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最終更新:

E05310 Japan GAAP

売上高

142.2億 円

前期

142.0億 円

前期比

100.2%

時価総額

76.9億 円

株価

1,401 (07/16)

発行済株式数

5,487,768

EPS(実績)

126.86 円

PER(実績)

11.04 倍

平均給与

565.9万 円

前期

575.1万 円

前期比

98.4%

平均年齢(勤続年数)

38.4歳(11.5年)

従業員数

941人(連結:966人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、情報サービスを主たる事業とし、情報システムに係るコンサルティングから、業務システムの開発と保守及びITインフラの構築と運用管理に至る一貫したサービスを提供しています。

当社グループの事業内容を、セグメント別に表すと次のとおりです。

 

(1) システム開発

半導体、エレクトロニクス、金融、情報通信、エンタテインメント、公共・社会、移動、ヘルスケア・メディカルの業種の顧客に対して、ERP、SCM、CRM、MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)、PLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)、ビッグデータ分析等のソリューション及び業務システムのコンサルティングから要件定義、設計、開発、保守に至る一連のシステム開発サービスを提供しています。

 

(2) インフラサービス

クラウド、ネットワーク、セキュリティ、IoTに関するITインフラソリューションから設計、構築、保守、運用に至る一連のインフラサービスを提供しています。

 

(3) その他

受託計算、仕入商品販売業務などを行っています。

 

(注) 「その他」としたセグメントに関しては、「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(企業会計基準第17号 平成22年6月30日)及び「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第20号 平成20年3月21日)適用の報告セグメントには含まれない事業セグメントとなっています。

 

事業の系統図は次のとおりです。

 

※画像省略しています。

 

24/06/24

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績

当連結会計年度(2023年4月1日2024年3月31日)における我が国経済は、価格上昇に伴い個人消費に足踏みが見られるものの、雇用情勢や所得環境は改善傾向にあり、緩やかな回復基調が見込まれる一方、世界的な金融引締めや中国経済の停滞など海外景気の下振れの影響が懸念されており、依然として先行きの不透明な状況が続きました。

当社グループが属する情報サービス産業においては、経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査2024年2月分確報」の情報サービス業の売上高合計は、前年同期比6.5%の増加となりました。主力の「受注ソフトウェア」は同8.5%増加、「システム等管理運営委託」は同3.6%増加となり、既存システムの再構築や労働力不足といった社会的な問題への対応が求められ、DXを中心にデジタル関連投資が引き続き増加基調で推移しました。当社においては、主要顧客である半導体分野顧客の投資抑制の影響を受けたことにより、売上高は前年同期並みと業界全体の伸びを下回る結果となりました。

 

このような事業環境のもと、当社は中長期ビジョン「Quest Vision2030」(※1)の第1期である「2021-2023年度・中期経営計画」で掲げた「事業構造の変革」、「産業ポートフォリオの変革」、「事業体質の変革」の基本方針のもと、当連結会計年度は持続的成長と新たな強みを生み出す準備と仕込みを念頭に活動を展開してきました。その結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。

売上高は、半導体分野顧客の投資抑制による影響が期初の想定より長期化したものの、需要の高いエレクトロニクス分野顧客や金融分野顧客等の他産業分野顧客へリソースを柔軟にシフトすることにより、前年同期並みの142億24百万円となりました。

利益については、半導体メモリ産業の市況悪化の影響を受けたことにより同産業分野での売上減少はあったものの、ポートフォリオ経営のもと他産業分野顧客へのシフト等により、営業利益は9億97百万円、経常利益は10億61百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6億96百万円となりました。

連結会計の適用に伴い、一定期間において顧客関連資産及びのれんの償却費用が計上されることとなります。比較可能性を担保するための指標として、当連結会計年度におけるEBITDA(※2)は12億28百万円、EBITDAマージン(※3)は8.6%となりました。参考値として、前連結会計年度のEBITDAは12億7百万円、EBITDAマージンは8.5%となります。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりです。

システム開発事業については、エレクトロニクス分野顧客における開発案件が対前期比で10%を超えて増加したものの、主要顧客である半導体分野顧客の開発案件受注が減少したことにより、売上高は86億45百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益は14億47百万円(同2.4%減)となりました。

インフラサービス事業については、システム開発事業と同じく半導体分野顧客に対するサービス提供が減少したものの、金融分野顧客、エレクトロニクス分野顧客においてそれぞれ12%程度増加したことにより、売上高は55億66百万円(同2.7%増)、セグメント利益は9億25百万円(同11.0%増)となりました。

