E01462 Japan GAAP
前期
187.4億 円
前期比
110.0%
株価
1,462 (05/02)
発行済株式数
8,745,408
EPS(実績)
159.62 円
PER(実績)
9.16 倍
前期
529.5万 円
前期比
98.8%
平均年齢(勤続年数)
40.8歳(13.3年)
従業員数
335人(連結:627人)
当社グループは、当社、子会社12社、関連会社1社により構成され、アンカー、ドリル、ファスナー等の製造・販売及び耐震補強事業、各種維持・保全事業、太陽光関連事業等を担う「ファスニング事業」、FRPシート関連及び各種測定器、電動油圧工具等の製造・販売、電子プリント基板の製造・販売、並びに包装・物流関連機器の製造・輸入・販売を担う「機能材事業」を主な事業として取り組んでおります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分はセグメントの区分と同一であります。
(1) ファスニング事業
あと施工アンカーを中心とするドリル、ファスナー等の建設資材の企画開発・原材料調達から製造・販売・施工ツールに至る一貫した価値を創造し、顧客に提供しております。また、耐震補強事業、各種維持・保全事業、太陽光関連事業の工事関連の施工管理を行っております。
① あと施工アンカー
あと施工アンカーとは、コンクリートに何かを取り付ける(または固定する)ときに使用される、言わばコンクリート用のねじや釘のようなものであります。コンクリートが固まった後にドリルで孔をあけ、あとからモノを固定するので「あと施工アンカー」と呼ばれます。あと施工アンカーは、その性質により金属系アンカーと接着系アンカー、その他(プラスチック系等)のアンカーに分類されます。その用途は、高層ビルや工場等の建築物から、ダム・橋梁・高速道路といった土木構造物、さらには内外装の取付けから照明器具の取付けに至るまで幅広く多岐にわたります。
② ドリル
アンカーの用途に応じて締結機能を最大限に引き出すための各種ドリルを製造すると共に、配管等を通すために大きな孔を開ける大口径ドリルを取り扱っております。
③ ファスナー
壁や屋根を取り付ける際のドリルねじ(留め具)を、当社では「軽量物ファスナー」と総称しております。建物の美観を保つ上で欠かせないファスナー自体の品質と、作業効率を追求した製品を取り扱っております。
④ 耐震補強事業
あと施工アンカーをはじめとする締結技術を応用して、各種構造物の耐震補強工法等に活用しております。当社では、材料や施工工具の選定・施工方法等のアドバイスと、製商品の供給から施工管理まで、幅広いサービスを有資格者が提供しております。
⑤ 太陽光関連事業
ソーラーパネルを設置する際に、あと施工アンカーをはじめとする締結技術を応用し、架台をコンクリート陸屋根や地盤に安全に留め付ける工法を開発しました。当社では、施工指導と共に施工管理をしております。
(2) 機能材事業
紫外線を照射して硬化する繊維強化プラスチック(FRP :Fiber-Reinforced Plastics) 製のシート関連及び電動油圧工具等の製造・販売、アルコール検知器等の製造・販売及び車両の表示板や観測機、コンピューター周辺機器・通信機器向けの電子プリント基板の製造・販売、並びに包装・物流関連機器の製造・輸入・販売を行っております。電動油圧工具は、株式会社IKK(連結子会社)において、鉄筋カッターやベンダー等の製造・販売を行っております。電子プリント基板は、株式会社スイコー(同)及び浦和電研株式会社(同)において、設計からマウントまでの一貫製造、販売を行っております。包装・物流関連機器は、成光産業株式会社(同)において、主にプラスチック成形機及び包装機の輸入・販売を行っております。
※報告セグメント対象外
株式会社イーオプティマイズ(非連結子会社)
販売促進ツールの制作や、IT関連のシステム販売を行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症への各種政策の効果もあり、社会経済活動の正常化が進み、景気持ち直しの動きが見られる一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー価格の高騰や、急激な円安の進行による物価高騰が景気を下振れさせる懸念もあり、依然として、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが関連する建設市場におきましては、インフラ整備を中心とした一定水準の需要に支えられて底堅く推移する一方、長期にわたる建設技能労働者の不足や設備投資抑制の影響に加え、鋼材価格が高騰するなど厳しい状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループにおきましては、2022年3月期よりスタートした「S.T.G Vision2023」“私たちは、独自の技術とサービスに磨きをかけ、安全・安心の価値を追究して、社会に役立つ集団となります”(最終年度2024年3月期)のもと、「人財育成」、「全体最適化」、「新事業創出」をはじめとした経営課題への取組みを通じて、企業価値の向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は20,604百万円(前連結会計年度比10.0%増)、営業利益1,978百万円(同15.3%増)、経常利益1,948百万円(同14.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,395百万円(同30.2%増)となりました。
各セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
・ ファスニング事業
当社の主力製品であるあと施工アンカーの販売が前年を上回る水準で推移したほか、完成工事高が好調に推移いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は15,988百万円(前連結会計年度比12.6%増)、セグメント利益は2,267百万円(同12.1%増)となりました。
・ 機能材事業
電動油圧工具関連の販売は、国内においては前年を若干下回る水準で推移いたしましたが、海外販売が回復したことで前年を上回りました。また、FRPシート関連、包装・物流機器関連の販売は前年を下回った一方、アルコール検知器関連、電子基板関連の販売は前年を上回りました。
この結果、当セグメントの売上高は4,615百万円(同1.8%増)、セグメント利益は625百万円(同14.3%増)となりました。
b. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,625百万円(8.4%)増加し、20,908百万円となりました。流動資産は同1,289百万円(10.9%)増加の13,094百万円、固定資産は同335百万円(4.5%)増加の7,813百万円となりました。増加の主な要因は、受取手形の増加が109百万円、商品及び製品の増加が937百万円、仕掛品の増加が117百万円、原材料及び貯蔵品の増加が345百万円、建物及び構築物の増加が678百万円となった一方、建設仮勘定の減少が342百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して264百万円(5.5%)増加の5,038百万円となりました。流動負債は同31百万円(1.0%)増加の3,067百万円、固定負債は同233百万円(13.4%)増加の1,970百万円となりました。