ポラリス・ホールディングス株式会社

ブランドなど:バリュー・ザ・ホテルKOKO HOTELベストウェスタン
サービス業ホテルスタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00521 Japan GAAP

売上高

225.5億 円

前期

70.2億 円

前期比

321.3%

時価総額

284.3億 円

株価

229 (07/16)

発行済株式数

124,133,889

EPS(実績)

26.56 円

PER(実績)

8.62 倍

平均給与

555.8万 円

前期

495.5万 円

前期比

112.2%

平均年齢(勤続年数)

43.3歳(3.3年)

従業員数

40人(連結:486人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社及び子会社22社で構成され、ホテル事業、不動産事業を主な内容とする事業活動を展開しております。

(1)ホテル事業

① マネジメント事業

オーナー所有のホテル等を一括借上し運営を行っております。

② オペレーション事業

ホテルの運営を受託し運営を行っております。

③ コンサルタント事業

開業指導や既存案件の改善を行っております。

④ フランチャイズ事業

ベストウェスタンホテルのフランチャイズ加盟業務を行っております。

 

(2)不動産事業

① 不動産賃貸事業

事務所用ビル、マンション等の賃貸・運営を行っております。

② 不動産売買事業

事務所用ビル、マンション等の売買・仲介等を行っております。

③ 不動産開発事業

不動産開発に伴う情報収集、調査、企画分析・建築等を行っております。

④ 不動産投資事業

信託受益権を保有するSPCに、匿名組合出資を行っております。

⑤ 不動産管理事業

事務所用ビル等の不動産価値を高める運営管理事業を受託しております。

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

a.連結業績

(単位:百万円)

前期

(2023年3月期)

当期

(2024年3月期)

増減率

売上高

7,018

22,545

+221.3%

営業利益

3

3,382

(注)

経常利益

△215

2,609

親会社株主に帰属する

当期純利益

534

3,297

+517.2%

(注)増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。

 

 当連結会計年度におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に変更され、社会活動の正常化が更に進みました。

 当社グループのメイン事業であるホテル業界におきましては、円安による国内旅行へのシフト、入国制限の大幅な緩和による訪日外客数の回復により、国内宿泊者数及び外国人宿泊者数はともに新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前の水準に戻りつつあります。観光庁が公表している宿泊旅行統計調査によると、2023年・年間速報値は、国内全体の延べ宿泊者数は5億9,275万人泊(2019年比△0.5%、前年比+31.6%)、その内訳として日本人延べ宿泊者数が4億7,842万人泊(2019年比△0.4%、前年比+10.2%)、外国人延べ宿泊者数が1億1,434万人泊(2019年比△1.1%、前年比+592.8%)となっております。また、2024年1月第2次速報は、国内全体の延べ宿泊者数は4,565万人泊(2019年同月比+6.9%、前年同月比+15.6%)、2024年2月第2次速報は、国内全体の延べ宿泊者数は4,785万人泊(2019年同月比+9.9%、前年同月比+16.3%)となり、2019年同月比の水準を大きく上回っております。

 このような環境下において、当連結会計年度における経営成績は、売上高22,545百万円(内、国内売上高20,415百万円、海外売上高2,130百万円)、営業利益3,382百万円(内、国内営業利益3,203百万円、海外営業利益 180百万円)となりました。主な要因は、「b.セグメント別業績」に記載のとおりであります。

 経常利益2,609百万円(内、国内経常利益2,910百万円、海外経常利益△301百万円)となりました。海外事業においては、Red Planet Hotels Manila Corporationに係る借入コストの増加等により、当連結会計年度において支払利息653百万円を計上しております。

 親会社株主に帰属する当期純利益3,297百万円(内、国内親会社株主に帰属する当期純利益3,370百万円、海外親会社株主に帰属する当期純利益△72百万円)となりました。

 

b.セグメント別業績

<ホテル事業>

(単位:百万円)

前期

(2023年3月期)

当期

(2024年3月期)

増減率

売上高

6,999

14,507

+107.3%

営業利益

221

1,746

+690.3%

 

 ホテル事業は、売上高14,507百万円、営業利益1,746百万円となりました。前連結会計年度末において「Red Planet」ブランドにてフィリピン共和国でリミテッドサービスホテルを所有・運営するRed Planet Holdings(Philippines)Limited及びその子会社を連結子会社化したことにより大幅な増収となりました。当連結会計年度におきましては、引き続きレベニューマネジメントの強化を進めるとともに、新規店舗の出店や収益拡大の施策に積極的に取り組んでまいりました。2023年4月に京都府京都市においてKAYA 京都 二条城 BWシグネチャーコレクションbyベストウェスタン、9月には宮城県仙台市においてKOKO HOTEL 仙台勾当台公園、KOKO HOTEL 仙台駅前South、KOKO HOTEL 仙台駅前West、本年3月には愛知県名古屋市においてベストウェスタンプラス名古屋栄の運営を開始いたしました。また、10月にはフィリピン共和国の首都であるマニラの中心部であるBonifacio Global CityにおいてRed Planet BGC The Fortを開発中であったRed Planet Hotels Manila Corporationの買収を完了し、12月に当ホテルの運営を開始いたしました。また、ベストウェスタンブランド、KOKO HOTELブランドの各ホテルのレストラン営業を再開、コロナ軽症者療養施設となっておりましたKOKO HOTEL 銀座一丁目及びKOKO HOTEL 神戸三宮は2023年4月から、KOKO HOTEL 鹿児島天文館は6月から通常営業に戻り運営を開始しております。更に、KOKO HOTEL 大阪心斎橋、KOKO HOTEL 名古屋栄及びKOKO HOTEL 福岡天神において客室等の改装工事を実施しており、今後の売上向上が期待できます。加えて、ホテルマーケットが持続的に回復している状況を受けて、ホテルの運営ストラクチャ―の変更を行っており、2023年10月からKOKO HOTEL2店舗(神戸三宮、日本橋浜町)の運営を運営委託契約から固定賃料型の賃貸借契約へ、12月からKOKO HOTEL5店舗(札幌駅前、銀座一丁目、広島駅前、福岡天神、鹿児島天文館)の運営を運営委託契約から変動賃料を含む賃貸借契約へ移行し、収益性の更なる向上を図っております。

