売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00610 Japan GAAP

売上高

58.1億 円

前期

57.4億 円

前期比

101.1%

時価総額

25.5億 円

株価

1,740 (07/12)

発行済株式数

1,468,093

EPS(実績)

61.42 円

PER(実績)

28.33 倍

平均給与

440.8万 円

前期

420.1万 円

前期比

104.9%

平均年齢(勤続年数)

50.5歳(23.0年)

従業員数

110人(連結:382人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社10社(株式会社FTC、株式会社シオン、株式会社ニットマテリアル、上海富士克制線有限公司、上海新富士克制線有限公司、富士克國際(香港)有限公司、上海福拓線貿易有限公司、常州英富紡織有限公司、FUJIX VIETNAM CO.,LTD.、FUJIX INTERNATIONAL Co.,Ltd.)の計11社により構成されており、縫い糸、刺しゅう糸及び手芸用各種糸の製造販売を主な事業とし、日本、中国を主とするアジア諸国及び欧米諸国の市場に向けてグローバルな事業活動を行っております。

なお、連結子会社であった上海富士克貿易有限公司は清算に伴い、連結の範囲から除外しております。

当社及び当社の関係会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメント情報の注記に掲げる報告セグメントと同一の区分であります。

 

日本

 (当社、株式会社FTC、株式会社シオン及び株式会社ニットマテリアル)

①当社は、縫い糸、刺しゅう糸及び手芸用各種糸を製造し、連結子会社や国内外の顧客に販売するほか、上海富士克制線有限公司に縫い糸半製品などを供給しております。また、同公司製造の縫い糸などを日本国内の顧客などに販売しております。

②連結子会社 株式会社FTCは、主に工業用縫い糸の製造会社であり、当社同様、製造した縫い糸を国内外の顧客に販売しております。

③連結子会社 株式会社シオンは、工業用縫い糸の販売を主とする縫製副資材の卸商であります。

④連結子会社 株式会社ニットマテリアルは、ニット用糸を主として、縫製副資材などを国内の顧客に販売しております。

 

アジア

(上海富士克制線有限公司、上海新富士克制線有限公司、富士克國際(香港)有限公司、上海福拓線貿易有限公司、常州英富紡織有限公司、FUJIX VIETNAM CO.,LTD.及びFUJIX INTERNATIONAL Co.,Ltd.)

①連結子会社 上海富士克制線有限公司は、主に工業用縫い糸及び刺しゅう糸を製造し、当社及びグループ会社にそれぞれ供給しております。また、同公司は、物流機能を有する連結子会社 上海新富士克制線有限公司(当社の孫会社)を通じて、日系を含む中国国内の顧客に販売を行っております。なお、上海新富士克制線有限公司は、2024年3月31日現在、大連分公司をはじめ、中国3カ所に営業拠点を展開し、販売活動を行っております。

②連結子会社 富士克國際(香港)有限公司は、当社及び上海富士克制線有限公司より縫い糸及び刺しゅう糸の供給を受けて、主に香港、中国華南地区及びアジア諸国の顧客へ販売しております。

③連結子会社 上海福拓線貿易有限公司(当社の孫会社)は、主としてカーシート用ミシン糸等を、日系を含む中国国内の顧客に販売しております。

④連結子会社 常州英富紡織有限公司は、上海富士克制線有限公司を含む中国国内の顧客に対し、縫い糸の撚糸加工を行っております。

⑤連結子会社 FUJIX VIETNAM CO.,LTD.は、日系を含むベトナム国内の顧客を中心に縫い糸及び刺しゅう糸を販売しております。

⑥連結子会社 FUJIX INTERNATIONAL Co.,Ltd.は、縫い糸を製造し、タイ国内及びアジア諸国の顧客を中心に縫い糸及び刺しゅう糸を販売しております。

 

 

