売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02998 Japan GAAP

売上高

1,749.0億 円

前期

1,783.3億 円

前期比

98.1%

時価総額

471.9億 円

株価

1,520 (07/12)

発行済株式数

31,042,900

EPS(実績)

51.48 円

PER(実績)

29.53 倍

平均給与

848.3万 円

前期

825.3万 円

前期比

102.8%

平均年齢(勤続年数)

43.1歳(9.1年)

従業員数

215人(連結:3,227人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(アルコニックス株式会社)、連結子会社63社、関連会社5社により構成されており、アルミ、銅、ニッケル、レアメタル・レアアース等の各種製品並びにそれらの原材料の輸出、輸入及び国内取引の業務を行うほか、金属加工を中心とした製造業への事業拡大を行っています。特に近年、製造業のM&A、事業投資に注力した結果、利益面で製造業の比率が飛躍的に高まっており、商社機能と製造業を融合した新しい企業集団の形成が進んでおります。

(1)非鉄金属業界における当社グループの位置付けについて

 当社グループを取り巻く非鉄金属業界は鉱山会社、精錬メーカー、圧延・加工メーカーと各工程に介在する商社で成り立っており、当社グループの事業は大きく区分すると、アルミニウム、銅等のベースメタル製品、並びにレアメタル等の原料から製品を取扱う商社流通事業、及び非鉄金属等を素材とした金属加工と金属加工に絡む装置材料等の製造事業に分けられます。

 これらを体系図で示すと下記の通りとなります。

 

※画像省略しています。

 

(2)当社グループの報告セグメント及びその事業内容

<商社流通>

 「電子機能材事業」は、日本企業が世界をリードする電子材料・部品分野であり、特に、需要が拡大するスマートフォン、タブレット端末、電気自動車並びにハイブリッド車や、IT関連機器等に使用される電子部品、化合物半導体、結晶材料、またこれら材料の生産に不可欠なレアメタル(チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等)の取扱いを行っております。とりわけ当社グループにおけるレアメタルの取扱いは他の企業とは異なり、原料から材料・製品まで一貫して取扱っているのが特徴であります。

 また、新たな商流、分野、素材による成長機会、及びモノづくり支援による成長機会の獲得を目的としてコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)とその運営子会社を設立いたしました。「先端・高成長分野での事業取組機会の確保」「素材、モノづくり分野での当社プレゼンスの拡大」「事業投資から生じる財務収益の取込み」をファンド運営の目的とし、将来有望なスタートアップ企業等に出資してまいります。

 当セグメントには、当社の電子・機能材本部、海外ネットワーク機能としての現地法人のほか、チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等レアメタルに特化し鉱石から地金、中間原料までを一貫して取扱う国内連結子会社(当該子会社は中国及びシンガポールに海外現地法人を設立)に加え、CVC運営子会社とCVCファンドが所属しております。

 

 「アルミ銅事業」は、歴史のある安定成長ビジネスとして多くの優良な取引先・商権を持つ「製品」と、世界的な地球温暖化防止、省エネルギーで脚光をあびる非鉄金属のリサイクル原料、再生原料を手掛ける「原料」が主要な事業であります。「製品」は国内市場においてはすでに成熟しておりますが、世界的な視点でみると自動車、家電、半導体向けの需要増加が見込まれており、将来性のある事業であります。

 当セグメントでは主にアルミ圧延品、伸銅品、及びバルブ部品等の建設資機材の輸出、三国間取引及び国内取引を中心に事業を展開しております。一方、「原料分野」は自動車業界の軽量化に伴うアルミリサイクル原料の需要増加、環境問題に端を発した各リサイクル法の制定という事業環境を背景に市場規模が拡大傾向にあるアルミ、銅スクラップ、アルミ再生地金を手掛ける他、マグネシウム地金や金属珪素の取扱いも行っております。

 当セグメントは当社の軽金属・銅製品・チタン本部、非鉄原料・産業資材本部、海外ネットワーク機能としての現地法人、国内流通・問屋機能を有する流通子会社の他、スクラップヤードを保有し非鉄スクラップリサイクルを手掛ける国内連結子会社が所属しております。