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しています。

2.セグメント利益については、全社費用等の配分前で記載しています。

※1.Quest Vision2030:当社のウェブページをご参照ください。

https://www.quest.co.jp/irinfo/quest_vision2030/

2.EBITDA:税金等調整前当期純利益+支払利息+減価償却費+顧客関連資産償却費+のれん償却費

3.EBITDAマージン:EBITDA÷売上高

 

(2) 生産、受注及び販売の実績

 ① 生産実績

当社は、プロジェクトごとに作業完了した業務につき、顧客の検収書あるいは当社の完了報告書に基づき売上計上しています。このため、販売実績のほとんどが生産実績であることから、生産実績の記載を省略しています。

 

 

 ② 受注実績

当連結会計年度の受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システム開発

8,552,769

97.7

2,021,449

95.6

 

(注) 1.システム開発セグメント以外のセグメントについては、受注に該当する取引形態に相当しないため、記載していません。

2.受注残高は契約金額を記載しています。

 

 ③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

システム開発

8,645,095

△1.4

インフラサービス

5,566,279

2.7

その他

13,558

△20.1

合計

14,224,993

0.2

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しています。

2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商品販売事業を含んでいます。

 

 ④ 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

キオクシア株式会社

3,470,070

24.4

2,912,913

20.5

 

 

(3) 財政状態

<資産>

当連結会計年度末における資産の残高は94億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億18百万円増加しました。これは主に現金及び預金が2億55百万円増加したこと、退職給付に係る資産が2億51百万円増加したこと、投資有価証券が1億75百万円減少したこと等によるものです。

<負債>

当連結会計年度末における負債の残高は26億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億3百万円減少しました。これは主に買掛金が43百万円減少したこと、繰延税金負債が20百万円減少したこと等によるものです。

<純資産>

当連結会計年度末における純資産の残高は67億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億21百万円増加しました。これは主に利益剰余金が4億50百万円増加したこと、退職給付に係る調整累計額が59百万円増加したこと等によるものです。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は31億14百万円となり、前連結会計年度末と比較し、4億55百万円増加しました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動の結果、7億9百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益10億56百万円、法人税等の支払額3億42百万円、売上債権及び契約資産の増加による資金の減少1億91百万円、賞与引当金の増加による資金の増加69百万円によるものです。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動の結果、2百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億8百万円、投資有価証券の売却による収入1億11百万円、敷金及び保証金の回収による収入1億1百万円等によるものです。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動の結果、2億51百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払額2億45百万円によるものです。

 

当社グループは財務の安全性を重視するとともに、銀行借入に依存しない経営を継続しています。資金の運用は短期的な預金等に限定するとともに、運転資金については内部資金により調達することを原則としています。当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループの運転資金の需要は、人件費や外注費等の営業費用によるものがその多くを占めていますが、これらの運転資金の需要は、主に営業活動によるキャッシュ・フロー等によりまかなっています。また、設備投資資金等についても、現金及び預金を使用することとしており、安全性を重視しつつも効率的な資金運用を目指しています。当連結会計年度末における資金は、資産合計の32.9%を占めており、また流動比率は301.9%であることから、十分な流動性を確保しています。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

2025年3月期においては、賃金上昇により個人消費が持ち直しに転じ、緩やかな景気回復が期待される一方、為替動向やエネルギー資源・原材料価格の高騰等の影響が懸念され、今後も先行き不透明な状態が続くと予測されます。

また、当社グループの属する情報サービス業界においては、生成AIやIoT等のビジネス活用やレガシーシステムの刷新といったDX推進の動きは加速し、デジタル関連投資は引き続き増加基調となることが見込まれます。一方で、ITエンジニアを中心としたデジタル人材の不足は深刻化しており、より高度なスキルを有する人材を確保することが一層重要になります。

当社グループは、2020年に策定した中長期計画「Quest Vision2030」に沿って、毎年、PDCAサイクルを回してきました。結果、第1期・中期計画(2021-23年度)の最終年度(2023年度)は売上高及び各段階利益等、当初計画を大幅に上回ることとなりました。

2024年4月より開始した第2期・中期経営計画(2024-26年度)では、高収益体質への変革、成長に向けた未来投資の実行を軸に「Quest Vision2030」の当初目標の上方修正とロードマップの見直しを行いました。第2期・中期経営計画(2024-26年度)の初年度となる2025年3月期の連結業績見通しについては、売上高150億円、営業利益10億50百万円、経常利益10億90百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7億20百万円を予想しています。

 

 (注) 業績予想につきましては、本資料作成日時点で入手可能な情報に基づいて当社で判断したものであり、実際の業績がこれらの予想数値と異なる場合があります。