事業の系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

24/06/27

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に移行されて以降、経済活動全般は回復に向かい、特に年明け以降は、株価の上昇傾向や訪日外国人の回復によるインバウンド需要の増加など、さらに明るい兆しが感じられる一方で、円安基調を背景に国内の諸物価の上昇や高止まり傾向は消費マインドに影響を及ぼしており、不安定な国際情勢も加わって、先行きは不透明です。

アパレル・ファッション業界におきましては、コロナ禍中に減少した製品流通在庫の補充生産が一巡したことに加えて、物価高や初冬の暖冬傾向により、消費マインドが低下したこともあって、昨秋以降は、一部を除いて生産抑制の動きが強まりつつあります。また手芸関連業界におきましては、節約志向の高まりによる消費の低迷が続くなど、両分野の縫い糸の商況は一段と厳しさを増す状況となりました。

加えて当社グループの中国事業におきましては、一昨年の新型コロナウイルスに対する厳しい防疫措置による販売機会の損失や、その後の日本向け衣料品生産の中国離れなど、コロナ禍の様々な後遺症が続いた上に、同国経済の先行きの不透明感も加わって、回復の兆しが見えない厳しい状況が続きました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は、円安傾向に伴う為替換算レートの影響があったにもかかわらず、5,805百万円(前期比1.1%増)にとどまりました。

また、利益面につきましても、一昨年以降実施した国内販売価格の改正や販売品目構成の変化など、増益要因もありましたが、製造コストの高止まりのなか、当社における販売及び生産の減少や中国事業の低迷も響いて、営業損失は115百万円(前期は208百万円の損失)、経常損失は6百万円(前期は124百万円の損失)となりました。

なお、前期には、上海地域のロックダウンによる中国子会社の操業停止に伴い、新型コロナウイルス関連損失80百万円を特別損失に計上しましたが、当期には、連結子会社であった上海富士克貿易有限公司の清算に伴う子会社清算益76百万円を特別利益に計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円(前期は188百万円の損失)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりです。

 

日本

当社グループにおきましては、事業年度の末日を、当社は3月末日、国内子会社は1月末日と定めております。

当期の前半は、コロナ禍の収束と消費の回復に伴い、衣料品の生産も回復基調で推移し、また、自動車生産は当期を通して回復傾向となり、車両内装用縫い糸の受注も大幅に回復しました。しかし当期の後半には、コロナ禍中に減少した衣料品流通在庫の補充生産が一巡したことに加えて、物価高の浸透や初冬の暖冬傾向により、消費マインドが低下したこともあって、特に年明け以降は、衣料品は限られた分野を除いて生産抑制の動きが急速に強まりました。また手芸関連業界におきましては、節約志向の高まりによる消費の低迷が続くなど、衣料用、手芸用の縫い糸の商況は一段と厳しさを増す状況となりました。

このような状況のなか、一昨年以降実施した縫い糸全般の販売価格改正は増収要因となりましたが、当社における販売の低迷もあって当セグメントの売上高は、4,645百万円(前期比3.3%増)にとどまりました。

一方利益面は、価格改正や販売品目構成の変化は増益要因になりましたが、製造コストの高止まりや、当社における販売の低迷や国内工場の稼働率低下も響いて、セグメント損失は17百万円(前期は155百万円の損失)となりました。

 

アジア

当セグメントに属する全ての海外子会社は、事業年度の末日を12月末日と定めており、当連結会計年度には、2023年1月から12月までの業績が連結されております。

当期前半は、日本向け衣料品は、コロナ禍で減少した流通在庫の補充や消費の回復に伴い、その生産は全般に増加傾向となりましたが、当社グループの中国事業におきましては、一昨年の新型コロナウイルス感染症に対する厳しい防疫措置による販売機会の損失や、その後の日本向け衣料品生産の中国離れなど、コロナ禍の様々な後遺症が続いた上に、同国経済の先行きの不透明感も加わって、当セグメントでウェイトの大きい中国子会社の受注は回復の見られぬ厳しい状況が続きました。これらにより、当期は円安傾向に伴う為替換算レートの影響があったにもかかわらず、当セグメントの売上高は、1,159百万円(前期比6.8%減)となりました。