<製造>

 「装置材料事業」は、非鉄金属の総合企業を目指した積極的なM&Aの推進により当社グループに加わった製造子会社群で構成されており、収益の柱として成長を続ける「製造」分野の一つであります。当セグメントにおける主な製品並びに製造子会社は次の通りでありますが、特に海外を中心に当社の企画力・販売力とのシナジーによる事業拡大を目指しております。

・めっき材料

 海外連結子会社であるUNIVERTICAL HOLDINGS INC.の主要製品であります。米国が本社でありますが中国にも生産拠点を持ち、主要製品である銅・ニッケルアノードのほか、硫酸ニッケル等のめっき用化成品を製造し、自動車及びエレクトロニクスの巨大市場である米国並びに中国を中心に世界の約20か国で販売を展開しております。

・溶接材料

 国内連結子会社である東海溶業株式会社の主要製品であります。愛知県に生産拠点を持ち、自動車製造用金型の補修材料の製造販売のほか溶接・溶射施工というニッチな分野において国内大手自動車メーカー等を取引先に持ち、業界内で高い地位を確保する他、海外自動車関連メーカー向けにも輸出販売を行っております。

・非破壊検査装置及びマーキング装置

 国内連結子会社であるマークテック株式会社の主要製品であります。同社の手掛ける両製品は国内ではトップシェアを誇り、千葉県に生産拠点を構えて主に大手自動車、鉄鋼、重工メーカー向けに装置の製造・販売に加え、装置の稼働時に使用する探傷剤、インク等の消耗品販売からメンテナンスまで一貫して提供しています。また同社は韓国・中国・タイにも製造拠点を持ちグローバルな事業展開をしております。

・カシューパーティクル(ブレーキ摩擦材)及びカシュー応用製品

 国内連結子会社である東北化工株式会社の主要製品であります。同社は、栃木県那須烏山市に生産拠点を構える摩擦調整材、電波吸収体、機能性インク等を製造するメーカーであります。主要製品であるカシューパーティクルは天然由来の素材であり摩擦安定性、耐摩耗性の向上等において自動車・二輪車のブレーキ・クラッチ並びに高性能自転車、鉄道用制輪子等の摩擦材に不可欠な材料であります。同社は独自ノウハウと技術開発力を梃子に、高機能摩擦調整材等を国内主要ブレーキ摩擦材メーカーに納入しております。

・一般産業機械並びに自動車向け小型モータ用カーボンブラシ

 国内連結子会社である株式会社富士カーボン製造所の主要製品であります。同社は一般産業用小型モーター等に使用するカーボンブラシを製造するメーカーであります。電動工具から自動車まで幅広く使用される小型モーターの基幹部品であるカーボンブラシの独自ノウハウと技術力を強みに国内有数のシェアを誇る他、同社は創業後の早い段階から海外進出を果たし、現在では中国、台湾、ベトナムに主力生産拠点を構えており、海外拠点をメインに収益をあげるビジネスモデルを展開しております。

 「金属加工事業」は、国内有数の製造設備と熟練した人材による優れた技術力により生み出された加工部品がスマートフォン・タブレット端末、半導体製造装置、自動車、航空・宇宙分野等におけるコア部品として使用され高い評価を受けている事業であります。当セグメントにおける主な製品並びに製造子会社は次の通りであります。

 

・精密切削加工部品

 国内連結子会社である株式会社大川電機製作所の主要製品であります。福島県に生産拠点を持ち、アルミ素材の他、チタン・モリブデンなどの難削材の切削加工を行っております。従来は通信機器向け機構部品の加工が主でしたが、複数の大型加工設備を保有していることから、最近では大型・高精密が要求される半導体製造装置、有機EL製造装置部品等の受注が増加、これら需要増に対し第2工場の増設や第3工場の建設による生産能力増加の対応を行っております。