増加の主な要因は、短期借入金の増加が149百万円、長期借入金の増加が202百万円となった一方、支払手形及び買掛金の減少が197百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、15,870百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,360百万円(9.4%)の増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加が1,175百万円、為替換算調整勘定の増加が153百万円となったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して35百万円 (1.5%)減少し、当連結会計年度末には2,299百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、308百万円の増加(前連結会計年度1,317百万円の増加)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1,970百万円に加え、減価償却費が317百万円となった一方、棚卸資産の増加額が1,295百万円、仕入債務の減少額が194百万円、法人税等の支払額が560百万円となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、519百万円の減少(前連結会計年度は833百万円の減少)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出が613百万円となったことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、116百万円の増加(前連結会計年度は523百万円の減少)となりました。これは主として短期借入金の増加額が150百万円、長期借入れによる収入が400百万円となった一方、長期借入金の返済による支出が203百万円、配当金の支払額が219百万円となったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっております。
b. 受注状況
当社グループは、主に需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。当社グループの連結財務諸表作成に当たっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を使用することが必要となります。当社グループは、過去の実績値・状況等を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら、これらの見積り、予測は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して1,868百万円(10.0%)増加し20,604百万円となりました。これは主として、あと施工アンカーの販売が増加したこと及び、完成工事高が増加したことによるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度と比較して438百万円(7.6%)増加し6,207百万円となりました。これは、あと施工アンカーの販売が増加したこと及び、完成工事高が増加したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、給料及び手当、賞与等人件費の増加により、前連結会計年度と比較して175百万円(4.3%)増加の4,228百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較して262百万円(15.3%)増加し1,978百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度と比較して2百万円(2.7%)減少し94百万円となりました。当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度と比較して8百万円(7.7%)増加し124百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比較して250百万円(14.8%)増加し1,948百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益等により、前連結会計年度と比較して17百万円(222.4%)増加し25百万円となりました。当連結会計年度の特別損失は、固定資産除却損等により、前連結会計年度と比較して134百万円減少の3百万円となりました。(前連結会計年度は138百万円)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して324百万円 (30.2%)増加し1,395百万円となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度(以下、「当期」という)末の総資産は、前連結会計年度(以下、「前期」という)末比1,625百万円(8.4%)増加し、20,908百万円となりました。
流動資産は同1,289百万円(10.9%)増加の13,094百万円、固定資産は同335百万円(4.5%)増加の7,813百万円となりました。増加の主な要因は、受取手形の増加が109百万円、商品及び製品の増加が937百万円、仕掛品の増加が117百万円、原材料及び貯蔵品の増加が345百万円、建物及び構築物の増加が678百万円となった一方、建設仮勘定の減少が342百万円となったことによるものであります。
当期末の負債の合計は、前期末比264百万円(5.5%)増加の5,038百万円となりました。流動負債は同31百万円(1.0%)増加の3,067百万円、固定負債は同233百万円(13.4%)増加の1,970百万円となりました。増加の主な要因は、短期借入金の増加が149百万円、長期借入金の増加が202百万円となった一方、支払手形及び買掛金の減少が197百万円となったことによるものであります。
当期末の純資産は15,870百万円となり、前期末に比較して1,360百万円(9.4%)の増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加が1,175百万円、為替換算調整勘定の増加が153百万円となったことによるものであります。
c.キャッシュ・フローの分析
上記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、上記「3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
e.当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、出資等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資、出資等の長期的な資金の調達につきましても、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、1,080百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,299百万円となっております。
f.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
中期経営計画2年目となる当期の達成・進捗状況は、以下のとおりであります。売上高は計画比1,104百万円(5.7%)増加の20,604百万円となりました。これは主に、あと施工アンカーの販売が堅調に推移したことに加え、アルコール検知器関連等が計画を上回ったことによるものであります。
一方で、営業費用は概ね計画のとおりに推移したことにより、経常利益は計画比388百万円(24.9%)増加の1,948百万円となりました。
(単位:百万円)