売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E24392 Japan GAAP

売上高

42.6億 円

前期

53.9億 円

前期比

79.0%

時価総額

16.9億 円

株価

260 (04/23)

発行済株式数

6,513,675

EPS(実績)

-6.01 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

494.6万 円

前期

488.4万 円

前期比

101.3%

平均年齢(勤続年数)

32.8歳(7.3年)

従業員数

191人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社及び当社子会社(以下「当社グループ」)の事業内容は、モバイルコンテンツの企画・制作・開発・運営を行う「モバイルコンテンツ事業」であり、スマートフォン等のインターネットに接続可能なモバイル端末の利用者を対象としております。

 

当社グループの基本理念は以下のとおりです。

 

(1)「アート&ビジネス」の確立で、社会に貢献する

ボルテージの企業理念「アート&ビジネス」の“アート”とは、感動コンテンツを自らの力で産み出していく、という意志を指しており、少しでも多くのユーザーに楽しんで頂けるものを志向しております。その結果「ビジネス」としても成功し、利益を得て、それを次の作品作りにつぎ込むという社会とのダイナミックなやり取りを通じて、成長の循環を作っていきたいと考えております。「連続的にヒットを産み出す」ために、斬新なアイデアが絶え間なく湧き、アイデアを現実化できるような「仕組み」をつくり、また、コンテンツの「独自スタイル」を磨き上げてまいります。

 

(2)「恋愛と戦いのドラマ」の独自スタイルを、世界へ広める

 創業者である代表取締役社長の津谷は、UCLA映画学部への留学中、作り手は、自分の弱みを見据えるべきであり、主人公が求めるものは究極的には「恋愛と戦い」である、という結論に至りました。
 ここで言う「恋愛」とは、男女間の恋愛にとどまらず、人と人が認め合い支え合うことを含んでおり、「戦い」とは、ライバル同士の競い合い、自分の弱さの克服、社会の古い因習への挑戦などを指しております。ユーザーは物語を読み進める中で、主人公に共感し応援したいと感じ、悩んでいるのは自分一人ではないと励まされ、癒されます。
 当社グループでは、そのような物語を作り、ユーザーに体験してもらうことで社会に貢献していきたいと考えております。また、ネット時代にふさわしい内容・形態で、新しいスタイルを作り上げ、世界に広めたいと考えております。

 

(3)「自律成長」する個人、組織になる

 当社グループ及び当社グループの従業員が自律成長するために、まず自らの能力と環境を見極め、ぎりぎり手が届くような範囲でゴールを設定し、そのゴールを達成するための戦略と大まかな計画を立て、躊躇なく実行いたします。その過程で多くの人々と競い合い、協力し合い、仲間となっていくことを、間断なく続けてまいります。

 

 当社グループが運営するモバイルコンテンツの課金モデルは、主に基本プレイが無料でアイテムの利用量に応じ

た従量課金制もしくはストーリー単位の個別課金制であります。

 

[事業系統図]

 当事業の事業系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

23/09/25

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに回復しております。実質総雇用者所得は下げ止まっており、消費者マインドも持ち直しております。また、企業収益も総じて緩やかに改善しております。

 

 当社グループにおきましては、「日本語女性向け」「英語・アジア女性向け」「男性向け」「電子コミック・コンシューマ」の4区分で事業を運営しております。

 当連結会計年度における売上は、「電子コミック・コンシューマ」が増加したものの、「日本語女性向け」「英語・アジア女性向け」「男性向け」が減少し、4,257,612千円(前期比21.0%減)となりました。費用は、売上減少による販売手数料の減少、広告宣伝費の減少、業務委託費用、派遣費用及び制作費等の減少による外注費の減少、Voltage Entertainment USA, Inc.の解散に伴う従業員の退職等による給与及び法定福利費の減少及びオフィス減床による賃借料の減少等により、全体として大幅に減少しました。その結果、営業損失は84,840千円(前期は営業損失362,809千円)、経常損失は63,598千円(同 経常損失296,607千円)、また、関係会社清算益及び新株予約権戻入益による特別利益の計上29,405千円、コンテンツの減損損失による特別損失の計上1,619千円があったことで、親会社株主に帰属する当期純損失は39,154千円(同 親会社株主に帰属する当期純損失412,172千円)となり、それぞれ赤字縮小となりました。

 

 事業区分別の主要タイトル、その略称及び経営成績は、以下のとおりであります。

事業区分

分類

主要タイトル

略称

日本語女性向け

読み物型(注1)