・精密研削加工部品

 国内連結子会社の大羽精研株式会社の主要製品であります。愛知県に本社及び生産拠点を有し、半導体、自動車、産業機械関連分野における製造装置部品の高精密、高精細研削加工部品の製造を得意としております。特に同社の主要製品であるチップマウンター(表面実装機)向けノズル部品は、その高い技術力が認められ当社グループの収益に寄与しております。また同社は、これら培った精密加工技術を元に自動車向け試作部品並びに小ロット量産品の製造を事業の第2の柱とすべく取り組んでおります。

・自動車向け精密プレス部品

 国内連結子会社の株式会社富士プレスの主要製品であります。愛知県に本社及び生産拠点、福岡県に製造事業所を有し、主に自動車パワートレイン系精密プレス部品の製造を行っております。特に自動車メーカーの厳格な納期管理に対応した生産管理体制、技術面における冷間鍛造、並びに精密絞り加工技術による高精度・高難度加工を強みとしており、同社の先進性と技術力が主要取引先である国内大手自動車部品メーカーから高く評価されております。また海外連結子会社であるFUJI ALCONIX MEXICO S.A.de C.V.(株式会社富士プレス80%、当社20%)をメキシコに設置し、自動車部品生産の集積地であるメキシコから北米並びに中米に向けて事業拡大を推進しております。

・空調機器向け金属加工部品

 国内連結子会社の株式会社富士根産業の主要製品であります。静岡県に本社及び生産拠点を有し、主にビル、冷凍設備、及び半導体設備向け空調機器用配管部品の製造を行っております。特に当該連結子会社の製品が使用される業務用パッケージエアコン(PAC)の主要部品であるタンク部品の製造加工においては業界でも強みを有しております。また、当社は同社の発行済株式のうち95%を保有し、残り5%については、当社グループの取引先で西日本地区の大手空調配管部品メーカーである千代田空調機器株式会社が資本参加をしております。今後、両社の協業関係構築を推進することで、原材料共通化や生産効率性の向上、及び技術交流等により新規製品分野への開拓を進める他、当該連結子会社の海外加工拠点(タイ)を活用し、当社の商社機能を融合した、金属加工分野におけるグローバル事業展開を加速してまいります。

・端子コネクター向け精密プレス部品

 国内連結子会社のジュピター工業株式会社の主要製品であります。岩手県宮古市に生産拠点を構え精密コネクタ金属端子部品のプレス加工、及びプレス金型の設計並びに製作を行なっております。主要製品はスマートフォン、タブレット等のデジタルモバイル製品等の民生機器向け高性能精密コネクタ金属端子部品であり、また射出成形によるコネクタといった関連部品の製造も手掛けております。同社の得意先は最終製品向け大手有力電子部品メーカーであり、複雑かつ納期管理が厳しい電子部品・半導体関連のサプライチェーンにおいて、当該会社は独自で培った高い技術力及び確立された開発・量産体制を駆使し製品の安定供給に貢献し顧客から主力ベンダーの一つとして高い評価を得ております。

・車載用リチウムイオン電池向け金属プレス部品

 国内連結子会社の株式会社ソーデナガノの主要製品であります。長野県岡谷市に生産拠点を構え金属精密プレス部品の製造、及び金型設計製作等を行なっております。当該会社は主要製品であるリチウムイオン電池用機構部品の製造において多くの特許と意匠を保有し、これに裏付けされた高精度・高速プレス加工を可能にする高い技術力と、充実した加工設備により確立された量産体制、及び徹底した品質管理を強みに、主要取引先である国内大手電池メーカーと強固な取引関係を形成する等、顧客から高い評価を得ております。

 当社グループ内の国内外プレス専業会社3社は「総合プレス加工グループ」を形成することで、各社における技術的優位性と不得手分野における補完体制をミックスし、顧客からの多種多様なニーズに対応することで新たな商流の開拓が可能となります。この他、グループ各社での技術交流やノウハウの共有により、グループ全体でのコスト競争力、生産効率性の向上が見込まれ、この結果、高いシナジー効果が期待されます。

 

当社グループの報告セグメントにおける主な取扱品並びに製品と所属する主要連結子会社は次のとおりであります。

セグメントの名称

主要取扱商品

主要連結子会社

商社流通

電子機能材

・半導体、エレクトロニクス関連材料としての化合物半導体

・プリント配線基板、バッテリー等の電子材料

・二次電池用ニッケル製品

・チタン、タングステン、モリブデン、ガリウム、インジウム等のレアメタル及びレアアース

 

アドバンスト マテリアル
ジャパン株式会社

ALCONIX USA,INC.,

ALCONIX HONGKONG CORP.,LTD.

