の変動などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。