100シーンの恋+

100恋+

アバター型

(注2)

天下統一恋の乱 Love Ballad

誓いのキスは突然に Love Ring

眠らぬ街のシンデレラ

鏡の中のプリンセス Love Palace

新◆王子様のプロポーズ Eternal Kiss

魔界王子と魅惑のナイトメア

幕末維新 天翔ける恋

恋乱

誓い

シンデ

ミラプリ

王子

魔界

幕天

カード型(注3)

あやかし恋廻り

アニドルカラーズ

あや恋

アニドル

ファンダム(注4)

ボルSHOP

英語・アジア女性向け

読み物型

Love365: Find Your Story(注5)

Love365

男性向け

カード型

六本木サディスティックナイト

六本木

電子コミック・

コンシューマ

電子コミック

(ストア)ぼるコミ

(レーベル)ボル恋comic

VCレーベル

コンシューマ

Nintendo Switch向けコンテンツ

Steam向けコンテンツ

 

1、日本語女性向け

 日本語女性向けは、「読み物型」「アバター型」「カード型」「ファンダム」に分類して展開しております。

 主に「アバター型」「読み物型」が減少し、売上高は2,707,711千円(前期比21.7%減)となりました。

 

2、英語・アジア女性向け

 主に「Love365」の減少及び、Voltage Entertainment USA, Inc.の解散及び清算をしたことによるタイトル減少により、売上高は485,181千円(前期比41.4%減)となりました。

 

3、男性向け

 主に「六本木」が減少したことにより、売上高は826,777千円(前期比9.7%減)となりました。

 

4、電子コミック・コンシューマ

 主にぼるコミ、Nintendo Switch向けコンテンツが増加したことにより、売上高は237,942千円(前期比24.2%増)となりました。

 

(注)1.読み物型:ストーリーを楽しむことがメインとなるタイプのアプリ。

2.アバター型:ストーリーをメインに、アバターなどのゲーム性を組み合わせたタイプのアプリ。

3.カード型:カードの収集・育成要素を持つタイプのアプリ。

4.ファンダム:作品へのポジティブな深い感情的なつながりから生まれたファン文化。当社グループのタイトルを消費するだけでなく、共感・応援するファン集団を指す。

5.Love365: Find Your Story:日本語版恋愛ドラマアプリを翻訳した海外市場向けコンテンツであり、1つのアプリ内で複数のタイトルが楽しめる「読み物アプリ」。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して26,443千円減少し、1,446,714千円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、112,035千円の資金を得る結果(前連結会計年度は125,492千円の支出)となりました。その主な要因は、売上債権の減少128,231千円、未払消費税等の増加52,052千円、契約負債の増加33,102千円、ソフトウエア償却費の計上21,680千円及び減価償却費及びその他の償却費の計上15,548千円があった一方で、未払費用の減少61,898千円及び仕入債務の減少60,034千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、139,056千円の資金を支出する結果(同204,502千円の支出)となりました。その主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入111,256千円があった一方で、投資有価証券の取得による支出214,117千円及び無形固定資産の取得による支出33,800千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、4,030千円の資金を支出する結果(同55,102千円の支出)となりました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出3,996千円によるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

 

b.受注実績

当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前期比(%)

モバイルコンテンツ事業(千円)

4,257,612

△21.0

合計(千円)

4,257,612

△21.0

(注)1.当社グループは、報告セグメントが単一のセグメントであります。

2.当社グループのモバイルコンテンツ事業における主な販売先は一般消費者であり、販売代金は料金回収代行サービスを利用して一般消費者より回収しております。

3.最近2連結会計年度における主なプラットフォーム運営会社別の売上高及び当該売上高の総売上高に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

グーグル・ペイメント合同会社

2,402,683

44.6

1,713,575

40.2

Apple Inc.

1,899,884

35.2

1,232,181

28.9

SBペイメントサービス株式会社

239,970

4.5

621,237

14.6

グリー株式会社

289,493

5.4

222,161

5.2

 

 

(2) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。

 重要な会計方針及び見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の総資産は、2,954,331千円(前連結会計年度末比105,695千円減)となりました。

 流動資産は、2,042,364千円(同247,364千円減)となりました。その主な要因は、売掛金の減少128,231千円、預け金の減少51,681千円及びその他の減少51,510千円によるものであります。

 固定資産は、911,966千円(同141,669千円増)となりました。その主な要因は、投資有価証券取得等による投資その他の資産の増加138,414千円があったことによるものであります。

 

(負債の部)