ALCONIX(TAIWAN)CORPORATION

HONG KONG ANDEX ELECTRONIC MATERIAL CO.,LTD.

アルコニックスベンチャーズ株式会社

アルミ銅

・アルミニウム製品(圧延品、押出材、鋳鍛造品、飲料缶、箔 等)

・伸銅品(板・条・管の展伸材、加工品、部品 等)

・アルミニウム二次合金地金及び非鉄スクラップ(アルミ、銅、特金、廃家電 等)

・金属珪素、亜鉛合金塊、マグネシウム地金等

・各種配管機材及び素形材等

・アルミダイカスト製品、金型、鋳物製品等

・金属建具工事、ビル・マンションのリニューアル、リフォーム工事等

・発電設備、化学工業機器等に使用されるチタン、ニッケル製品

林金属株式会社

アルコニックス・三高株式会社

平和金属株式会社

アルミ銅センター株式会社

ALCONIX(SHANGHAI)CORP.

ALCONIX(MALAYSIA)SDN.BHD.

ALCONIX VIETNAM CO.,LTD.

ALCONIX(THAILAND)LTD.

ALCONIX LOGISTICS(THAILAND)LTD.

ALCONIX KOREA CORPORATION

ALCONIX EUROPE GMBH

ACメタルズ株式会社

製  造

装置材料

・銅、ニッケルめっき材料及び関連化学品

・非破壊検査装置、マーキング装置及び関連消耗品

・金型用肉盛溶接棒、溶射施工

・カシュー樹脂(ブレーキ摩擦材等)及びカシュー応用製品並びに電波吸収体

・一般産業用並びに自動車用小型モーター向けカーボンブラシ

UNIVERTICAL HOLDINGS INC.

東海溶業株式会社

アルコニックス・エムティ

株式会社

アルコニックス・東北化工

株式会社

富士カーボン製造所株式会社

金属加工

・アルミ、チタン等軽合金の通信機器等用精密機構部品

・半導体用表面実装機(チップマウンター)、及び自動車、産業機械関連製造装置用精密研削加工部品

・自動車向け精密プレス金型及びプレス部品

・空調機器及び自動車部品等の金属加工部品

・精密コネクタ金属端子部品のプレス部品

・リチウムイオン電池及びHDD用部品のプレス加工、切削加工部品

株式会社大川電機製作所

大羽精研株式会社

株式会社富士プレス

FUJI ALCONIX MEXICO S.A.de C.V.

株式会社富士根産業

ジュピター工業株式会社

株式会社ソーデナガノ

Soode Kansas Corporation

 

 

 また、事業の系統図によって示すと、次のとおりであります

※画像省略しています。

 

 

24/06/20

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.業績等の概要

(1)業績

当連結会計年度における世界規模の経済情勢では、中国経済における減速、とりわけ不動産業界の低迷、人的資本コストの上昇、各国通貨の金利上昇、中東情勢悪化に伴う物流費用の上昇などが、当社グループの経営に影響を及ぼす要因となりました。

また、当社グループとして関与が深い業界、市場においては、2023年暦年の日本国内自動車生産が回復し、前年比増加となった一方で、2022年後半から減速傾向が顕著になった半導体世界販売は、2023年10月に前年同月比増に転じるまで調整局面が続き、半導体製造・実装装置の出荷にも影響を与えました。また、中国経済の動向などを反映して非鉄金属相場は当期を通じておしなべて低水準で推移し、伸銅品・アルミ圧延品の国内出荷量は2年以上にわたり前年同月を下回り続けている状況にあります。