また、利益面につきましても、製造コスト上昇のなか、販売価格への転嫁が困難であったアジア地域全体の状況に加えて、中国子会社における販売の低迷と中国の工場稼働率の低下も加わり、セグメント損失は91百万円(前期は49百万円の損失)となりました。

 

財政状態の状況は、次のとおりであります。

 

資産の部については、流動資産は、前連結会計年度末に比べて3百万円減少し、6,747百万円となりました。これは、主として商品及び製品が131百万円増加したものの、売掛金が82百万円、現金及び預金が52百万円減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて657百万円増加し、4,824百万円となりました。これは、主として有形固定資産が59百万円減少したものの、投資有価証券が613百万円、退職給付に係る資産が101百万円増加したことなどによります。

 これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて654百万円増加し、11,572百万円となりました。

 

負債の部については、流動負債は、前連結会計年度末に比べて73百万円減少し、601百万円となりました。これは、主として買掛金が94百万円減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて198百万円増加し、978百万円となりました。これは、主として繰延税金負債が194百万円増加したことなどによります。

 これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて125百万円増加し、1,579百万円となりました。

 

純資産の部については、前連結会計年度末に比べて528百万円増加し、9,992百万円となりました。これは、主としてその他有価証券評価差額金が426百万円、退職給付に係る調整累計額が69百万円増加したことなどによります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,953百万円となり、前連結会計年度末より20百万円減少いたしました。活動別キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、子会社清算益76百万円(前期は発生額なし)、棚卸資産の増加76百万円(前期は89百万円の減少)、仕入債務の減少111百万円(前期は72百万円の増加)があったものの、税金等調整前当期純利益73百万円(前期は純損失254百万円)、減価償却費をはじめとする非資金項目が214百万円(前期は269百万円)、売上債権の減少101百万円(前期は73百万円の増加)があったことなどにより、111百万円の流入(前期は87百万円)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が679百万円(前期は458百万円)があったものの、定期預金の預入による支出が639百万円(前期は558百万円)、有形固定資産の取得による支出130百万円(前期は153百万円)があったことなどにより、94百万円の流出(前期は266百万円)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が68百万円(前期は68百万円)となったことなどにより、71百万円の流出(前期は76百万円)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

日 本

2,605,432

5.2

アジア

1,345,857

8.2

合 計

3,951,290

6.2

 

 

 b. 受注実績

当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

 c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

日 本

4,645,984

3.3

アジア

1,159,707

△6.8

合 計

5,805,692

1.1

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。これらの見積りについて過去の実績や合理的と判断される入手可能な情報等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、今後も国際情勢の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に連結財務諸表の作成を行っております。

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高5,805百万円(前期比1.1%増)、営業損失115百万円(前期は208百万円の損失)、経常損失6百万円(前期は124百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円(前期は188百万円の損失)となりました。

 この経営成績等の状況に関する経営者の認識につきましては、前期と比較して十分な回復とは言えない結果となっており、むしろ次期の見通しにおきましては、衣料品生産の抑制傾向や消費マインドの低下、円安下でのコスト上昇、中国経済の先行き懸念などを背景に当社グループを取り巻く経営環境は一層の厳しさが予想されます。

現時点での中長期の経営環境の見通しは上述の通りであり、引き続き対処すべき課題に取り組んでまいりますが、先ずはグループとして予想される大幅な損失の縮小が重要な課題であると認識しております。

また上記より、今後の業績と課題に重要な影響を与える要因といたしましては、以下の点があると認識しております。

・今後の為替レート及び世界情勢の推移とそれに伴う諸物価の動向

・天候や消費動向に伴う衣料品の国内外の生産と縫製業の動向

・関連業界における環境負荷軽減対策とアジア各国における環境保全対策の動向

・海外合弁先企業の動向

なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

③ キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、外部借入に依存しない財務体質を基盤として、自己資金を財源に今後の事業投資を考えており、また、流動性については現金及び預金の保有状況からみて十分に確保されているものと考えております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。