 負債合計は、791,831千円(同78,431千円減)となりました。

 流動負債は、664,672千円(同92,797千円減)となりました。その主な要因は、契約負債の増加33,102千円があった一方で、未払費用の減少61,419千円及び買掛金の減少60,034千円があったことによるものであります。

 固定負債は、127,158千円(同14,366千円増)となりました。その要因は、長期借入金の減少3,996千円があった一方で、繰延税金負債の増加18,362千円があったことによるものであります。

 

(純資産の部)

 純資産は、2,162,499千円(同27,263千円減)となりました。その主な要因は、その他投資有価証券評価差額金の増加41,607千円があった一方で、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等による利益剰余金の減少39,154千円及び米国子会社Voltage Entertainment USA, Inc.の清算による為替換算調整勘定の減少27,968千円があったことによるものであります。

 

b.経営成績の分析

 当連結会計年度の業績は売上高4,257,612千円(前期比1,134,844千円減)となりました。売上原価は1,819,490千円(同 426,432千円減)、販売費及び一般管理費は2,522,962千円(同 986,380千円減)となり、この結果、営業損失は84,840千円(前期は営業損失362,809千円)、経常損失は63,598千円(同 経常損失296,607千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は39,154千円(同 親会社株主に帰属する当期純損失412,172千円)となりました。

 

 当社グループは「恋愛と戦いのドラマ」をテーマとした感動コンテンツを提供することを経営方針としております。当面の成長戦略は、日女アプリにおいてファンダムの充実及びアプリ形態を進化させ採算性の向上を図る「ファンダム戦略」、新分野において投資の第2フェーズとして拡大と強力IP(注)創出に向けた「ヒットIP戦略」を推進することで、事業を成長させることです。

 

(注)IP: Intellectual Property(知的財産)。当社オリジナルのタイトル1つ1つを指す。

 

 2024年6月期第1四半期以降の方針は以下のとおりであり、各戦略の実行により、「アプリ・電子コミック・コンシューマ」3本柱の多角企業を目指してまいります。

 

ファンダム戦略

 「日女アプリ×ファンダム・アプリ進化」として、アプリユーザーに対しグッズ・カフェ・イベント・動画等アプリ以外の楽しみを提供することで、ファンダム醸成を図りつつ、コスト効率化やユーザー行動の変化対応に注力することで、アプリそのものの改善・拡大を図ってまいります。

 

ヒットIP戦略

 「新分野×拡大・IP創出」として、電子コミック・コンシューマといった新分野における商品生産ライン増及び販路開拓、並びにヒット路線の開拓に注力してまいります。

 

1.売上高

 当連結会計年度の売上高は4,257,612千円となりました。詳細については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析 (1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

2.売上原価

 売上原価は、リアルイベント費用、派遣費用、業務委託費用及び制作費用等の減少による外注費の減少、Voltage Entertainment USA,Inc.の解散に伴う従業員の退職等による給与等の減少及びオフィス減床による賃借料の減少等により、1,819,490千円(前期比426,432千円減)となりました。

 

3.販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は、売上減少による販売手数料の減少、広告宣伝費の減少、支払手数料の減少及びVoltage Entertainment USA,Inc.の解散に伴う従業員の退職等による給与等の減少等により、2,522,962千円(同 986,380千円減)となりました。

 この結果、営業損失は84,840千円(前期は営業損失362,809千円)となりました。

 

4.営業外収益、営業外費用及び経常利益

 営業外収益は主として為替差益10,540千円及び不動産賃貸料8,983千円であります。営業外費用は主として不動産賃貸費用4,265千円であります。この結果、経常損失は63,598千円(同 経常損失296,607千円)となりました。

 

5.特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益

 特別利益は主として関係会社清算益27,657千円であります。特別損失はコンテンツの減損損失1,619千円であります。その結果、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を控除した親会社株主に帰属する当期純損失は39,154千円(同 親会社株主に帰属する当期純損失412,172千円)となりました。

 

(注)「増加」「減少」等の表現は、前連結会計年度との比較によるものです。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要は、外注費、労務費等の運転資金と、コンテンツシステム開発、設備の投資資金であります。財源は、自己資金と営業活動や財務活動によるキャッシュ・フローであります。

 当連結会計年度においては、キャッシュ・フロー全体としては若干のマイナスとなったものの、当連結会計年度に実行したコスト効率化や新分野の拡大によって営業活動によるキャッシュ・フローがプラスに転じており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。今後、資金調達が必要と判断される場合には、速やかに増資や金融機関からの借入等を検討してまいります。