このような環境のもと、当社グループの当期売上高は、アルミ銅事業、装置材料事業、金属加工事業の3セグメントにおいて自動車関連取引増加などの要因により前期比増となった一方で、電子機能材事業セグメントにおいてニッケルなどの原料取引が低調で前期比減となり、全体では前期比減となりました。

段階利益においては、金属加工事業セグメントにおいては自動車関連取引などが寄与して経常利益が前期比増となった一方で、電子機能材事業、アルミ銅事業、装置材料事業の3セグメントにおいては、原価上昇分の価格への転嫁遅れなどの要因により経常利益が前期比減となり、全体では営業利益、経常利益ともに前期比減となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、2024年4月23日開示の通り、連結子会社の日商有色貿易(上海)有限公司が保有する現地建設資材製造会社向け売掛債権の貸倒引当処理を行ったこと、連結子会社の株式会社富士カーボン製造所における事業構造改善費用を認識したことにより計1,999百万円の特別損失を計上したことなどが要因となり、前期比減となりました。

 

当連結会計年度における主な経営成績は次の通りであります。

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比増減額

(百万円)

前期比増減率

(%)

売上高

178,333

174,901

△3,431

△1.9

営業利益

8,393

5,463

△2,929

△34.9

経常利益

8,176

5,447

△2,729

△33.4

親会社株主に帰属する

当期純利益

5,488

1,598

△3,890

△70.9

 

当連結会計年度におけるセグメントの業績は次の通りであります。また、各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比増減額

(百万円)

前期比増減率

(%)

商社流通

-電子機能材

売上高

42,161

32,321

△9,839

△23.3

セグメント利益

3,601

1,740

△1,860

△51.7

商社流通

-アルミ銅

売上高

66,804

71,940

5,135

7.7

セグメント利益

1,171

300

△870

△74.4

製造

-装置材料

売上高

42,464

43,252

788

1.9

セグメント利益

998

955

△43

△4.4

製造

-金属加工

売上高

29,715

31,863

2,147

7.2

セグメント利益

2,416

2,465

49

2.1

 

商社流通-電子機能材事業

 本セグメントの売上高は、ニッケルなどの原料取引が関連需要減少とそれに伴う客先での在庫調整が主要因となり、前期比減となりました。本セグメントの経常利益は、ニッケル相場の低迷による収益率の低下、IT端末機器需要の回復遅延が二次電池材料取引に及ぼした影響や、年間を通じて低調だったレアアース取引などが追加要因となり、前期比減となりました。

 

商社流通-アルミ銅事業

 本セグメントの売上高は、日本国内の自動車生産が回復したことにより、同用途のアルミ地金、アルミ圧延品・加工品などの取引が増加して前期比増となりました。一方で本セグメントの経常利益は、非鉄金属相場が低水準で推移したことにより原料取引の収益率が低下したこと、一部製品取引における金利上昇などの費用増加分の販売価格への転嫁遅れが要因となり、前期比減となりました。

 

製造-装置材料事業

 本セグメントの売上高は、非破壊検査用材料、溶接棒、カシュー製品などの販売が、日本国内の自動車生産回復による恩恵を受け、前期比増となりました。一方で本セグメントの経常利益は、中国市場におけるカーボンブラシ販売が低調だったこと、一部製品における製造原価上昇分の販売価格への転嫁遅れなどが要因となり、前期比減となりました。

 

製造-金属加工事業

 本セグメントの売上高と経常利益は、国内自動車生産回復により、精密プレス事業会社の車載部品の販売が好調だったことに加え、当期に初めて通期連結対象となった精密プレス事業会社の売上・収益が寄与して、いずれも前期比増となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,093百万円減少し、19,721百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

キャッシュ・フローの状況

 営業活動による
キャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは15,215百万円の増加(前期比14,988百万円の増加)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益3,826百万円、のれん償却を含む減価償却費等4,789百万円、及び売上債権の減少額3,448百万円、仕入債務の増加額2,896百万円であります。また主な減少要因は法人税等の支払額3,452百万円、利息の支払額1,112百万円であります。