 

<不動産事業>

(単位:百万円)

前期

(2023年3月期)

当期

(2024年3月期)

増減率

売上高

386

8,318

(注)

営業利益

67

2,324

(注)

(注)増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。

 

 不動産事業は、売上高8,318百万円、営業利益2,324百万円となりました。当連結会計年度においてベストウェスタンプラス福岡天神南及びフィーノホテル札幌大通のホテル2物件を売却したことにより、売上高と営業利益が大幅に増加しております。

 

 当連結会計年度末の当社グループの財政状態は、次のとおりとなりました。

 総資産は、23,208百万円となりました。これは、前連結会計年度末より1,445百万円の減少であります。主な要因は、販売用不動産の減少5,857百万円、建物及び構築物の増加2,730百万円、繰延税金資産の増加337百万円、敷金及び保証金の増加329百万円などによるものであります。

 負債合計は、16,323百万円となりました。これは、前連結会計年度末より5,419百万円の減少であります。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)の減少4,682百万円、社債の減少918百万円などによるものであります。

 純資産合計は、6,885百万円となりました。これは、前連結会計年度末より3,974百万円の増加であります。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などに伴う利益剰余金の増加4,072百万円などによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ848百万円減少し、2,723百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、7,739百万円のプラス(前期は110百万円のマイナス)となりました。主な増加要因は、販売用不動産の減少5,826百万円、税金等調整前当期純利益3,008百万円などによるものであります。主な減少要因は、利息の支払額647百万円、賃貸借契約解約益406百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,659百万円のマイナス(前期は728百万円のマイナス)となりました。増加要因は敷金及び保証金の回収による収入272百万円などによるものであります。主な減少要因は、債権譲受けによる支出937百万円、敷金及び保証金の差入による支出549百万円、有形固定資産の取得による支出235百万円、資産除去債務の履行による支出168百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、6,943百万円のマイナス(前期は2,185百万円のプラス)となりました。主な増加要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入612百万円、短期借入れによる収入450百万円などによるものであります。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出6,406百万円、長期預り金の返還による支出1,061百万円、社債の償還による支出900百万円などによるものであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や事業の状況を勘案の上、将来キャッシュ・フローの状況を把握し資金の管理を行っており、資金需要が生じた場合には、主として金融機関等からの借入れにより資金調達を行う予定であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは、生産業務を行っていないため、生産実績の記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社グループは、売上高に占める受注販売割合の重要性が低いため、受注実績の記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

ホテル事業

14,507

107.3

不動産事業

8,039

(注)2

合計

22,545

221.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(単位:百万円)

前期

(2023年3月期)

当期(注)1

(2024年3月期)

増減率

(注)1

売上高

7,018

14,545

+107.3%

営業利益

3

1,335

(注)2

経常利益

△215

688

親会社株主に帰属する

当期純利益

534

1,376

+157.7%

(注)1.2024年3月期における販売用不動産の売却による影響を除外した数値であります。

2.増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。

 

 当連結会計年度の経営成績は、販売用不動産の売却により売上高8,000百万円、営業利益2,047百万円を不動産事業において計上し大幅な増収増益となりましたが、当該販売用不動産の売却による一時的な影響を除外した場合でも、前連結会計年度対比において増収増益を達成いたしました。これは、当社グループのメイン事業であるホテル事業における業績が好調であったためであり、その要因は、「(1)経営成績等の状況の概要、① 財政状態及び経営成績の状況、b.セグメント別業績、<ホテル事業>」に記載のとおりであります。また、当該販売用不動産の売却に伴い流動資産及び有利子負債は大幅に減少しております。

 財政状態においては、当連結会計年度において、フィリピン共和国においてホテル運営を行うRed Planet Hotels Manila Corporationの全株式を当社の子会社を通じて取得し子会社化したことにより、総資産及び負債は増加しており、その詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。「(1)経営成績等の状況の概要、① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり当連結会計年度における大幅な親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、自己資本比率は前連結会計年度末11.8%から当連結会計年度末29.7%と大幅に改善しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や事業の状況を勘案の上、将来キャッシュ・フローの状況を把握して、資金の管理を行っており、資金需要が生じた場合には、主として金融機関等からの借入れを行っております。上記のとおり、当社グループでは、新規のホテル出店やホテル不動産の取得等に伴う成長資金、運転資金等の資金需要が生じる可能性がありますが、その場合当社グループでは、主として金融機関等からの借入れにより資金調達を行う予定であります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。