 投資活動による
キャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは2,622百万円の減少(前期比4,422百万円の増加)となりました。主な増加要因は投資有価証券の売却による収入1,625百万円であります。また主な減少要因は製造子会社を中心とした設備増強に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出3,444百万円、及び投資有価証券の取得による支出466百万円であります。

 財務活動による
キャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは19,281百万円の減少(前期比25,177百万円の減少)となりました。主な減少要因は短期借入金の純減少額15,704百万円、及び長期借入金の純減少額1,567百万円、及び配当金の支払額1,663百万円であります。

 

(3)仕入及び販売の実績

①仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

電子機能材事業

25,468

66.9

アルミ銅事業

63,401

106.3

装置材料事業

28,568

98.4

金属加工事業

15,091

106.6

合計

132,529

94.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は実際仕入価格によっております。

 

②販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

電子機能材事業

30,144

72.8

アルミ銅事業

70,561

107.1

装置材料事業

42,672

102.1

金属加工事業

31,523

107.7

合計

174,901

98.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度において総販売実績販売比率が10%を超過する販売先はありません。

 

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

・財政状態

① 流動資産

当連結会計年度における流動資産は132,549百万円であり、前連結会計年度末比11,662百万円の減少となりました。主な内訳は現金及び預金の減少5,521百万円、受取手形及び売掛金の減少5,561百万円、及び棚卸資産の減少180百万円であります。

② 固定資産

当連結会計年度における固定資産は50,340百万円であり、前連結会計年度末比2,662百万円の増加となりました。主な内訳は、有形固定資産の減少255百万円、無形固定資産の減少664百万円、及び投資その他の資産の増加3,583百万円であります。

③ 流動負債

当連結会計年度における流動負債は89,693百万円であり、前連結会計年度末比10,654百万円の減少となりました。主な内訳は短期借入金の減少15,036百万円、支払手形及び買掛金の増加2,282百万円、及び1年内返済予定の長期借入金の増加1,066百万円であります。

④ 固定負債

当連結会計年度における固定負債は26,846百万円であり、前連結会計年度末比1,648百万円の減少となりました。主な内訳は長期借入金の減少2,577百万円であります。

⑤ 純資産

当連結会計年度における純資産は66,350百万円であり、前連結会計年度末比3,302百万円の増加となりました。主な内訳は利益剰余金の減少65百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,649百万円、為替換算調整勘定の増加1,582百万円であります。

・経営成績

① 売上高

アルミ銅事業、装置材料事業、金属加工事業の3セグメントにおいて自動車関連取引増加などの要因により前期比増となった一方で、電子機能材セグメントにおいてニッケルなどの原料取引が低調で前期比減となり、全体では前期比減となりました。この結果、当連結会計年度における売上高は174,901百万円(前期比1.9%減少)となりました。

② 売上総利益

エネルギー高騰などの原価上昇分の価格転嫁への遅れなどの要因により、当連結会計年度における売上総利益は22,921百万円(前期比8.6%減少)となりました。

③ 販売費及び一般管理費

人件費の上昇などの要因により、当連結会計年度における販売費及び一般管理費は17,457百万円(前期比4.6%増加)となりました。

④ 営業利益

 上記の結果、当連結会計年度における営業利益は5,463百万円(前期比34.9%減少)となりました。

⑤ 営業外収益、営業外費用

受取配当金の増加等がありましたが、支払利息の増加等により営業外収支(営業外収益-営業外費用)は16百万円の支出超となりました。(前期は216百万円の支出超)。

⑥ 経常利益

上記の結果、当連結会計年度における経常利益は5,447百万円(前期比33.4%減少)となりました。

 

⑦ 特別利益、特別損失

投資有価証券売却益、及び助成金収入等の特別利益530百万円を計上する一方、貸倒引当金繰入額、及び事業構造改善費用等の特別損失2,150百万円を計上いたしました。

⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益3,826百万円から法人税等2,175百万円、非支配株主に帰属する当期純利益52百万円を差引き、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,598百万円(前期比70.9%減少)となりました。